Designship2021 ビジュアルシンキングパートナーが挑戦したこと・したいこと
こんにちは。
駆け出しデザイナーの望月と申します!
私は10月23日/24日に開催されたDesignship2021にビジュアルシンキングパートナーの一員として参加し、グラフィックレコーディングを担当しながらmiroボードの運用等をしておりました。
Designship2021のビジュアルシンキングパートナーメンバー
株式会社沼野組:沼野さん、中村佳奈子さん、遠藤、菅本、望月、海野、荒石、下山、貝瀬、中村沙絵、堀池(計11名)
ビジュアルシンキングパートナーメンバーとして参加するのは今年で4年目です。運営メンバーの方々や沼野さんのご尽力があり、今年もクールなビジュアルボードやmiroページができあがっております。毎年ありがとうございます...涙
こちらでは今年ビジュアルシンキングパートナーが挑戦したこと、そしてこれから挑戦したいことについて個人的な想いを綴ります。
■当日何をしていたのか?
当日は各セッションをグラフィックレコーディングし、miroにグラフィックレコーディングをアップロード、参加者の方々にはmiro上にセッションの感想や質問などを書いてもらいました。
Designship2021のmiroボードは「思考の宇宙」というコンセプトでデザインされており、惑星のような形をしたものがグラフィックレコーディングです。思考の宇宙については画像内のキャプションをご覧ください。
■グラフィックレコーディングどうでしたか?
話は本題に入っていきますが、Designshipに参加された方々から見て、グラフィックレコーディング、率直にどうでしたか?
グラフィックレコーディングといいますと、議論や講演の内容を文字やイラストを使って分かりやすく情報整理したもので、主に振り返りの記録として役立つと認識されているかと思います。今回のビジュアルシンキングメンバーが描いたグラフィックレコーディングは情報が整理されていて、分かりやすいものになっていたでしょうか。
■Designshipでのビジュアルシンキング
Designship2021のビジュアルシンキングメンバーは「参加者の方々がセッションの詳細情報を振り返るためのグラフィックレコーディング」を目的に描いていません。
少し話が飛びますが、Designshipは「業界の壁を超えてデザイナーの叡智を終結させる」というミッションのもと、代表理事広野さんのオープニングから始まり、著名なデザイナーや最前線で活躍する方々=Speakerによって、デザインの物語が語られていくデザインカンファレンスです。
この熱量の高い、情熱的で、革新的なイベントだからこそ、ビジュアルシンキングメンバーは聞こえてきた情報そのままを整理して記録するのではなく、Speakerの想いや情熱を受け止め、心に響いたものだけを描いていきます。
情報が整理されていて内容の分かりやすい記録物になっているかどうかは、ここでは重要なこととして捉えていません。
参加者の方にはグラフィックレコーディングを通してSpeakerの想いに何度も触れてもらい、自分なりの考えを深めてもらいます。これが「ビジュアルを通してシンキングする」私たちパートナーの役目です。
■2021年挑戦したこと
参加者の方々に新たな気づきを得てもらうために、ビジュアルシンキングメンバーは次のような挑戦をしました。心に響いた部分を描くこと、各セッションに対して問いコーナーを設けること、見る人の自由な解釈を求めるために「詩的」に描いてみること(最後のは個人的な挑戦)
これらの挑戦から、今年のDesignshipでは描き手の心に響いた部分が大胆に、時に過激に描かれていきました。描かれたグラフィックレコーディングは、触ると火傷しそうなほどの情熱的な惑星になっていました。イベントが終わった今も、熱を帯びているように感じます。
「熱量が高すぎて」「完成されたものに見えて」「miroに入りにくい」「付箋紙を貼りにくい」と思われた方もいらっしゃるかと思います。行き過ぎた情報の切り取りや抽象化、感覚の表現は、それを受け取る人との距離を作ってしまう。それは暴力にもなりかねません。これは今年の反省点であり、貴重な気づきとなりました。この気づきはメンバーとも共有し合い、次回以降の実践にしっかりフィードバックしていきます。
■ビジュアルを通して他者を寛容する
10/24(Sun)「クラフトマンシップの逆流」井口皓太氏のKeynote sessionのグラフィックレコーディングをとりあげます。よく見ると人魚や炎を描いている人もいれば、大地から木々が生える様子もあるし、キャンプファイヤーの様子、星に向かう矢印、時計など、同じセッションでも描き手によって異なる捉え方をしていますね。
それぞれの感じ方や捉え方に優劣や正解不正解はありません。「あの人の話、私はここが刺さったけど、この人にはここが刺さったんだ。」「私にはこういう風に聞こえたけど、この人はこう捉えたんだ」などと、ビジュアルを介すと他者の考えにより寛容になれるように思います。
言葉だと対立したり争いが起きてしまうかもしれませんが、ビジュアルは各々の違いに寛容になれる、私は散りばめられた惑星を見ながらそう思いました。視覚言語の可能性はまだまだ無限大です。
■ビジュアルシンキングの目指す場所は?
長々とあれこれ話をしてしまいましたが、最後にビジュアルシンキングの目指す場所について個人的な意見をまとめます。
私が挑戦していきたいことは、参加者の方々がグラフィックレコーディングを見て、他の人の考え方に寛容になりながらそこに自分を投影させていく、ビジュアルで思考の活性化をしていく、ということです。
業界の壁を越えるデザインカンファレンスになぞらえ、思考の壁を越えるビジュアルシンキングパートナーになっていきたいですね。まだまだ未熟の極みですが、Designshipならではのビジュアルシンキングを皆さんに体感いただけるように、来年も挑戦したい想いでいっぱいです。
Designshipの運営の皆様今年も本当に情熱的な2日間をありがとうございました🔥