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結婚式の余韻が、食卓の花瓶から垂れている

週末は慌ただしかった。月曜日がこんなにあっという間に来ることに驚いて、一日中月曜日を火曜日だと思っていたほどである。頭が回らないまま在宅でパソコンを立ち上げた今日は、とりあえず溜まっていた必須のオンライン教育を受けることにする。資料を作ったり、プレゼンを考えたりするのはちょっと無理そうだと思ったから。

週末は大切な友人の結婚式に出席し、そして翌日は全く別のコミュニティーの、もうすぐ母になる友人と会った。やたらと自分の将来について思いを馳せる週末だったと言える。幸せそうな人を目の前にすると浄化される。一方で、自分が大人になっているということを感じる時間だった。帰宅して、同棲中の彼と少し込み入った話し合いになった。なんだか途中で、泣けてきそうだった。

もう11月なのだ。私たちが一緒に住みはじめてからはゆうに半年が過ぎ、お互いの生活を擦り合わせるには、たいていの情報は揃っている。私たちは、少しずつ諦め、そしてそれでもどうにかしないといけないものを、テーブルに載せている。どの人生のフェーズにいても、何かしらには対処していかないといけない。例えば自分の家事の頻度を、変えていかないといけないこともある。

木造の家は、冷え込むのが早い。鉄筋コンクリートの7畳間は、一瞬で暖房が回ってそして下の階にも人がいたので、あたたまりやすいシェルターだった。しかし木造の古い家には隙間風も通るし、夏はメガネが曇るほど暑くて、冬はいつまでも部屋が暖まらない。建てた時とは気候が変わり切ってしまった。寒い家では、なんだかいつもより不安な気持ちになってしまう。生物の本能だろうか。

一旦、やらなきゃいけないことから解放されたい。その気持ちが強くなりすぎると、私はひとりになって結構落ちる。仕事は忙し過ぎないけれど、自分が何かしているだけで仕事をしていると認めてくれる人は仕事の外にはいない。自分のために自分で動き、アウトプットを作り続けないといけない。その自分で管理する部分が迫りすぎると、私はくらってしまうのだ。

お花をうまくいけられなかった。視聴しているオンライン講座の効果音が大げさ過ぎる。心のささくれが急に、冬になると止まらない肌の乾燥と共に、私に襲いかかってくるみたいだ。今日を乗り越える。そうして考えない日を過ごすことも、案外リハビリになるだろうか。

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mayu
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