深夜二時
午前二時のブラウン管テレビの中
砂嵐のビル街を今はもう失った君を探して彷徨っている。
ジリジリとしたノイズが耳を覆う
浅く傷の入ったゴーグル越しの白黒世界。
砂に足をとれながら宛もなく果ての見えない街の中を進み続ける。
現実離れした悪夢のような世界。
ブーツの中に入り込んだ砂が歩く度にザリザリとした感触の存在感で、これが夢では無いことを知らしめてくる。
視界は劣悪だ。ノイズがせせら笑っているかのように聞こえる。
そのあまたの障害をかきわけて君の痕跡を辿っていく。
永遠の深夜の中で、君に出会い、そして夜明けを迎えられるようにと。