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知ってる/わかる/できる の3ステップで捉える

近年は業務で育成に携わる機会が多く、ファクト分析やチャートライティングについて、多くの人から成長への悩み相談を受けてきました。

「本を読んでるんですが、なかなかできるようになりません」
「どうしたらすぐにできるようになるんでしょうか」
そんな声を聞いたりします。早くできるようになりたい!という悩みですが、残念ながら「(余程の天才性がない限り)即効性のある秘策はない」ことが多いです

ただ、いつまで経ってもできるようにならない。という状態は精神的にもキツいものです。
成長が実感できずに「私はダメなんだ。。」と落ち込んでしまうことも往々にしてあります。私もコンサル転職後の半年はそんな状態でした。

そんな落ち込みを少しでも緩和するためには、ちょっとずつでも成長していることを実感することが必要かと思います。
今回は成長をもう少し具体的に捉えてみる。というテーマを述べていきます。

料理のスキルアップを例に考えてみる

簡単な例として、料理を例に考えてみましょう。
料理を作れるようになるために、以下のようなステップを経ていくことがイメージできるのではないでしょうか?

準備段階:作る料理はどんなものか認識する。道具の使い方などを理解する
初級者:レシピ本やレシピサイトを見ながら、レシピ通り作る
中級者:ある程度慣れてきて、レシピを見なくても再現できるように作れる
上級者:自分なりの知識を組み合わせてアレンジして作れる

こんな感じでしょうか。

スキルアップのイメージ

こうして考えると、どんなスキルも一朝一夕では身につくことはない。ということがなんとなくわかるのかなと思います。

ある程度価値を発揮するには、上で言うところの「中級者」くらいに到達していることが必要になるのではないでしょうか。

知ってる / わかる / できる

これを別の言い方で、私は「知ってる」「わかる」「できる」の3つのステップで捉えています。

  • 聞いたことがある、ルール知っている。
    見よう見真似でやったことがあると言う段階は「知ってる」という状態

  • 何度かやってみて、やり方は理解している「わかる」という状態

  • もう自分でものにしているよという「できる」という状態

各種スキルもこんな状態に進化しているのだと思います。

知ってる/わかる/できる で考えてみると…

「できるようにならない」と悩んでいる人も、今はどのフェーズにいるのか。と考えると良いように思います。
「まだできないけど、わかってきている」ということが実感できれば、少しずつ成長していることを認識できるはずです。

繰り返しますが、「できる」ようになるのは、結構時間がかかるんですね。

個人的な印象ですが、「わかる」状態から「できる」状態に昇華するところが特に時間がかかるイメージです。
「できる」ようになる瞬間というのは、スッと腹落ちできるような感覚があるのですが、その壁を超えるためにはスキル自体を意識しながら経験を反復させないといけないです。

守破離の概念で再解釈

ちょっと話が飛びますが、似たような概念に「守破離」という言葉がありますね。

剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。 「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/守破離/

精神的な概念も入っているかもしれませんが、スキルの面だけに着目して捉えると、同様の表現ができるようになります。

自分が想像できる成長経験で捉えてみる

ここまで、概念的に整理してきましたが、一番わかりやすいのはご自身の成長経験を当てはめて捉えてみることです。
サッカーをやっていた人はサッカーが上手くなっていった過程。ゲームができるようになっていった過程。それをトレースすると今のスキルの成長の悩みがどんな状態で、次にどうすればいいのかがイメージしやすくなったりします。

私は大学生からドラムをやっていましたが、ドラムのテクニック、スキルも同じかなと思います。私のドラム習得を例に考えると、、、

  • 楽譜を見ながらコピー曲を演奏していた時代(初級者)
    コピー曲には汎用的なパターンが盛り込まれているので、演奏することでスキルとして身についているのですが、本人はコピー曲の演奏に一生懸命で身についたスキルが何かとか理解していません。

  • わかってくる時期
    色々と演奏をしているうちに、汎用的なパターンを知識として理解したり、体の動かし方を認識したりしている。それが実感できつつある。
    成長が実感できて一番楽しい時期でした。

  • 身についたパターンなどを活かして、オリジナル曲を作ってみたり、耳コピでもある程度雰囲気で演奏できるようになった時代(中級者)
    ここまでいくと「できる」と言っても過言ではないのではないでしょうか。

  • 周りの状況・環境に応じてアレンジして演奏できる(上級者)
    (私のドラム演奏はこの境地まで達してないですが、、、)
    この領域になってくるとスキルというよりセンスの世界かなと思います。
    プロのドラマーはその日のメンバーの癖や会場・外の騒音なども演奏の一部としてセッションする。という話を聞いたことがあります。
    成長し続けた先にはそんな世界が拓けてくるんだるなあ。と想像しています。

それぞれ、ご自身の経験から捉えてみると意外とイメージしやすかったりします。

上手くなるには即効性のある解決策はそうそう無いと思います。
当たり前ですが地道にコツコツと知識と経験を積むことになりますが、めげずにコツコツと続けていくためには、こんなちょっとした成長を自己認識できるようになると良いかもしれません。

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