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56歳退職記念ヨーロッパひとり旅6 古い映画「大脱走」ロケ地へ

 会社を辞めて1か月、ヨーロッパ旅行2日目、ふと気づくとストレスが消えている。ここには細かい事を言うやつも嫌なやつもいない。
 ヨーロッパの人たちは良い意味で個人主義で他人の行いをあまり気にしていない感じがする。中国人観光客の団体(特に男性)が道に唾を吐きながら歩くのだが、誰も注意しないし、撮影スポットをその団体が占領していても「しょうがねぇなぁ」というジェスチャーをするだけなのだ。


ダニーとウイリーはボートで逃走を成功させる


 これは私が今回の旅で体験したことなのだが、「お前は中国人か?」という質問に「日本人だ」と返すと、対応がよくなる気がした。日本人はとてもマナーの良い人種なのだろう。入国審査でも感じたが今回のヨーロッパ旅で正直、そう思った。


到着駅での検問でゲシュタポのクーンが二人に気づいた。それを近くから見ていたアシュレー=ピットが咄嗟にクーンに組み付き、彼が拳銃を取り出したところで自身の胸に当てて引き金を引かせて死亡させて、自らは検問の親衛隊員に射殺された。アシュレー=ピットは捨身になってロジャーとマックを助けた。



 ヨーロッパの人達はとにかく他人の行いに対しておおらかな印象だ。
 2024年10月17日、オーストリアのインスブルックからドイツのフッセンへレンタカーで向かう。距離にして83km、時間にして1時間40分、あっさりと国境越えをし、行きたかった街の一つ、ドイツのフッセンに着いた。少し離れた場所に無料駐車場があるのでそこから30分ほど散歩してフッセンの旧市街へ入る。その日は晴天でアルプスの山々を眺めながら実際の時間より早く現地に到着した感じがした。


ロジャーとマックは再度検問を受けた際もフランス人を装い、無事通過できたと思った一瞬の気の緩みから思わぬ言葉の罠にはまる場所



1963年公開のアメリカ映画で戦闘シーンのない集団脱走を描いた異色の映画で収容所を脱走に成功した捕虜達が、様々な手段で逃走をこの街を舞台に続けていった。街は思ったより小さいので、映画で見覚えのある場所を次々と見つけられ、その度に鳥肌が立った。小学校4年生の時、ゴールデン洋画劇場で初めて見たとき、必ずここに来ると決めた。あきらめない男たちの物語。今の自分に重ね合わせる。


ロジャーが逃走する屋根


セジウイックはレジスタンスの助力を得て、目的地のスペインへ国境を越えていった。脱走に成功したと思われる者はダニーとウイリー、セジウイックの3名であった。

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