「役に立たない」はプラスの意味
前回は「データで見える化」ということを書いた。
組織改革の一丁目一番地は見える化だ、と。
わたしがいってるんじゃなく、
立教大学の中原淳先生のご説である。
そのプレゼンの前は、朝渋で
山口周さんのプレゼンを聞いていた。
それは、大事なのは
「理性(サイエンス)じゃない、感性(アート)だ」
と。
こっちに参加してから、中原先生のプレゼンを聞いたので、
すごく面白かった。
正解がふたつある。
しかも、そのふたつは正反対。
山口さんのテーマは、
「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」
ニュータイプの時代とは、正解がコモディティ化している時代。
正解があふれてる世の中。
多様性、複雑系の時代のいま、
「正解はひとつじゃない」を
「正解があふれている」
と表現したことが、山口さんの勝因かな。
正解をより速く導き出す理性=サイエンスを使う職業には、
コンサルタント、弁護士など、理性パワフルな説得力ある職業。
正解を出す職業は、AIに取って代わられる。
対して、感性は正解ではなく、
共感を導き出す。
感性は、問題を発見する力がある。
おもしろいのは、
感性は「役に立たない」を価値あるものに変える。
なぜなら、「役に立つ」ということは、
効率がいいことであり、合理的であることでもある。
それは理性の世界では「役に立つ」が、
感性の世界では「関係ない」。
効率や合理よりむしろ、
情緒、意味、懐かしさ、みたいなものに価値を置く。
だから、「役に立たない」はマイナス評価、無価値ではない。
なんか、ものすごく勇気が湧いてくるじゃないか!
ヤクタタズ上等!
でも、正解はたくさんある世の中だから、
理性でものごとを素早くサラサラと進めるのも正解、
感性でものごとを楽しみながら進めるのも正解。
「役に立つに」も価値があり、
「役に立たない」は役に立たないなりに意味がある。