羽尾万里子(はおまりこ)

サモエド飼いのデザイナー。怪談や妖怪、民俗学が大好きで、そんなお話を集めたり、調べたりしています。

羽尾万里子(はおまりこ)

サモエド飼いのデザイナー。怪談や妖怪、民俗学が大好きで、そんなお話を集めたり、調べたりしています。

マガジン

  • しりとり手帖

    • 36本

    しりとりをしながら、最後の音節で始まる言葉をテーマにした何かを担当メンバーが発信します。

  • 怪談キキかじり

    はおまりこのキキかじった怪談を紹介していきます。

最近の記事

怪談ガタリー連載コラム『奇ッ怪ちゃばやし』第四服 うっかり狐の嫁入り

noteでの告知は初めてとなりますが、6月から怪談ガタリーという怪談イベントポータルサイトにて、連載コラムを書いております! もしnoteではおを知ってくださって興味を持って下さった方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらものぞいてみてください! 最新回はうっかりな狐の嫁入りの話です! ちなみに今回は私のお気に入りの怪談から始まりますのでぜひ怪談好きの方にもおすすめです! 狐の嫁入りとはそもそもなんぞや?!という所にも触れております。 読んでみてくださいね〜!

    • とおせんぼ 担当:はおまりこ

      「もし家に帰れなくなったら道しるべの虫についてくんだぞぉ」 小学6年生だった高山さんは、ふいにお祖父さんにそう言われた。 広島の中心部から山間部についこの間越して来たばかり。慣れない土地ではあったが、転入した小学校は自宅から見える程の近さで、いくら子供でも迷うはずがない。 もう高学年で来年には中学生だというのに。 侮られたような気持ちがして頬を膨らます高山さんに 「とおせんぼが悪さをする時があるからのぅ」 といたずらっぽくお祖父さんは笑った。 数年が経ち、高山さんが中学生

      • えにっき 担当:はおまりこ

        人に話したら笑われそうな、それでも、今も時折蘇っては胸を締め付けられる記憶がある。 小学校低学年の頃だったと思う。 自宅でピアノ教室を営む先生のマンションから、レッスン後の帰り道。 あたりは暮れかかり、オレンジ色の光に満ちていた。 マンション前の急な坂道を、母に手を引かれながらゆっくり下っていく。滑り止めの為らしい坂一面の円状のくぼみは逆に幼児には歩きづらく、つまずかないよう自然足元ばかりを見つめる格好となっていた。 オレンジに染まった◯が、自分の小さな靴の下を一つまた一つ

        • ティーバック 担当:はおまりこ

          「ティーバックのさ、あの紐の所あるじゃん」 「ええ…?!う…うん。」 「あれ、なんであんなに切れるんだろうね」 「切れる…の?ほどけるんじゃなくて?」 「ほどける?…ああ〜〜たしかにほどけるタイプもあるね。ほどけるのもほどけるのでなんかボロボロになるし、しかもすぐ茶色くなってヤダよね〜。」 「ちゃいろ…?…って!!ええええええ、そういうのまじで言わない方がいいよ?!」 「え?ならない?なるよね?」 「ならないよ!!ちゃんと洗ってる?!」 「え!あれって使い終わった後洗うの?!

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        記事

          怪文書 担当:はおまりこ

          マンション入居者各位 ※※被害に遭わないために※※ 《特に20代男性はお気をつけください》 気をつけたい4つのタイミング 1.マンションに入る時 2.オートロックを開ける時 3.部屋に入る時 4.部屋に入った後 ★オートロック入力 数字を押す際は6つの数字をランダムに押した後に部屋番号を押してください。パネルは鏡面のため数字以外を見ないようお気をつけください。 ★マンション共有部 当マンションは住民同士が接触する事はありません。エレベーター、廊下等の共有部で声をかけ

          怪文書 担当:はおまりこ

          梅雨 担当:羽尾万里子(はおまりこ)

          しりとり手帖、第5回担当の羽尾万里子(はおまりこ)です。 第2回担当のかわかみさんと『BeːinG』というZINEを現在制作中です。 グラフィックデザイナーをしつつ、最近怪談を語ったりしています。 さて、しりとり→リカバリ→竜宮城→ウスターソース→すいみつに続くのは「梅雨」。 私自身の梅雨の思い出です。 今でも、梅雨の時期、雨の降る駅前を通る度に思い出す事がある。 あれは私がまだ高校生だった梅雨のこと。 夕刻、自宅の最寄り駅である目黒に帰り着いて駅ビルを通り抜けると、そこ

          梅雨 担当:羽尾万里子(はおまりこ)

          おばあちゃんの鉱石博物館《怪談キキかじり②》

           これは久しぶりに会った後輩のSちゃんに聞いた話である。  Sちゃん、最近、大好きなおばあさんを亡くされたそうだ。  89歳ながら大病もなくピンピンしていて、後10年は余裕で生きるだろうと皆が安心していた矢先の、急性心不全での突然死だった。  周りからは「大往生だったね」と口々に言われたが、あまりの急な別れにとてもそんな風には思えず、静かに棺に眠る祖母の顔を見ては、まだまだ長生きして欲しかったと涙が溢れるばかりだったという。  葬儀も済み、少しばかり心も落ち着きを取り戻し

          おばあちゃんの鉱石博物館《怪談キキかじり②》

          『自販機前にて(前半)』 《怪談キキかじり①》 

          まえがき 初回にお送りするのは最恐戦の応募動画で話したお話。 実はこのお話、応募動画では全体の半分までしか語っていないのです! その続きも含めた完全版は『BeːinG』の《怪談キキかじり》コーナーにて掲載予定です。 ということで、『BeːinG』の試し読みも兼ねて、応募動画で話した半分までの内容をnoteにて先行公開させて頂く事になりました。 この文章を『BeːinG』用に先に書いていたので、その内容を3分に削りに削ったのはなかなか得難い経験でした・・・・・ 削ったディテ

          『自販機前にて(前半)』 《怪談キキかじり①》 

          《怪談キキかじり》、はじめます!

          こんにちは!はおまりこ(羽尾万里子)と申します。 普段はサモエドを飼いながら、2.5次元演劇やミュージカルの宣伝ポスターなどのビジュアルデザインをする事務所をやっております。 今年秋に怪異とあそぶマガジン『BeːinG(びいいんぐ)』というZINE(個人誌)を発行しようとせっせと準備中でして、その宣伝だ!と自分を奮い立たせてようやく思い切ってチャレンジできた怪談最恐戦2023にてまさかの本戦に進ませて頂けることとなり… こんなにもやりたい事が押し寄せて来るなんて!と、目まぐ

          《怪談キキかじり》、はじめます!

          noteはじめました。

          これまで書き始めても書き切らず、 下書きをネタ帳がわりにしか使えていなかったnoteでしたが、 この度改めて始めてみようと思います。 人からお聞きした怪談や、これ面白かった!という作品レビューなどが主になる予定です。 面白い企画にも混ぜて頂いて、ワクワクが止まりません! どうぞよろしくお願いします。