【INTJ】「本当に〇〇なら」から解放されたい

INTJの口癖第一位はなんだろう。「目的ってなんでしたっけ?」「どうしてその結論になった?」「〜〜じゃないですか」「〜だと思ってるんですけど」。たくさんあるけれど、私を苦しめているのは間違いなく

真に〜〜であるなら、〇〇であるべきである

である。

私の世界を狭め続ける私の【べき論】

INTP寄りかつ-aの自己主張型のため、基本的に楽観的な私。だが、INTJの完璧主義が顔を出す時は大抵この「本当に〇〇なら」とか「〇〇であるべき」だとかに囚われているとき。

例)真の大人であれば、自分の面倒は自分で見るべき。
  本当の友人なら、たとえ離れていても関係が切れることはないはず。
  恋人なら、お互いの選択を尊重するはず。
  仕事に真剣なら、無駄な工程や規則は見直されるべき。
  本当に他人の顔色を伺えるなら、他人に気を遣わせることもしないのでは?
  本当に好きなら、自己犠牲をも厭わないはず。
  やりたいことなら、周りの反対を押し切ってでもやるはず。

こんな感じで、有るんだか無いんだか分からない「本当の〇〇」のために、せっかく今を生きている私をすり減らしてしまう事がある。自分らしく曖昧でいることを忌避し、自ら一点に縛ろうとする力学というか、0か100か思想でジャッジが始まってしまうのだ。それもオートで。

人には人の「べき論」

完璧主義のINTJに特に強い考え方なのかとも思っていたが、別タイプの知人と話してみると、知人の中にはまた別の「べき論」が展開されていた。詳しくはプライベートなので割愛するが、それは私とは全く異なっており、私の中からは決して出てこない論理だった。

世の中、全員が己の中の「べき論」に苦しんでいる(特にJ型に多いようには思うが)。これを「規範」と呼ぶのか、「制約」と呼ぶのか、もちろん良い面もあるんだろうけれど、多かれ少なかれ全員苦しんでいる。

じゃあどうしたら解放されるんですか

いったい全体どうしろと。だってフルオートで発動するんですけど、これ。もうアラサーになって、頭の中には数多のパターンが集積され尽くしていて。インプットした情報を無意識的にパターンに当てはめ「〇〇だから、■■であるべきなんだ」と返してくる。じゃあこの機能ってもしかして歳を重ねるごとに強くなるの……!?だったらしんどすぎる……可能性が閉じていくってことじゃん……と私の中のINTPが悲鳴を上げている。

そうだ、心の中に、常に赤ちゃんを住まわせよう

何を言っているんだろう。でも、それしかない。まっさらな赤ちゃん。パターンを学習していない、「こうするはずじゃん」「こうしないなら、違うはずなんだ」という決めつけをしない赤ちゃん。この赤ちゃんにはMBTIも、ビッグファイブも、ソシオニクスも無い。目の前の現象をそのまま受け止める。相手のパターンを推測しようとしない。だって赤ちゃんだし。

INTJがオートで積み上げていってしまう「べき論」を、頭の中の赤ちゃんに叩き壊してもらうのだ。更地になった心でなら、現実や相手をちゃんと受け止められる気がするから。

でもイマジナリー赤ちゃんには介在価値が無い

問題はこの赤ちゃん、文脈を理解する知識も持っていない。AというインプットをAとしてしか受け取らない。それって私である意味ある?私の中に蓄積された唯一無二のパターンでもって世界を解釈しないのなら、私という器が世界に在る意味がないじゃないか(暴走するN思想)。現実の赤ちゃんは遺伝子の箱としての存在価値がありますけど、コッチはイマジナリーですからね。

私を保ったまま、「べき」が近しい人と生きていくか。私の価値を一度捨て、新しい赤ちゃんを育てることで新しいパターンをインプットするか。悩ましいことこの上ない……。こういう時ENFJとかが「でも好きな人のことを理解したいじゃん!」とか言ってきますよね。宗派の違いを痛感します。

INTJがメリットなしに己をスクラップすることは……

多分、無い。INTJは己の中に積んだ知識と訓練の成果を何よりも大事にしている。そんな中で、一度そのパターンを無しにしろだなんて、そんなに価値のある人や物なんてあるか?私以外に?と本気で疑問に思ってしまう。自他境界が曖昧なNF型の対極にいるのだ。NT型はナニカと混じり合うことに本能的な恐怖を覚える。NF型にとっては相互理解こそが人生の目的だが、NT型の人生の目的は自己実現だから。外と混じり合ってはいけない。それがNT型の芯の強さになっている。

でも、私はやっぱりこの「べき論」から解放されたいよ。だってしんどいもん。だから今日も私は心に赤ちゃんを飼う。いつかその赤ちゃんが101匹ワンちゃんみたいになって、世界の全てをフラットに受け取れるようになることを祈っている。これはINTPの私からINTJの私への革命みたいなものなんだろう。

ばいばい。

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