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ずーっと学び続けるコミュニティ

北海道にある札幌新陽高校の元校長の荒井ゆたかさんたちと、
夜中にワークショップをやっていて、
荒井ゆたかさんがおもしろいことをいっていた。

北海道の高校の校舎がそろそろ建て替えの時期に来ている。
だけど、建て替えるだけの自治体の予算がとれないし、
建て替える高校自身の借入金を返済する体力もあやしい。

だからおそらく、高校の統廃合が進むだろう。
すると、たとえばふたつの高校をひとつにしたとき、
高校が残った地域はまだましだが、
高校がなくなった地域はどうなるか。

北海道のことだから、となりの町まで電車でちょっと、
というわけにはいかない。
一時間に一本か、数時間に一本の鉄道やバスを使う、か、
鉄道やバスなども通学時間の都合には合わせてないかもしれない。

学校のない町から学校のある町に、人は移動していく。

荒井さんの発言がおもしろかったのはここからで、

学校を交歓する場所にすればいい。
学校に公民館を併設して、地域の人たちが集まったり、
高齢者の手作業や学びの場にできる。
運動場も体育館も、地域に開かれればいいし、
なんなら役所の機能も移してきたり、
観光客のためにホテル(ゲストハウス)もつけたらどうか。

じつは、与論島でわたしも同じようなことをしゃべっていた。
与論島には小学校が3つ、中学校がひとつ、高校がひとつある。
小学校の校舎の建て替えを機に、
3つの小学校をひとつに統廃合しよう、というプランがあって、
それをどうしたらいいかと相談されたときに、
荒井ゆたかさんのように答えた。

ただ、ゲストハウス(宿泊施設)までは考えが及んでいなかった。
たしかに、旅行者が学校の中に入ってくると、
学びがその地域の人たちだけの場合よりも、さらに多様になる。

ファシリテーターの本間正人さんはこれを、
Life long learning community
と呼んでいた。

ずーっと学び続けるコミュニティ。
そうでありたいし、
そうあらしめてくれる政治や行政になって欲しい。