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56歳退職記念ヨーロッパひとり旅3

 2024年10月16日、午前3時40分、アブダビ発ウィーン行きは定刻より30分遅れでやっと飛行機が動き出した。
 飛行機のモニターには、到着時間の40分の遅れが既に表示されている。
 実はウィーン国際空港で朝8時にレンタカー会社の担当者と待ち合わせをしている。
 本来、到着予定時刻は朝7時5分なので時間に余裕はあるハズだった。
 待ち合わせ場所はすぐ見つかるだろうか?入国は遅延なく出来るだろうか?大量のカロリーメイトとどん兵衛の入ったスーツケースはスムースに受け取れるだろうか?レンタカー会社の担当者と無事会えるだろうか?
 時間に余裕がなくなると色々な心配事が頭をよぎる。
 まぁ、もともと気軽なひとり旅なのだから、そうなれば、予定の1つや2つ、すっ飛ばして宿に直接向かえばいいか?
 と機内食を食べて、毛布を被って爆睡した。実は次の日の日程にはザルツブルグやもう一か所の古い映画のロケ地のお城を観光しながら6時間30分、530Kmのロングドライブを予定していた。5時間爆睡した。成田→アブダビの睡眠時間を合算すると10時間以上寝たことになる。睡眠はばっちりだ。
 目が覚めると飛行機のモニターを操作し、フライドプランをチェックする。到着予定時刻がさらに10分遅れていた。飛行機ではメールが使えない。レンタカー会社に連絡のしようがないので、到着後、連絡することにする。
 午前8時12分、ウィーン国際空港に1時間6分遅れで到着した。
 入国審査に備え、宿泊するホテルの名前とこれから14日間旅であることなど、予想される質問事項のイメトレを繰り返す。なかなか進まない。窓口は5か所、入国審査官の優しい人に当たればいいなぁ などと考えながら見ていると、すんなり通される人もいれば、質問をされてる人、別室に行く方もチラホラいる。
 ついに自分の番が来た、ドキドキしながらパスポートを渡すとなんの質問もされずにスっと通された。
 すごいぞ!日本のパスポート!日本のパスポートは最強だなんて外国人の友達にうらやましがられるが、本当だった。
 それだけ日本人ということだけで信用されている。次は荷物の受け取りだ。ピックアップ場所を見つけると自分の水色のスーツケースはすぐに見つけた。大きなスーツケースだが中身はカロリーメイトとどん兵衛だ。順調だ。

ターミナル3待ち合わせ場所


 スーツケースを受け取ると出口にすぐに向かう。出口では様々な待ち合わせの人が紙に名前を書いて待っている。この中にレンタカー会社の人がいるはずだが…
 あれ、自分の名前の書いている人がいない!レンタカー会社に自分が到着したことをメールで連絡するが、返信が来ない。
 今回の旅では念のため2つのスマホを持ってきている。メイン機の他には妻のお古のスマホにAmazonで買った電話番号付きの海外SIMを入れてあるものだ。
 そのスマホでレンタカー会社に連絡すると、「こちらからすぐに折り返すからそこで待ってろ」と女性の事務員が言った。20分後、40分後、60分後と連絡が来ないので3回も連絡したが、その度に「今行く!」という返事。

ウィーン国際空港


 さすがに不安になったのでこちらからタクシーでレンタカー会社に行くことにした。20ユーロ払ってタクシーでレンタカー会社に着くと理由はすぐに分かった。スタッフ3人で10名前後のお客を忙しそうにさばいている。
 どうやら安くて人気店だったらしい。その後もお客さんがどんどん店に入ってくる。これでは店から出られないハズだ。
 女性の店員が私に気づき、割り込みですぐに手続きを取ってくれた。
 パスポート、日本の免許証、国際免許証を渡すと書類に住所と氏名をサインすると注意事項を教えてもらう。ガソリンはグリーンの95を入れること、オーストリア、ドイツ以外の国では高速代金を支払うこと。パンクなどで対処する場合は、トランクに積まれている黄色のジャケットを着て作業すること。
 特にスピード表示がなければ普通道の制限速度は100km/時速、高速道は130km/時速ということ。保険はフルオプションに加入した。これから5日間この車で、オーストリア横断、ドイツ、チェコと行くことになる。
 時間は午前10時を過ぎている。予定よりすでに2時間オーバーとなった。明るいうちにインスブルックに到着できるだろうか?
 

レンタカー(いまだに車種はわからない)

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