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『戦隊大失格』ザ・ショーを観に行った

 最近の私のハマりは、舞台を観に行くこと。舞台ブームは五年前くらいにもあった。その頃は特定の俳優さん目的だったけれど、最近はシェイクスピア原作のものとか、ソポクレス原作のものとか。

 結局偏ってはいるのだけれど。

 そんな中で、『戦隊大失格』ザ・ショーを観に行った。シェイクスピアもソポクレスも関係ない。
 じゃあなんでって、簡単だ。スペシャルゲストに谷口賢志さんのお名前を発見したため。私が昔凝って追いかけていた俳優さんなわけだ。

 詰まるところ、白状すると、原作は少しも知らない。あらすじも知らない。未学習のまま観劇したことを書き散らす。

 結論、最高だった。


戦隊大失格とは

 週刊少年マガジンで掲載されている春場ねぎさんの漫画。アニメ化もされている。

※以下あらすじは、舞台を見た記憶から書いているので原作と異なる可能性がございます。

 竜神戦隊ドラゴンキーパーは悪の怪人から十三年間地球を守ってきた。毎週日曜日、地球に侵略してくる怪人を倒している。
 しかしこれは、やらせの茶番劇。
 とっくの昔に悪の怪人の幹部たちはやられてしまい、残された戦闘員たちはドラゴンキーパーと協定を結び毎週日曜日に地球を襲い、やられる茶番を行っていた。

 でもそれって、違くない? おかしくない? と立ち上がったのが戦闘員D。打倒ドラゴンキーパーを掲げ、ドラゴンキーパーのアジトに潜り込むが……


戦隊の聖地「シアターGロッソ」

 シアターGロッソといえば、戦隊シリーズがショーしている場所。
 私のGロッソデビューはキングオージャー(最近だ!)のため、歴代のショーを知っているわけではないのだけれど、感動する。泣かないけど、感動する。何度でも行きたくなる。行くまでが面倒でも、観たあとに絶対きてよかったって思う。
 舞台なんて枠を超えた体験型アトラクションにも近い没入感が、シアターGロッソの舞台で行われることを知っている。

 だからあらすじなんて知らなくても、シアターGロッソという時点である程度の期待感はあった。

 しかも席は、前から四列目の真ん中。
 なんという強運でしょう。役者さんの顔がはっきり見えますね。陳謝。

はやく知りたかった

※ネタバレ注意

 いい作品に出合ったとき、思うのではないだろうか。
 嗚呼、はやく知りたかった。

 まさにそれ。舞台だからはぶられた部分もあるのだと思うので、原作はもっとよいのかもしれない。読みます。

 正統派の戦隊が好きな方にとっては、大戦隊の方が悪役であることに拒否反応が出るかもしれない。私もキングオージャーやブンブンジャー、その他特撮ですっかり戦隊側はヒーローという認識が定着している。
 しかしそれを覆す展開。
 嫌にならないのは、戦闘員Dの生きざまが応援したくなるからなのだろう。戦闘員ってショッカーみたいなものなので、全然強くない。ちょっと擬態できるのがすごいってくらい。あと、なかなか死なない。不死身。弱いからすぐ死ぬ。で、生き返る。痛みはその度に感じる。
 これで、激強戦闘員だったらつまらないと思う。弱いのがいい。弱い人が頑張る姿は応援したくなる。応援する余地があるから、正義が悪だっていう事実に抵抗がない。

 基本シリアスにならないところも、すごい。真面目な戦闘シーンも、戦闘員Dの存在が戦い方がシリアスにさせない。
 舞台では、谷口賢志さんもシリアスにならなかった。
 アマゾンズやセイバーでシリアスキャラをやっているのを見ているし、私が観に行く舞台ではいつもシリアスなキャラクターだったのだけれど、本人役だからかな。めっちゃギャグ。おもしろかった。あんなにスペシャルゲストの登場を心待ちにした舞台もない。推しです。

 キャラクターもいい。レッドキーパーの性格が最低すぎて最高。俺が正義だって言っちゃう。そのくせ、不死身の悪の怪人を打ち取ることができる唯一の武器、神具を盗まれる。
 うわあ、いいキャラしてる。最低で自信家でしかし出し抜かれる。最高だ。出し抜く戦闘員Dの知恵がすごいとも言えるけど。

 原作にはもっと個性的なキャラクターが出てくるんだろうな。
 もっとはやく知っておきたかったな。そう思った。


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