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爆裂する重機
ニンテンドー64のソフトはカセット式なので、ゲーム中にソフトを抜けば当然フリーズする。しかし不思議なことに、ソフトを半分だけ抜く、いわゆる「半刺し状態」だと動き続けることもある。ブラストドーザーもその一つだ。
ブラストドーザーはその名の通り、重機を操作して破壊の限りを尽くすゲームだ。ただし、無闇に破壊するのではなく、危険物資を積んだ制御不能のトレーラーを刺激しないように注意しながら、通り道の建物を破壊していくというものだ。このゲームを開発したのは、バトルトードやスーパードンキーコングで知られるレア社だ。ステージを進めると精密な操作や謎解きが求められるため、難易度が高いゲームだった。
そんな難しいゲームだからこそ、私は友達とある「裏技」を見つけて楽しんだ。ゲーム中にソフトを半刺しにすると、ゲーム自体は進行するが、グラフィックがめちゃくちゃに崩壊するのだ。土煙や爆風はよく分からないポリゴンに変わり、すべてがゴミのような見た目になる。ステージが難しくてイライラしたときは、決まって友達とこの「半刺し遊び」をしては、大笑いしていた。もはや重機で建物を破壊するゲームではなく、ブラストドーザーそのものをブラストする遊びに夢中だった。
これは子どもらしい背徳的な遊びだったと思う。しかし、大人だって似たような破壊的な遊びをすることもある。物事の本質から目をそらし、無意味な行為で笑ってしまう瞬間があるのだ。結局、人の遊び心は、大人になっても根本的には変わらない。