WEEK15-2 誰でもわかるWEBのしくみ ユアユニで生涯、学びの道を!
こんにちは「師子吼する」です。前回の講座「誰でもわかるWEBのしくみ ユアユニで生涯、学びの道を!WEEK15-1」の続きです。
■IPアドレスは住所
次にIPアドレス。これはURL同様WEBページやWEBサイトなどのWEB上のデータの置き場所であり、資料室の例えであれば、資料のある本棚の場所である。例えばヤフーのURLは「https://www.yahoo.co.jp」だがIPアドレスは「183.79.250.123」である。自分のPCやスマホなどのクライアントやWEBサイトを提供するサーバーなどのコンピューターの世界ではコンピューター同士はIPアドレスのような数字の列で意思疎通をする。しかし長い数字の列は人間には理解しづらいし覚えずらい。なのでIPアドレスを英語に置き換えて人間にわかりやすくしたのがURLでもある。資料の例えではURLは資料がある本棚の場所であったが、URLもIPアドレスもサイトなどのデータをやり取りするためのWEB上住所の役割もしている。IPアドレスの「IP」は「Internet Protocol Address」の略であり「Internet Protocol」パケット通信などを行うインターネットの通信で必要不可欠なプロトコルの1つである。
先程、クライアントである自分のスマホやPCのブラウザを通してWEBサイトを問い合わせて、それをサーバーが送ると述べたが、送ってもらうにしても、クライアントとサーバーが互いにやり取りするための住所であるIPアドレスを分かっていないと、クライアントがサーバーにサイトを問い合わせたり、サーバーがサイトをクライアントに提供できない。文通に例えてみると、手紙を送る人が、送り先の住所だけ書いて自分の住所を書いていないと、受けっとても送り返すことができない。このIPアドレスはどのようなしくみなのか。
■IPアドレスとインターネット
IPアドレスはインターネットと深くかかわる。インターネットの接続の種類は大きく2つあり、1つは自宅や店舗に通信線を引いてルーターなどの機器を設置し、それらの機器とPCをLANケーブルでつないだり、出力されるWi-FiにノートPCやスマホ、タブレットに接続してインターネットにつなげる、「固定回線」がある。光回線、ケーブルテレビ、ADSL、ISDN、アナログのダイヤルアップが固定回線である。
2つは目はドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話会社や通信会社の通信基地局から出ている3G、4G、5G、WIMAXの電波にスマホ、タブレットなどに接続してインターネットにつないだり、4G、5G、WIMAXの電波を出すホームルーターやモバイルルーターにノートPCやスマホを接続してインターネットにつなげる、通信線がいならない「モバイル回線」がある。
まずスマホやタブレット、PCはこの住所であるIPアドレスを最初は持っていないただの画面である。スマホやタブレットを通信基地局の電波に接続したり、デスクトップPCにLANケーブルを通して固定回線でインターネットに接続さればIPアドレスが割りてられる。こうしてクライアントの住所になるIPアドレスがサーバーにもわかるようになり、サイトなどのデータをサーバー送ってもらえるようになる。ただ、サーバーの住所になるIPアドレスは、クライアントにどうやってわかるのか、これは「DNS」という仕組みがあるが、後で説明する。
■IPアドレスは誰からもらう?
ではIPアドレスは誰が発行するのかというと、日本では以下の順番で発行され割り当てられる
◇ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)
アメリカのカルフォルニア州ロサンゼルス郡のマリナ・デル・レイにある国際的な非営利組織。全世界のIPアドレスを管理しており、まずここがIPアドレスを発行する。
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◇APNIC(Asia-Pacific Network Information Centre)
ICAANは地域インターネットレジストリ(RIR:Regional Internet Registry)という5つ非営利組織に分担して世界で発行したIPアドレスの割り当てをさせている。日本へのIPアドレスの割り当てを行うのはオーストラリアのブリスベンにあるアジア・太平洋地域を担当するAPNICである。他の地域を担当するのは4つは以下の組織である。
・ARIN(American Registry for Internet Numbers)アメリカのバージニア州フェアファックス郡シャンティリーにあり、北アメリカ地域を担当する。
・RIPE NCC(Réseaux IP Européens Network Coordination Centre)オランダのアムステルダムにあり、ヨーロッパ・中東 ・中央アジア地域を担当する。
・LACNIC(Latin American and Caribbean Internet Address Registry)ウルグアイのモンテビデオにあり、南アメリカ・カリブ海地域を担当する。
・AFRINIC (African Network Information Centre) モーリシャスのエビン・シティにあり、アフリカ地域を担当する。
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◇JPNIC( Japan Network Information Center:日本ネットワークインフォメーションセンター)東京にある日本国内のIPアドレスの管理をしている非営利組織。この組織がAPNICから割り当てられたIPアドレスをさらに割り当てる。
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◇IPアドレス管理指定事業者
JANICから指定されたIPアドレスの割り当てを受けられる事業者。ドコモ、au、ソフトバンクなど携帯電話会社やeo光やミュファ光などの電力系の通信会社、ヤフー、OCN、ビッグローブのようなインターネットプロバイダーなどの多数の企業がある。またJPNICではなくAPNICから直接IPアドレスの割り当てを受けている日本企業もある。
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ようやく最後に個人や一般の会社などのスマホ、タブレット、PCにIPアドレスが割り当てられる。IPアドレスはただではなく市場があり、需要と供給に応じた価格があり世界中で様々な企業や組織によって売買が行われている。2019年にはAmazonが売り出されたIPアドレス400万件を1件あたり27ドル(約2900円)、総額1億800万ドル(約114億円)で購入したというニュースもある。
あとIPアドレスはグローバルIPアドレスと、プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)というものがある。
グローバルIPアドレスは重複することがない全世界で通用するWEB上の住所で、ICANNから様々な組織を経て割り当てられるのはグローバルIPアドレスである。住所が他の人とかぶると郵便物が自分に来なくって大変なことになるのと同じで、グローバルIPアドレスは他と重複してしまうことは許されないので、JPNICなどが厳格に管理しており、企業や個人が簡単に自分で自由に利用できないようにしている。例えば先程のヤフーのグローバルIPアドレスは「183.79.250.123」である。
この続きは「誰でもわかるWEBのしくみ ユアユニで生涯、学びの道を! WEEK15-3」で解説します。
下記はYouTubeで誰でも見られる、竹花貴騎(たけはなたかき)氏の動画です。よければ見てみてください。
ご覧いただきありがとうございました。