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【初珈琲編 60】「コロンビア ラスヌベス農園 ウォッシュド」 中浅、中、中深煎り

「上品かつビビッドな柑橘系の旨味」

コロンビアが続きます。

この豆はウィラと呼ばれるコロンビア南部でつくられています。前回の豆の生産地である、カウカのお隣。

この豆もまた柑橘系の旨味が特徴です。

特に深めの焙煎でこの豆のよさが発揮されます。
少し苦みの出てくるぐらいの焙煎度のものになると、この柑橘系の味が深く出てくるとともにコクも出ます。

浅めの焙煎ではその柑橘系が少しあっさりに出る感じですが、浅め焙煎でも円錐ドリッパーなどを使ってお湯をさっと落として淹れれば酸味も強すぎることはなく、ほどよい感じで飲めます。

文字で書くと前回レビューしたフェリシーダスとあまり変わらないような表現ですが、フェリシーダスが「落ち着いた柑橘系」であるのに対し、このラスヌベス農園の豆は柑橘系の感じがもっと立っていて、強く主張してくる感じ。
「ビビッドな柑橘系」という感じです。

これまで扱ってきたコロンビア クレオパトラとかなり近い感じですが、クレオパトラの旨味が日本酒で言えば生原酒の「(いい意味で)荒削りで尖っている」感じであるのに対し、ラスヌベス農園のそれは吟醸酒のように「立っていても、その尖った先の角は取れて丸くなっている」ような感じでしょうか。上品な感じ。

もはやワインの品評会でありそうな、抽象的な表現に近づいてきていますが、自身のボキャブラリーの貧困さを棚に上げて言えば、味を言葉で細かく表現しようとすればどうしてもそっちの方向へ行ってしまうような気がします。

(「淡い緑色の草原のようなさわやかな味」などと言い出したら、止めて頂けると幸いです。)

いずれにしても、コロンビア南部の一部の豆の特徴である、ほどよいボディ感と柑橘系の味を堪能できるコーヒーかと。

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