マネジメントはマネジャーだけの仕事ではなく「全員参加」のこと
大隈塾でリーダーシップについて学んだり考えたりしていると、
「リーダーシップとマネジメントの違いってナニ?」
という質問が飛んでくる。
かつては、
「リーダーシップは目標を掲げたり、メンバーを導いたりすること」
「マネジメントは、それが上手くいっているのか管理する」
と答えていた。
「マネジメントの教科書を書き換える」というMIMIGURIの動画コンテンツを見た。
マネジメントとはナニか。
なんのためにナニをするのか。
ナニを管理するのか。
なんで大事なのか。
マネジメントを定義してみると、
3人の研究者にぶち当たる。
「管理原則の父」といわれているアンリ・ファヨール(1841-1925)は、
管理とは、計画し、組織し、指揮し、調整し、統制するプロセスである。
とした。これが100年前の「マネジメント」の定義。
これに対して、ピーター・ドラッカー(1909-2005)は、
部分の総和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも大きなものを生み出すこと。
これが50年前の「マネジメント」の定義。
最後は、理論ではなくマネジャーの役割について分析したヘンリー・ミンツバーグ(1939- )は、
対人関係に関わる役割:看板役、リーダー役、対外的窓口役
情報に関わる役割:情報収集役、情報拡散役、スポークスマン
意思決定に関わる役割:起業家役、問題処理役、資源配分役、交渉役
現場主義で、マネジャーの実像に迫った。10年前の定義。
MIMIGURIのミナベトモミさんと安斎勇樹さんは、
それらを「工場(ファクトリー)型」の組織の時代だとよかったんだけど、
つまり、
目標をたてて計画をして、効率と継続と、技術革新がキーポイント
という時代だからOKだった、と。
いまの組織は、ワークショップ型でなくてはクルクル変わっていく時代についていけず、
だとすれば、対話と変化、創造性がキーポイントであるから、
「マネジメント」の定義も変わっていく。
それは、
人とチームの成長を通じて事業価値を最大化すること。
そのために、システムとカルチャーで循環を創ること。
である。
大事なのは、
「人の成長」「チームワーク」「事業価値=アウトプットの最大化」
であり、
「システム」「カルチャー」
である、と。
管理進行すること、から、メンバーを成長させ、チームで仕事をすること。
そしてそれをシステム化して、組織のカルチャーにすること。
そのためには、対話と変化をし続けること。
そしてそれは、マネジャーだけの役割ではなく、
メンバー全員が参加してのこと、だということ。
全員参加のリーダーシップをいままで学んできたけど、
これは「全員参加のマネジメント」なんだな、ということだった。