家のこと⑨契約完了
3月に出会った家。
6月末に内見、そこから契約に向けての必要書類を用意してもらい、並行してリフォームの打ち合わせをやりとりしつつ…
そして迎えた契約の日。
いつもは普通列車で行くのだけど、今回は新しくなった踊り子号で。
大船から乗れるのがあるので試してみようと夫が予約してくれてた。
ぴかぴかで綺麗。すっきりしたデザイン。
「でも、昔の踊り子号の方が趣があったよね」と夫。うんうん。
昔の踊り子号には娘が3歳くらいの頃に乗ったなぁ、初めて保養所に行ったときに。懐かしい。
契約は伊東駅の司法書士さんの事務所で。
初めてお会いする売主さんは、ご年配のとても優しそうなご夫妻。
奥様が「猫ちゃんがいらっしゃるの?」と嬉しそうに尋ねてこられた。
私たちが猫を飼ってることを仲介の工務店社長さんから聞いてらしたようだ。社長さんのお宅にも2匹の猫さんがいる。
売主さんご夫妻も猫が好きで、ずっと一緒に暮らしていたのだそう。そう、あの家にもサンルームに続く扉に猫ドアがついてた。
そのことを話すと、
「でもね、怖がってあまりサンルームには出なかったのよ。2階の出窓がお気に入りで、いつもそこから外を見てたの。あそこは庭にリスも来るんですよ、あとハリネズミもね」と懐かしそうに話してくださった。
ほかにも、夏は近くの川からホタルが飛んできていたこと。
庭に捨て猫らしき野良猫が来て、何匹か保護して貰い手をさがし、今は飼い猫になって幸せに暮らしてること。
また猫と暮らしたいけど年齢のことで思いとどまってること。
でも「お年寄りの猫ちゃんと縁があれば暮らしたい」と思ってること。
ご夫妻の穏やかなお人柄と、猫を愛する気持ち。うちの猫たちが、あの家で暮らすことをとても喜んでくださっていた。
こんな素敵な方々から引き継ぐことが出来て、ほんとうに良かったな。
契約終了後は工務店でリフォームの打ち合わせ。その前に家を見に寄ってもらった。
まだ実感は湧かなかったけど、壁のあちこちに触れて 「これからよろしくね」と挨拶をした。
終わったら、夕方近くになってた。
ふぅ、疲れたー。
帰りの伊豆高原駅での待ち時間、夫がビールでも飲もうよと。蒸し暑い日だったもんね、お疲れさまの乾杯。
見上げた駅の天井、こんなに素敵な造りだったんだなぁ。
これからは何度も利用することになる駅。
ここでたくさんの思い出が出来ていくんだろうな。遊びに来てくれた人を迎えたり、見送ったり。
そんなことを考えていると、胸の中があたたかくなるような、懐かしいような、せつないような、はじめての気持ちになりました。
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