総理になるのはめでたいが
石破茂さんが今日、総理大臣になる。
去年の10月、釜石の市議会議員になったことをご報告しに、
永田町の議員会館事務所に訪ねていった。
石破さんとはわたしが田原総一朗さんのスタッフをやっているときに何度も会ったし、お話も伺っていたし、大隈塾にもほかの授業にも来て講義してもらっていた。
娘さんも、大隈塾ゼミのゼミ生だった。
ちょっとだけご挨拶、と思っていたら、
まあお座りなさい、と着座を勧められ、
地方創生のことを中心に語り、
わたしから釜石の情報を聴き、
30分ほど時間が過ぎたころに、
「RESASを使いなさい、地方の議会でRESASを使って一般質問した議員は聞いたことがない」
と。
RESAS(リーサス)とは「地域経済分析システム(Regional Economy and Society Analyzing System )」、
日本の地方創生を支援するために政府が提供するデータ分析ツール。
経済、人口、移動、産業、観光データを使って、
地方自治体や企業、住民などが地域の経済や社会の現状を理解し、
効果的な政策立案や地域活性化のための施策を行うときに役立つ情報を提供している。
2015年、石破地方創生担当大臣のときに公開された。
エビデンス(証拠)に基づく政策立案をせよ、
行政事業レビューや政策評価も実施しろ、
そういうことをちゃんとやりなさい、ということだった。
さて、自民党内野党だった人が総理大臣になって、
いわば党内での政権交代を果たし、
なにができるのか。
ご祝儀相場というが、
株価を2000円も落とした与党新総裁は聞いたことがない。
支持率だってまだでていない。
やるといっていた国会論争をせず、
やらないといっていた即時解散をする。
2012年自民党が政権を回復したとき、
「二度と再び民主党は与党になれない」
と大学院の授業で語った。
石破さんのことは尊敬しているし期待をしているが、
もしかすると……、と思わないではない。