
ひねくれ北欧4か国周遊記⑮世界遺産はやっぱり世界遺産
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15-1.コペンハーゲン中央駅の治安
2024年1月2日火曜日
デンマーク・コペンハーゲン
北欧では正月休みというものはなく、2日からは観光スポットが営業を開始するそうです。昨日の分を取り戻すべく、本日は朝から行動開始です。
コペンハーゲンから電車で30分ほどのところにある、ロスキレという街に行きます。ロスキレはデンマークで最も古い街のひとつと言われており、15世紀半ばまでは首都でありました。
まずはコペンハーゲン中央駅に行きます。ここは「スリのメッカ」と呼ばれるくらい盗難被害が多いエリアらしく、一応鞄を抱えて、気をつけながら歩きます。

時計が15分ぐらいズレていました。
電光掲示板なのに時間がズレているって
どういうことでしょう……
ビビっているので些細なことでも気になります。
首都の駅が「盗難の聖地」って若干名誉棄損なのでは? と思うのですがネットを見ると、本当に危ないので注意するように、という記載をたくさん見かけます。
(よくよく考えると、富士山は「世界一汚い山」と言われたりするそうなのですが、果たして誰が名誉棄損と怒るんだろうと思ったり。愛国心の問題かもですね)

別に治安が悪そうな印象はありませんが、
疑心暗鬼になります。
どの路線に乗ればいいのだろう? ときょろきょろしていたら、いきなり知らない男性から「Can I help you?」と声を掛けられました。話しかけてくる人は基本的に凄腕のスリだと思っていたので、めちゃめちゃびびります。
(ネットで、偽警官やドラッグを売ってくる人がいるので、話かけられたら無視するように、と書いてあったのです)
ビビりながら「ロスキレ」とだけ言ったら、「それなら~番線だからあっちのエスカレーターだよ」という旨をジェスチャーで親切に教えてくれました。
なんていい人なんだろうと思ったと同時に、またしてもキートスチャンスを逃していたことに気づきました。そして後から、デンマークはキートスでは無かったと気づきました……
やはり「ありがとう」だけでも現地の単語を覚えて行くべきでした。北欧の人はとても親切で「ありがとう」を言う機会はたくさんありました。
・フィンランド語でありがとうは「キートス」
・スウェーデン語でありがとうは「タック」
・ノルウェー語でありがとうは「タック」
・デンマーク語でありがとうは「ターク」
(※デンマーク語は「タック」と書いてあるサイトも多かったのですが、現地の人は伸ばして「ターク」と言っている人がほとんどでした)


天井が高いからでしょうか。

平日の降り列車なので空いていました。
電車賃は一人66デンマーククローネ(1400円ほど)

これはけっこう怖いかもです。
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15-2.ロスキレ






デンマークは、なぜかわからないのですが個人的に、からし色のイメージがあります。国旗は赤ですし、衛兵の制服も赤なので、普通は赤色のイメージかもしれませんが、私はどうしてもからし色のイメージがあります。マスタードではなく芥子なのです。
……この中身の無い話は、次回の伏線です。(決して中身の無い話に意味を持たせるため、無理やり伏線ということにしたわけではなく)

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15-3.ロスキレ大聖堂・外観

世界遺産であるロスキレ大聖堂の見どころはたくさんあるのですが、まず一つ目は100年に渡って増改築を繰り返し、ロマネスク様式やゴシック様式などの様々な建築様式が、ひとつの大聖堂の中に織り交ぜられているというところです。
確かに素人目に見ても、あそことここでコンセプトちゃうくね??M&Aのし過ぎで一体感失ったみたいじゃね??とツッコミを入れたくなるかんじです。しかしそんな茶々入れを許さない絶対的な存在感があります。というか、単純にでかいです。(高さ75mなので15階建てのビルぐらいあります)

対比して、サイズ感がわかりますでしょうか。
超絶ビッグです。






入場料は一人70デンマーククローネ(1500円ほど)
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15-4.ロスキレ大聖堂・内部
余談ですが外観の反対語って「内観」ではなく「内実」なんだそうです。








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15-5.ロスキレ大聖堂・棺と彫刻と絵画
ロスキレ大聖堂の1番の見どころは、豪華な棺とその周りを囲む彫刻・絵画等の芸術作品です。ここには歴代のデンマーク国王の棺が置かれており、とても近づいて見学することが出来るのですが、そのどれもが美しい彫刻で飾られています。

デンマーク女王マルグレーテ1世のものです。








自分が死んだらどの棺に入れてもらいたいかな、どのあたりに置いてほしいかな、と考えるととても悩みます。目移りしてしまうくらいたくさんの豪華絢爛な棺があります。あなたもきっと、お気に入りの一基が見つかるはずです。





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15-6.ロスキレ大聖堂・緻密な装飾
でかくて迫力のある棺に目を奪われるロスキレ大聖堂ですが、床や壁などの小さな装飾も本当に緻密で美しいです。じっくり見ると2時間ぐらいはあっという間に経ってしまいます。


目が奪われるとはこのことかと思いました






踏まないと進めないのですが……
ここはもう脱帽・圧巻・ザ・世界遺産と思いました。月並みな感想ですが、細部に神は宿るとはこのことかと思いました。
何話か前に「世界遺産見慣れてきたわ」とか舐めたこと書いているヤツがいましたが、やっぱり世界遺産は最高です。世界が世界に誇るレガシーなのです。これは毎日だって見に行きたいです。なんなら住んでもいいくらいです。この古い教会に住むヴァンパイアになるのも悪くありません。
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15-7.ロスキレ大聖堂・真理の扉
ロスキレ大聖堂はすべて素晴らしかったのですが、特に中央後ろにある黄金の扉が個人的にグッときました。私の好きな『鋼の錬金術師』という漫画に出てくる真理の扉みたいで、とても厳かで、神々しいです。



さすがです、分かっています。
真理の扉は通行料無しで開いてはいけないのです。

ユニコーンでしょうか?

中二病と言うか、オタクと言うか、ダークファンタジー好きにはとてもおすすめなロスキレ大聖堂です。ヴァンパイアとしてこの教会で生きていくのもありかなと妄想できること間違いなしです。
脱線ですが、ヴァンパイア×北欧といえば、スウェーデンの「ぼくのエリ 200歳の少女」という映画をご存じでしょうか。これが吸血鬼の話なのですが、派手なバトルものではなく、しかしがっつりグロテスクなシーンがあり、同性愛の話も入っているというディープなもので、見終わった後かなり複雑な気持ちにさせられます。北欧行くから事前に北欧映画観ようかな!という軽い気持ちで観るとショックを受けるので、帰国後の視聴をおすすめします。(※賞もとっている名作です)




