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小学校 漢字指導のポイント その2

漢字指導のポイント
漢字練習は授業時間内で行う方が効果的です。「そんな時間がどこにあるのか?」と思うかもしれませんが、授業内での練習を始めたころは20分くらいかかるかもしれません。しかし、だんだん短縮され5分くらいでできるようになります。このくらいなら時間を確保することなら難しくありません。なにより、授業中に子どもたちがぼんやりと時間を過ごすより、集中する時間があるほうがずっと有意義です。
さて、私はまず漢字を机の上に指で書かせて覚えさせます。その後、必ず覚えているかどうかをチェックします。このチェックは、空中に指で漢字を書かせるという方法で行います。
子どもたちは画数を声に出しながら書きます。少しでも他の子とタイミングがずれていたり、書き順を間違えたりした場合、それはその子がまだ完全に覚えていない証拠です。全員が確実に書けるまで何度も繰り返します。覚えるのが苦手な子も、こうしていると確実に引き上げられ、他の生徒も練習の機会が増えるので、より確実に習得できます。そういった視点で捉えることが大事です。

チェックの際に伝えること
「これからチェックしますが、全員がピタッと合わないとやり直しです。何度でもやります。指書きで『もう覚えた』と言う人もいますが、ほんの少しでもずれていたり、書き順を間違っていたりしたら、覚えたとは言えません。覚えたとは、自分のペースで書けるのではなく、どんな状況でも書けること、つまり体にしみついている状態です。それを目指して、机の上での練習で確実にしていきましょう。」
また、練習の際に、自分が覚えたかどうかを確認するために、次のことも伝えています。
「指書きで覚えたかどうかを確認するには、最後に目をつむって書けるかどうかを試してください。目をつむっても書けるなら、それは頭の中にしっかり入っている証拠です。」
この方法を「目つむりチェック」と名付け、頭の中のイメージを強化する狙いがあります。

練習の重要性
チェック項目が多いように感じるかもしれませんが、なんとなく覚えた程度ではテストの結果に結びつきません。確実に覚えさせるために、しっかりとした仕組みを準備しておくことが重要です。これによって、家庭学習に頼らず、学校内で漢字練習を完結させることができます。こうした指導を通して、子どもたちが漢字を覚える自信をつけていくのです。
学期末に行われる業者テストの50問漢字テストでは、家庭学習なしでいきなり9割を取れることを目標にしていました。学期始めに漢字テストで平均4割だったクラスでも、学期末には平均8割まで確実に成績を上げることができました。



ただ、まだ大事な細かい練習方法については触れていません。その点については、明日のブログで書く予定です。


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