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オルカパブリッシング
2022年9月9日 21:14
何年か前に書いたものが出てきたので載せてみます。突風に帽子をさらわれるみたいに私は恋に落ちた。天高く舞い上がったそれはあっという間に青空に飲み込まれて、それを見上げていた私はその青に真っ逆さまに落っこちて行ってしまう錯覚に捉われた。十八の春のこと。それは私の初恋だった。いやいや、あんた付き合ってたやついたじゃん、って高校の頃の友達、たとえば美紀とかは言うかもしれないけれど、あんなの遊びみた