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『雨の中の慾情』をアファメーションの観点から観る※ネタバレあり

おばんです。
夕飯は紅鮭です。命ありがとう。
お母さん、お米ありがとう。


さて。
今日はAmazonプライムの配信に来てから既に三度観ている『雨の中の慾情』をアファメーションの観点からネタバレありで書いていきます。


アマプラで見放題配信中(2025年2月19日現在)


本作は『岬の兄妹』や、『さがす』、Netflixドラマ『ガンニバル』等を撮った大阪出身、年齢は私の一個上(!)の大好き片山慎三監督の2024年11月公開の作品。

『パラサイト半地下の家族』で有名な韓国のポン・ジュノ監督の助監督を務めていた方ですね。

因みに片山作品で私が観ている映画は『岬の兄妹』、『さがす』、あと短編の『そこにいた男』の三作品です。

ポン・ジュノの助監督をやられていただけあって、良い意味での韓国っぽさなのか?どの映画の中でも、その土地の地域性みたいなものをとても生々しく魅力的に描いています。


泣く
最高
きゃっ



『雨の中の慾情』はつげ義春の未完作品(ほぼラフ)ということで、ワタクシ事前にわざわざAmazonで『ねじ式』をポチって読み、公開をとってもとっても心待ちにしておりました。
※原作の部分は冒頭5分位だけでしたが。


ガロの世界観
掴んでほしい



結論から言うと、大っ好物な胸キュンエモエモ慾情映画でした。


意外と大衆向けだったな~、と思いつつも、片山さんが新たなステージへ進んだ感じがして(超上から目線)嬉しかったです。

知識とか学がないと分からないというような小難しい映画ではなく、誰でも楽しめるエンタメ作品だなと。

特に後半の混濁は飲み込まれて混乱していくのが気持ち良い。
これは一体なんなんだ!どひゃー!と、わけも分からず映像に身を委ね、そのまま受け止める。
鑑賞中、私の脳の中にナニカを突っ込まれてグチョグチョに掻き回されて、脳汁ダラッダラッ垂らす白目剥いて気持ち良いやつ。


あ、インタビュー貼っておきます。
お好きな方は是非。
https://youtu.be/LF1Npju42sI?si=W2IHokwi8qn-n4Qu

※インタビューでもお話されていましたが『ジェイコブズ・ラダー』も観てみると面白いと思います。私も大好きです。



で、面白いのが、一度目の鑑賞後と三度目では少し感想が変わるんですよね。
変わるというか、回数を重ねる毎に、ヨシオに感情移入してしまって大好きになる。

一度目は、なんて切なくて素敵なラブストーリーなんだろう…(うっとり)と思ったのに、三度目だと“夢も現実も事実である”と思いたくなる…という少し不思議な感想。

これはどういう事かと言うと、後半に明かされるのですが

イナリ→北町のお金持ちなんかではない
フクコ→未亡人ではないしイナリとも付き合っていない
ヨシオ→漫画家ではない(もしかしたら戦前描いていた事はあるかもしれないが明確ではないため不明)


本当は

フクコ→娼館の女性
イナリ→戦地の仲間
ヨシオ→左腕を失い下半身不能の兵士

で、インタビューでも監督が仰っているのですが所謂“夢オチ”なんですよね。

禁じ手と言われるまさかの夢オチ。

なので、この映画を素直に観て素直にそのまま受け取ると、ヨシオ(兵士)の甘く切ない夢(希望)なのです。



が、これを

アファメーションの観点から

観るとですね、

まず、ヨシオは漫画家なんですね。
五体満足で平和な世の漫画家。
私達が観ていた物語の前半部分です。

ヨシオ→しょぼい漫画家
イナリ→鼻くそマン
フクコ→想い人


んで、ヨシオは水木しげる先生に憧れる漫画家なんだけど、全然売れないわけですよ。
漫画は売れない、お金は無い、彼女もいないのナイナイBoy。

しかも彼女はいないけど、下半身だけは人一倍元気で困っている。暴れん坊息子。

そんなヨシオは毎日、どうにかして売れたい、良い漫画を描きたい、良い女をかきたい、と強く願うわけですね。
毎日毎日、口に出したり、絵にしたり、妄想したり。
絵はそれなりに上手いし人よりは想像力があるから、その自己暗示は物凄いパワーなわけです。

※アファメーションに関して詳しくは昨日書いた記事をご参照ください。↓


そうしていくとですね、記事にも書いた通り、思い込みや理想というのは毎日自己暗示を繰り返すことで、やがて現実になるのですよ。


夢オチバージョンでは
現実のフクコは娼婦でイナリは同僚

アファメーションバージョンでは前半の三角関係部分が現実になるんです。


カキカキ
ひゃっ
じとー


息子さん暴発寸前


世界は何次元もあって、自分は何人もいて、同時に時を進んでると解釈するも良しでしょう。

今日の私の“アファメーションの観点から観る”で言うと、

鼻クソマンが鼻クソを飛ばして北町へ戻った世界線が現実。
(片山さんはあの北町にあるイナリの嫁の城も夢だとお話されていたので、監督の思惑とは真逆だということは承知の上です)。

「俺の彼女」って言いながら雑誌かなにかの切り抜きをヨシオに見せてる世界線が夢。ヨシオの願望。

手足を失うのは夢というか願いみたいな感じに受け取りましたね。


【ヨシオの主な願望】

◆憧れの水木しげる先生みたいになりたい。(身体含めて)
◆元気過ぎる息子をおとなしくさせたい。「全く使えなくなるのも、それはそれで新たな世界が見えるかもな。漫画に役立つやも。」的な。
◆良い女を好きになるも異国の娼婦、という手の届かない存在。そんな絶対に実らぬ恋に悶えたい。「だってそれって凄く漫画的で創作的じゃん?」的な。
◆子供達の脳髄を吸引して高値で売りたい「ウケるっしょ!」的な。


ヨシオは性欲が強い変態チックなドMなのです。


子供の脳髄はいかにもつげ義春~って感じだし(知らんけど)、何回観ても笑っちゃうシーンなんだけど、あれはクリエイティブなヨシオならではの妄想ととらえたい。漫画のネタというか。

その他はもう、変態ドM気質なヨシオのギンギンの欲望。

何かを創作するクリエイターって、少なからず変な部分あると思うんですよね、超偏見だけどもw


あ~~
なんか書いててちょっとよく分からなくなってきたし疲れたから止めようかな。

あとでまた追記するかも。

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