ネイティブ・アメリカンの聖なる叡知「メディスン・ホイール」活用術/エリコ・ロウ
大地に石を置いて描かれるメディスン・ホイールは、はるか5000年以上前から、アメリカ先住民の儀式の場であり、暦であり、叡智を得るツールだった。現代のアメリカでは、その手法が教育や研修の場でも活用されているという。
その具体的なノウハウを、長年にわたってアメリカ先住民の叡智を取材・実践してきたジャーナリストにしてバイオ・エネルギー・トレーナーのエリコ・ロウ氏が伝授する。
文=エリコ・ロウ イラストレーション=Alan Rowe
人生の羅針盤
アメリカ先住民の伝統社会には、自然や精神世界のスピリットとのつながりを失わず、人生をより有意義に生きるための教えが豊富です。
そのなかでも最古の教えのひとつとされるのがメディスン・ホイールです。はじまりも終わりもないホイール(輪)が描く円は、私たちの存在を可能にしてくれるすべての要素がかかわりあい、調和している世界の象徴。そのさまざまな要素をメディスンとするツールです。
アメリカ先住民にとってメディスンとは、たんなる薬や医療のことではなく、生き方そのものを示す言葉。メディスン・ホイールは、個人と社会の健康に役立つ処方箋が詰まった人生の羅針盤なのです。
北米に150以上ある「メディスン・ホイール」
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