部長と役員との意思決定の違いは
ここのところ、企業の人事とか教育部門の人と話をしたり、
昨日は元副社長と現役社長との会食の場に同席したりして、
「ポジションとは」とか、「見えている風景」とかの話題になることがちょいちょいある。
と思っていたら、読んでいる『仕事のアンラーニング』に、
「事業部長が事業統括役員に昇進したとき、どんなアンラーニングが必要か」
という部分に読みあたった。
事業部長は、事業部という王国を支配する王様のような存在。
事業統括役員は、その王様たちをマネジメントする。
ここでは、「意思決定」「権限委譲と動機づけ」「情報収集」に分けて、
マネジメントスキルの違いについて説明してあった。(p116~120)
<意思決定>
部長時代は、短期的な視点で、分析的に判断し、自部門の最適解を目指す。
役員になると、長期的な展望で、直感的に判断し、会社全体の最適解を目指す。
<権限委譲と動機づけ>
部長は、「なすべきこと」を指示するスタイル。
役員は、部下を信頼して権限委譲するスタイル。
<情報収集>
部長は、現場情報が自然と直接入ってくる。
役員は、現場のキーパーソンや外部とのネットワークを活用して、間接的に情報収集をする。
若いときからずっとフリーランスのわたしにとって、
部長と役員はこんなに違うんだ、と驚きの発見だった。
ビジネスパーソンみなさんこれ、わかっているのか。
わかってるけどできていないのか。
できているから昇進したのか。
わたしは恥ずかしながら、気がついてませんでした……。
『仕事のアンラーニング』松尾睦 同文館出版 2021年