「どうせムリ」と思うココロを押さえつけて
明石市長泉房穂さんの『社会の変え方』。
学生時代の友だち(数少ない中の一人)が「読め」と。
政治家の本なんて……、と思いながら読み始めた。
兵庫県の明石市は、10年連続で人口が増えている。
もうこれだけで、人口減少が止まらない釜石市民としては、
うらやましい、釜石もそうありたい、
と思う一方で、
「都会はいいよな〜」
と、「どうせムリ」モードに入ってしまいそうになる。
それをぐっと押さえつけて、
「明石でできることは、全国どこでもできる」
というオビ文に励まされて、ページをめくる。
明石市独自の子ども施策「5つの無料化」
・18歳までの医療費無料
・第2子以降の保育料無料
・中学校の給食費無料
・公共施設の遊び場無料
・おむつ定期便(0歳児見守り訪問)無料
全国初の「寄り添い施策」
・養育費の立て替え払い
・こども食堂をすべての小学校区で開催
・戸籍のない子どもの支援
・優生保護法被害者支援
・犯罪被害者支援、更生支援支援
その結果、人口増、
地価7年連続上昇、税収8年連続増、市の基金51億円増、
市民満足率91.2%。
こうした「施策」があるから、
結婚、出産、子育て、教育に「安心」感が生まれ、
子どもが増える、よその街からの移入も増えて「人口」が増える。
そうなると街は「にぎわい」を取り戻し、
消費行動が活発になって市は「財源」が増える。
つまり予算を増やすことができるので、
よりよい「施策」を打つことができる……
という好循環になる。
オビ文には、こうも書いてある。
政治家の本を読んでみよう。
『社会の変え方』 泉房穂 ライツ社 2023年