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充電、のち。夜明け。
年末からの低空飛行な胃の調子が祟って、今回そいつはついに酷い吐き気へと進化した。
えづく程の吐き気で、食事も上手く喉を通らず。
とうとう私は、今年初めて仕事を休んだ。
1日目。「今年は無欠勤を目指す!」と高らかに宣言した元旦を思い出して落ち込み。
2日目。病院に行っても明らかな病名はつかず(強いて言うなら逆流性食道炎と言われた)、2日も休んでしまったと落ち込み。
3日目。とうとう普通の食事も難しくてヨーグルトにチェンジし、今日で欠勤3日目かと落ち込み。
そして今。
心が凪いでいる。やっとそう感じた。
体調崩して休んだとしても、「サボっちゃった…」みたいな気持ちが勝つ私にとって、欠勤はかなり気持ちが沈むものだった。
しかも今の職場に来て、欠勤するのはこれが初めてではなく。やれ発熱だの、やれ結膜炎だので、月1回は休んでいる状況。
こんなの、落ち込まないはずが無かった。
この3日間。
私は世界をシャットアウトして、ただひたすらに塞ぎ込んでいた。
ベッドからほとんど1日動かず、ただSNSの世界に身を投じていた。
こんなに怠惰に過ごすのはいつぶりだろう。
そう感じてしまうほどに、久々だった。
心細くて、ちょこちょこ配信をしてはそちらの住人に弱音を吐くことはしていた。皆、ずっと優しかった。
そうこうしながら3日目の晩に、お粥と鶏肉のスープで心とお腹を満たしたところで、ほっとするような心地よい感覚が訪れる。
そこで、ふと気付いた。
このお休みは、単なる体調不良によるものじゃなく。
私にとっての、充電期間だったんじゃないか、って。
思えば、新しい職場に来て3ヶ月間、ずっと走り続けてきた。それはもう、息をつく暇もないほどに。
今だから言えるけど、毎日夜は好きに過ごしていたとは言え、土日の休みにはリフレッシュしたり寝て過ごしたりしてたとは言え。
本当の意味で、息抜きはできていなかったんじゃないかって。
毎日40分かけて出勤し、午前中は少し余裕があるけれども15時を迎えれば送迎に繰り出し、やってきた子どもらと遊んで、また彼らを家まで送って。
帰宅しても夕食だの家事だのと慌ただしく過ごして、しかもそれを毎日繰り返しているわけで。
もともとキャパシティの大きくない私にとって、それは十分"無理をしていた"ことになったのだろう。
3ヶ月の蓄積が、ここにきて胃の不調という形で表れることとなった。
そんなことを、ぼんやり思う。
全ての責任をほっぽり出して逃避行したことで、何だか胸に抱えていた毒が抜けてきた気がする。
やっと心がフラットな位置に戻ってきたというか。
そんな感覚だった。
ここ最近空腹時と食後に襲われ続けていた吐き気は今晩訪れなかったし、調子は上々である。
さて、吸って、吐いて。息が少し楽にできるようになってきた。
身体が少し軽くなってきた。
"大丈夫、大丈夫。" あの子がくれたおまじないをお守り代わりに。
"8割のおふざけと、2割の真面目さで。" あの子がくれた言葉で、肩の力を抜いて。
私はまた、気持ちを新たにここから一歩ずつ歩き出すのだ。