南の島の「気楽に生きていく」幸福論
『脱力幸福論』が入荷した、と地元の本屋さんからメッセージがきたので、
いそいそとでかけていった。
5冊注文したら一週間たっても3冊しか届いてなくて、
あとの2冊はまたあとでね、というのんびりしたもので、
でもそれはそれで時間の使い方としてはまっとうなんじゃないか、
なんでもマニュアル通り、効率的にとやったきた結果、
逆に誰かの時間をどろぼうしてるんじゃないか?
と前回書いた「残りの2冊」のなかの1冊。
もう1冊も『脱力幸福論』と一緒に地元書店に到着。
『家で揚げるともっとおいしい』(坂田阿希子 リトルモア 2021)
なんでこんな本買ったんだろうといっしゅん不思議に思ったけど、
読んでみるとなかなか揚げ物は奥深くて、
でも調理方法としてはすごくシンプル。
なすとかいんげんとかじゃがいもとか、素材をそのまま、
切っただけで熱い油の中に放り込むと、劇的に美味くなる。
(らしい。本を読んだだけで、揚げるのはまだ試していない)
シンプルなのはフィジーの人たちの幸せになる方法で、
・なんでもかんでも「共有」する
・「テキトー」を許す
・未来より過去より「今」
・「つながり」を大切にする
たとえば、Tシャツやペンを勝手に使われている。
「貸して?」といちいちたずねないのは、
「貸して? って聞いて『ダメ』って答えないでしょ?」
たしかに。
おカネもシェアするし、ときには家族すらもシェアする。
共有することによって困っていることが解消する。
共有することによって自分の困りごとが解消したから、
他人の困りごとを解消するために、また共有する。
順ぐりの恩送り。
私有を手放して共有する。
私有は孤立につながるが、共有はつながりにつながる。
つながりがあれば、困ったときに助けてくれるし、
楽しいときはもっと楽しくなる。
過去を振り返ると後悔の念に駆られ、未来を予測すると不安の念を抱く、そんなことはだれいも経験があるでしょう。悩みの多くは「今」にはなく、過去と未来にあります。「今」にフォーカスすれば、悩みのほとんどは消えてくれるのです。
著者の永崎裕麻さんは、大学を卒業して100カ国以上を旅して、
いちばん幸せに生きられそうなところとしてフィジーを選んだ。
フィジー在住して、もう15年になる。
本のカバーをはずしたら、本の背表紙には
HAPPINESS IS SIMPLE
と書いてあった。
「今」最優先にしているのはなにか。
いつも「今」、最優先にしているのはなにか。
つね日頃、「今」最優先にしているものは、
幸せにどのくらい近くつながっているか。
振り返って考えるきっかけになった。