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緊急事態宣言の日、寄席で落語を聴いてきた

新宿末廣亭にいってきた。
会場入り口のドアを空けたら春風亭一之輔がやってて、
いきなり幸せがやってきた。

寄席はやってるらしい、
というtwitterのツィートを見て、新宿へ。
ホントに営業していた。

緊急事態宣言が出される前日の24日、
末廣亭のtwitterは
「昔からの伝統芸能で今も尚 途絶えずに伝わっていると言う事は、
社会生活の維持に必要なものであると解釈しております。」
とtweetした。

その通りだよなあ。
必要不可欠、エッセンシャルだから、
落語や色物は残ってきた、はず。

その日の末廣亭の高座に上がる落語家、芸人たちは、
はなしのまくらに、あるいははなしそのものに毒を含ませる。
政府への批判を、といっても、そこはかとなく程度に、の噺家もいれば、
堂々と名前を上げて政策を罵っていた。

しかも、笑いをとって。

こんなに客が笑ったらやばいんじゃないか、
といっしゅんヒヤッとしたが、
天井を見るとゴーゴーゴーゴーと換気装置が音を立てて動いている。
そこそこの轟音で、年取った噺家のまくらは小声すぎて、なんとなくしか聞こえないくらい。

客席は定員の半分、かならず隣の席は空けるように指示されている。
入り口で体温検査、マスクの着用も念押しされる。
噺家は大きなアクリルボードを隔てて演じている。

ますますわからなくなった。
今回の非常事態宣言で、なんで映画館、美術館、劇場が閉まるんだろう。
前回はやってたのがそもそも間違っていたのか?
映画館、美術館、劇場で、感染者がたくさんでたのか?

強くプレッシャーをかけたんだろう。
人の流れを止める、とかいって、
昼でもお酒は出すな、夜は電気を消せ、とかいって、
デパート休館にしたら20万円あげるから、とかいって。

どこもかしこもドアを閉めたってしょうがないじゃないか。
どこやかしこのドアを開けると、笑いと幸せにつつまれるのに。