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怪談キキかじり

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はおまりこのキキかじった怪談を紹介していきます。
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おばあちゃんの鉱石博物館《怪談キキかじり②》

 これは久しぶりに会った後輩のSちゃんに聞いた話である。  Sちゃん、最近、大好きなおばあさんを亡くされたそうだ。  89歳ながら大病もなくピンピンしていて、後10年は余裕で生きるだろうと皆が安心していた矢先の、急性心不全での突然死だった。  周りからは「大往生だったね」と口々に言われたが、あまりの急な別れにとてもそんな風には思えず、静かに棺に眠る祖母の顔を見ては、まだまだ長生きして欲しかったと涙が溢れるばかりだったという。  葬儀も済み、少しばかり心も落ち着きを取り戻し

『自販機前にて(前半)』 《怪談キキかじり①》 

まえがき 初回にお送りするのは最恐戦の応募動画で話したお話。 実はこのお話、応募動画では全体の半分までしか語っていないのです! その続きも含めた完全版は『BeːinG』の《怪談キキかじり》コーナーにて掲載予定です。 ということで、『BeːinG』の試し読みも兼ねて、応募動画で話した半分までの内容をnoteにて先行公開させて頂く事になりました。 この文章を『BeːinG』用に先に書いていたので、その内容を3分に削りに削ったのはなかなか得難い経験でした・・・・・ 削ったディテ

《怪談キキかじり》、はじめます!

こんにちは!はおまりこ(羽尾万里子)と申します。 普段はサモエドを飼いながら、2.5次元演劇やミュージカルの宣伝ポスターなどのビジュアルデザインをする事務所をやっております。 今年秋に怪異とあそぶマガジン『BeːinG(びいいんぐ)』というZINE(個人誌)を発行しようとせっせと準備中でして、その宣伝だ!と自分を奮い立たせてようやく思い切ってチャレンジできた怪談最恐戦2023にてまさかの本戦に進ませて頂けることとなり… こんなにもやりたい事が押し寄せて来るなんて!と、目まぐ