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ありがとう、おやすみ

 起床後すぐに水分を取ることは大切だと言われている。しかし最近、朝に水を飲むと胃腸が重く感じることに気づいた。これまでは200mlほどを一気に飲んでいたが、それが原因かもしれないと思い、100mlほどをゆっくり飲むようにしたら、少し楽になった。
 
 そういえば、夕方にチョコレートを食べると胃腸が痛むことがあり、それ以来、夕方は甘いものを避けるようにしていたのを思い出した。日中や夜は何を食べても平気だった胃腸が、どうやら最近は朝と夕方だけ少し敏感になっているらしい。

 思い返せば、私の胃腸はこれまでずいぶん頑張ってくれた。幼い頃は「食が細い」と言われ、いろいろな工夫をされて食べさせられたものだ。食事を残すと、冷蔵庫に貼られていた痩せ細った子ども達の写真を見せられ、「食べなさい」と促された。その頃は、胃腸もきっとプレッシャーを感じていただろう。

 一転して、成長期になると、まるで成長に追いつこうとするかのように、2人前、3人前の食事を毎日のように平らげていた。どれだけ食べても足りない、底なしの食欲。恐るべし成長期だ。1年で10cm以上背が伸びた時期もあった。まるで乳幼児のようなスピードだ。

 そして、運動部に所属していた頃やアルバイトで汗を流していた時期は、1日に5食以上も食べるのが当たり前だった。まるで呼吸をするかのように、手当たり次第に食べ物を貪り食っていた日々。胃腸はそのすべてに耐えてくれていたのだ。

 あらためて、ありがとう、私の胃腸。ずっと酷使してきたけれど、そろそろ無理をさせるのは止めて、労わってあげるべき時が来たのかもしれない。朝や夕方だけでなく日中も、これからは穏やかな気持ちで、優しく付き合っていこう。さあ、ゆっくりおやすみ。

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