『SNOW MIKU』に5000兆%行きたくなるかもしれない『雪ミクのすゝめ』
「マジカルミライ」と真反対の季節に行なわれるビッグイベント、といえば何でしょうか?
…そう、『SNOW MIKU』ですね!
「北海道を応援するキャラクター」として、2010年に誕生した「雪ミク」ですが、その起源は2010年の『さっぽろ雪まつり』です。
” 真っ白い「初音ミク」の雪像”を作ったことをきっかけに誕生し、それ以来「雪ミク」が主役のフェスティバル『SNOW MIKU』が毎年北海道で開催されています。
その『SNOW MIKU』ですが、開催される時期は『さっぽろ雪まつり』と同じ週です。
この時期は、『さっぽろ雪まつり』に出かける観光客が、こぞって北海道に集結することから、航空券やホテルが軒並み高騰する現状があります。
そのため、初音ミクファンの人たちの中には、
「行きたいけれど、お金的にちょっと…」とか、
「ライブがあるか分かんないし…」とか、
そういうことを考えている方も、少なくないのではないでしょうか。
この記事では、そんな『SNOW MIKU』の魅力を、3度の飯より雪ミクが大好きな限界オタクの筆者が、行くのを渋っている方に向けて全力でプレゼンテーションしたいと思います。
一面の銀世界が、あなたを待っている
『SNOW MIKU』に参加する際、大抵の場合、本州からは新千歳空港を経由することになると思いますが、この新千歳空港に近づいていくにつれて、航空機の窓からは真っ白に染まった北海道本土を眺めることができます。
空の上から覗く北海道本土は、大変美しく、息を呑むような大パノラマです。この空の上から、『SNOW MIKU』は始まっているのです!
↑飛行機の上からの北海道。白く染まった大地は壮観だ(2015年)
雪ミクの待つ空港へ
新千歳空港は、北海道千歳市にある国際空港です。
空港としての機能だけでなく、お土産店や飲食店、さらには温泉や映画館、チョコレート工場なども存在する、エンターテイメント性溢れた施設となっています。
そんな新千歳空港の国内線ターミナル4Fには、『雪ミクスカイタウン』という、雪ミクのアンテナショップが存在しています。
↑雪ミクスカイタウンは『SNOW MIKU』期間中、訪れるファンで大変賑わう(2017年)
年中オープンしている『雪ミクスカイタウン』ですが、ここでしか購入できないグッズやノベルティが用意されていたり、雪ミクの歴史をたどることができるミュージアムも常設されていたりして、『SNOW MIKU』で訪れる人を歓迎してくれます。
特に『SNOW MIKU』期間中は、別途キャンペーンを行っていることもしばしば。
また、このミュージアムの奥には、等身大フィギュアの雪ミクが待っていて、一緒に写真撮影することもできます。
いわばここは『雪ミクのメッカ』。一度はお目にかかりたい見応えです。
なお、空港の常設ショップである関係上、新千歳空港では、デジタルサイネージで、この「雪ミクスカイタウン」のCMが流れたり、巨大なオブジェが出現したりと、本土では考えられないような雪ミクの活躍をお目にかかることもできます。
↑一度は挨拶したい、等身大『雪ミク』(2019年)
↑『マジカルミライ』でもおなじみピアプロの壁は、『雪ミクスカイタウン』前に常設されている(2015年)
↑空港の中心広場に巨大ツリーが現れたことも。(2015年)
↑ちなみに新千歳空港には飲食店も数多く存在し、北海道の食事を楽しめる。写真はそんな空港内の、あるラーメン屋の一杯(2015年)
そこは、雪ミクが住まう街
『SNOW MIKU』の見どころは、やはりなんと言っても、札幌市全体が『さっぽろ雪まつり』と『SNOW MIKU』で染まり尽くす様子でしょう。
例えば、街中を歩いていると、雪ミクが"スガイディノス"という、北海道のアミューズメント施設の宣伝を音声でしていたり、「赤い羽根共同募金」のキャンペーンCMが、街中スクリーンで流れたりします。
また、街のいたるところに『SNOW MIKU』のポスターが貼られていたり、雪ミクの大きなパネルが設置されていたりと、姿は見えないけれど、確実に『雪ミクがこの街にいる感覚』を、身体の五感を使って味わうことができます。
言うなれば、
『マジカルミライ』は『初音ミクの創作文化を体感できるイベント』ですが、
『SNOW MIKU』は『雪ミク(初音ミク)とともに冬の北海道を楽しむためのイベント』と言えるでしょう。
だから、
「SNOW MIKUはライブがないこともあるから、行くのためらってるんだよね…」
などと考え、『SNOW MIKU』に行かないというのはもったいないというものです。
↑札幌駅地下道には、こんなポスターがデカデカと貼られたこともあった(2017年)
↑すすきのの街中スクリーンでは「赤い羽根共同募金」の雪ミクさんが顔を覗かせる(2019年)
↑大通公園地下道では、雪ミクが地下鉄のマナーアップ啓発を行っていたことも(2019年)
雪ミク雪像を拝もう
『SNOW MIKU』では、『さっぽろ雪まつり』の西11丁目会場に、その年の『雪ミク』の雪像が造られます。
この『雪ミク雪像』は、夜になるとライトアップが施され、その年の『SNOW MIKU』のテーマソングに合わせて行なわれる、ライトアップステージを見ることもできます。
このライトアップステージでは、『声を出さない条件』でペンライトを振ることもできます。さながらライブのようですね!
中には氷点下10℃にもなろうかという極寒にも、関わらず半袖でペンライトを振る限界オタクもいます。
また、この西11丁目会場では、『SNOW MIKU』の各種グッズが販売されていたり、近くにはチャリティ自販機が設置されていたりします。
↑『雪ミク雪像』。その年の衣装を身にまとった真っ白な雪ミクが、あなたの訪れを待っている(2015年)
↑雪ミク雪像のライトアップステージ。2019年のテーマソング『♪アイ』に合わせてペンライトを振るツワモノ達(2019年)
↑こんな自販機が見れるのは、地球上で『SNOW MIKU』だけだ(2019年)
雪まつりがアツい
さて、ここまで『SNOW MIKU』を中心に話題を展開して参りましたが、注目したいのは『SNOW MIKU』だけではありません。忘れてはいけない、『さっぽろ雪まつり』についても紹介します。
『さっぽろ雪まつり』は毎年、2月第2週の1週間に渡って行なわれるイベントで、期間中、国内外から200万人以上が訪れる、国内屈指の大イベントです。
その中でも特に、メイン会場となる『大通公園』では、大小様々な雪像が造られ、訪れる人々の注目を惹いていきます。
個人的には、毎年自衛隊隊員が総動員して作成する、巨大雪像を推したいと思います。
自衛隊の巨大雪像は、毎年の目玉となる雪像の一つで、その迫力や完成度は圧巻です。
また、各企業が作ったバラエティ豊かな雪像や、抽選で選ばれた市民が作成する「市民雪像」、すすきのの通りに立ち並ぶ「氷像」など、大変多くの雪像・氷像を目の当たりにすることができます。
更に、『さっぽろ雪まつり』の大通公園会場では、各所で露店も展開しており、そのあちこちで北海道の味覚に舌鼓を打ったり、思い出の品を買ったりすることもできます。
見てよし、食べてよし、買ってよし。『さっぽろ雪まつり』だけでも丸1日潰せるボリュームなのです。
↑自衛隊は2019年、バンドリの「戸山香澄」と「初音ミク」の巨大コラボ雪像を作った。写真は、『♪夜行性ハイズ』に合わせて、プロジェクションマッピングされている様子(2019年)
↑雪まつりオフィシャルグッズ売り場には、さも当然のように雪ミクグッズが陳列されているぞ(2019年)
↑市民雪像エリアでは、世の中の話題となったモノやヒト、キャラクターなどの雪像が80基以上(第70回開催)立ち並ぶ(2017年)
↑すすきの会場の氷像の一つ。細部にまで行き渡った職人芸はあっぱれの一言に尽きる(2019年)
↑目の前で焼き上げてくる「松尾ジンギスカン」。思わず舌舐めずりが止まらない(2015年)
街駆ける、雪ミク電車
2011年から、札幌市電の1両をラッピングした『雪ミク電車』が、毎年11月から翌年3月までの期間中、札幌市内を駆け巡っています。
札幌市電は、札幌市街地の南北を巡回しており、市民の足となっている路面電車ですが、そんな市民の足に雪ミクが寄り添っているのです。
雪ミク電車内は、雪ミク・初音ミク・ピアプロキャラ達の紹介や、歴代『SNOW MIKU』のラッピングの様子などが掲示されている他、藤田咲さん、下田麻美さんの直筆サインがあったり、車内アナウンスがまるごと雪ミクになっていたりと、そのコラボの尽力さには頭が上がりません。
↑こんなステキな車両が札幌の街中を駆け回る(2019年)
↑藤田咲さんと下田麻美さんのサインは、雪ミク電車の運行が始まった2011年に残されたものだ(2015年)
各種コラボがエモい
『SNOW MIKU』では、雪像や電車だけでなく、札幌の企業や店舗とタッグを組んだコラボレーションに富んでおり、『SNOW MIKU』にやってくるファンを楽しませてくれます。
ここでは、『SNOW MIKU 2019』から、その一部を紹介します。
↑「マジックスパイス札幌本店」は、『SNOW MIKU』期間中、コラボメニューを展開。ゴロゴロ入ったネギと大きなチキンが食欲をそそる
↑「札幌市青少年科学館」では、プラネタリウムの特別プログラムが披露された
↑「アニメイト札幌店」では、大きな6人のパネルがお披露目された
↑「スリラーカラオケ」ではコラボメニューが登場
↑「ローソン」は北海道限定商品を展開
企画展・企業ブースも『SNOW MIKU』
「マジカルミライ」のように、『SNOW MIKU』でも企画展示・企業ブース展開、オフィシャルグッズ販売が行なわれます。
これらは全て、これまで「サッポロファクトリー」という場所を会場として行われていましたが、2019年、展示は「札幌文化芸術交流センター(SCARTS)」で、企業ブース・物販は「サッポロファクトリー」で、という形に分離されました。
(一部の展示は「サッポロファクトリー」で、一部の物販は「SCARTS」でも行なわれました)
企画展示は、「マジカルミライ」のそれとは打って変わり、1から10までまるごと『SNOW MIKU』を紹介する展示構成となっています。
また、企業ブース・物販では、『SNOW MIKU』をモチーフとした限定商品が展開されたり、北海道の企業によるコラボがあったりと、こちらも目が離せないコンテンツとなっています。
↑歴代『SNOW MIKU』をモチーフとした、のぼりの展示(2019年)
↑『SNOW MIKU』期間中の「サッポロファクトリー」は、来場者で大賑わい(2017年)
↑「SCARTS」で展示された『六華の祝賀宮殿(アニバーサリーパレス)』は、歴代『SNOW MIKU』を巡る豪華な展示だった(2019年)
レイヤーさんも『SNOW MIKU』
「マジカルミライ」では多数のコスプレイヤーさんを目撃することができますが、『SNOW MIKU』は、そのイベントの性質上、イベント側が用意する更衣室が存在しないため、コスプレイヤーさんの絶対数が少ない面があります。
しかし、『SNOW MIKU』で登場するコスプレイヤーさんは、そのほとんどが歴代雪ミクの衣装を身にまとって登場し、『SNOW MIKU』に華を添えています。
「マジカルミライ」同様、気になるコスプレイヤーさんを見かけたら、勇気を出して
「お写真撮ってもいいですか?」
と聞いてみましょう。喜んで対応してくれるはずです!
↑歴代雪ミクのコスプレイヤーが一堂に会する光景は大変レア(2019年)
ライブの熱気で雪をも溶かそう
毎年あるわけではありませんが、『SNOW MIKU』では、「Zepp Sapporo」で行なわれるライブ、『SNOW MIKU LIVE!』が開催されます。
「Zepp Sapporo」は最もステージから遠い場所でも、およそ20mの距離しかないため、「マジカルミライ」のライブとは、全く異なる光景を目の当たりにすることとなります。
しかしながら、会場の狭さも「マジカルミライ」の比じゃないほどすし詰めとなるため、苦しさも伴います。
とはいえ、ライブの熱気と興奮はまた格別ですし、『SNOW MIKU LIVE!』ならではのセットリストや演出が用意されることもあり、ブチ上がれること間違いありません!
その熱気で、札幌の雪を溶かしてしまいましょう。
オフ会だって伊達じゃない
「マジカルミライ」のように、『SNOW MIKU』でも有志によるオフ会が催されることが多く、現地の食事を囲みながら談笑を交わしたり、あるいはDJライブで高まったりと、オフ会も多種多様となっています。
ここでは特定のオフ会を紹介することは敢えて避けますが、交流目的ではなくても、オフ会に参加し、余韻に浸ることをオススメします。
↑札幌市内の某所で行なわれた、通称「ボカクラ」オフ。夜通し高まりをキメた人々は日本各地から集まったボカクラ好きな人たちだ(2019年)
↑札幌市内の某居酒屋にて。食事を囲みながらの談笑は、楽しくないわけがない(2019年)
その他にも
他にも『SNOW MIKU』期間中に、見ておきたいポイントはたくさんあります。
例えば、『雪ミク雪像』の最後のライトアップでは、声を出すことが暗黙の了解として認められているため、雪ミク雪像の最期をひと目見ようと、多くの人が駆けつけ、その年の雪ミクに別れを告げる様子は、たいへん涙ぐましい光景です。
また、『SNOW MIKU』の時期に行われる「マジカルミライ応援上映」という、直前のマジカルミライのライブBD/DVDを映画館で上映し、集まった人々で盛り上がるイベントもあります。このイベントでは、会場全体がマジカルミライの完全再現をするため、臨場感は現地に勝るとも劣らない程です。
これ以外にも、北海道ならではの「セイコーマート」の商品を手に入れてみたり、ライトアップされる札幌の街並みを散策してみたりと、現地に行くことでしか味わえない、『SNOW MIKU』の体験を味わってみましょう!
↑「マジカルミライ2018」応援上映。ペンライトが揺れる様子はさながら「マジカルミライ2018 in Sapporo」だ(2019年)
最後に
『SNOW MIKU』はまさに、
「札幌に住まう雪ミクに会いに行く、そして雪ミクとともに冬の北海道を楽しむ」
という、「マジカルミライ」とはまた異なる楽しみ方ができるイベントとなっています。
寒さは伴いますが、それ以上の思い出を作ることができること、間違いありません。
幸い、来年2月の航空券は、8月末頃から販売が開始されるため、早期で購入すれば、首都圏からも往復2万円前後で往来することができます。
さあ、まだ『SNOW MIKU』に行ったことがない人も、行くのを渋っている人も、今すぐ航空券をゲットし、『雪ミク』に会いに行きましょう!
『冬の北海道だけの体験』が、『雪ミク』とともに待っています!!
たかが1円、されど1円。読者様のお気持ちは、個人サークル「Sewing Future」の創作活動(同人誌発行・衣装製作)の補助費として充てさせていただきます。