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56歳退職記念ヨーロッパひとり旅19  外国人は歯が命!?

 クラクフ出発の朝、今回お世話になったホステルは6時からチェックアウトできるハズだったが、どうも早番のスタッフが遅刻しているようだ。チェックインの時に伝えてはいたのだが、フロントに誰もいない。しょうがないのでチェコのホステルマリーンの時のように置手紙でチェックアウトすることにした。メモした手紙と一緒に部屋の鍵を受け付けのPCのキーボードの上に置いて宿を出た。

チェコ共和国

 ところでこのヨーロッパ旅が始まる数日前、かかりつけの歯医者でなんと前歯を抜かれた。歯槽膿漏が旅行の直前に悪化して前歯がグラグラしていたのだ。何時抜けてもおかしくない状態になってしまっていた。旅の一番の懸案事項となっていたのだが、最悪なバットタイミングで歯を抜く事になった。しかも歯ぐきの状態が悪く借り歯は準備できないという。
私:先生、なんとか抜かずに済みませんかね。
先生:これは抜かないとだめですね。
私:じゃ 抜いてください。
覚悟を決めたが、これではまるで田舎者のおやじではないか?
 でもよく考えると私は完璧な田舎者のおやじなので歯抜けの状態でヨーロッパ旅行に出発することにした。どうせマスクをすればわからない。それよりもなによりもワクワク感の方が勝っている。田舎者の俺なんか誰も気にしないだろう。

旅のスタート、インスブルック

 ところが結果的にはヨーロッパでマスクをしていると、「お前は病気なのか?」とあまりにも多くの人に聞かれる。なので思い切ってマスクをしないことにした。すると今度は、レンタカー会社のスタッフやホステルの従業員、PAの店員などに「お前、前歯はどうした?」といちいち聞かれるようになった。

ホテルの従業員の男性、「お前、前歯無いぞ!」と言われた。

 マスクを外した方が良いのか?付けてた方が良いのか?悩んだ挙句、マスクはしない事にすることにした。
 なんとなくアジア人がマスクをしていると相手側が怪訝で不安そうな顔で「病気なのか?」と尋ねてくるからだ。
 この旅で「What happened!(お前、歯がないぞ!どうした?)」と度々言われ、「I'm getting old!(年を取ったからだ!)」というやり取りを何回もした。

親日国のポーランドの古都クラクフ

 そのことを娘に話したら、「外国人は歯が命だからそう言うんじゃない!」と教えてもらった。前歯がない事で今回のヨーロッパ旅行はコミュニケーションのきっかけが出来て多くの友達が出来たし、私のYouTubeチャンネル登録者が数件増えた。結果オーライだ。世界一笑顔が無いと言われるポーランド人も私と話をしているときには笑顔の人が多かった。

宿の外壁はなかなかファンキーだった

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