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#318【静岡】鉄道満喫1DAY日帰り旅~後編~

ごきげんよう。Anneでございます。

Anneの思い付きによる突然の夏休み日帰り旅行も今回で最終回!?
前回までの復習は以下からどうぞ…!

ということで、今回も出発進行です!何やら怪しい雰囲気のようですが…?

秘境で起きた奇跡の時間

ココは、ちょっと不思議なところ(意訳)ですよ、とナオヤさんに言われて到着した駅は、ダム建設のために作られた駅だそうで、ダムが完成した今となっては乗り降りがほとんどされないのだとか。
薄暗い雰囲気の中、ダム建設の時には使われていたであろう小屋の横を通り過ぎます。

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進んだ先にはトンネルがあり、このまま進んでトンネルをくぐった先は、どこか異界なのかもしれない。というくらいの漆黒へ、線路は続きます。

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ホームの方を眺めると、何やら人影が。それも一人や二人ではありません。
あれ?撮り鉄さんですか?と、近づいてみると………






!?

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た…たぬき!?

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たぬき、たぬき、たぬき!!!!!
そう!何を隠そうここは神尾駅。たぬきさんがた~くさんいる駅なのでした!
「かみおたぬき村」や「開運狸の神尾駅」などと看板が。手のひらサイズの小さなたぬきさんから、私と同じくらい大きなたぬきさんまで。みなさん、ホームに向かって視線を送っています。

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「撮り鉄さんじゃなかった‥‥!」と、一人笑っていたら、「え、それ本気で言ってたの!?」と、ナオヤさんに驚かれたAnneなのでした。

ホームと並行するように、眼下には大井川が望めます。大きな川ですね、本当に。訪れたときには夕方でしたので、午前中だと陽の光が川の水に反射して、またことさらに美しいのだろうな、と思いました。

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と、そんなことを思っていると、何やら遠くから音が。

響いてくる、音が。

もし私の耳が動物の様に動くとしたら、きっとこの時はピンっとまっすぐ空に向かって伸び、音のする方へぴこぴことせわしなく動いていたことでしょう。

その音を、一瞬たりとも聞き逃さないように。

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現れたのはなんとSL!先ほど千頭駅でエンカウントした、かっこいいSL。
これにはナオヤさんもびっくりで、時刻表には載ってないよ…!テスト運行だ…!と、コウさんと三人で大興奮。しかも何やら、トンネルを出きらない場所で一時停止をしており、車体のチェックをしている様子。
わわ…本当に異世界からSLが出てきてしまった…!と、ドキドキしながら、せっかくならばと、できる限り近づいてみます。もちろん、線路には入らず、安全な場所から。

この時、神尾駅にいたのは、私たち三人とSL、そして技師の皆さん方だけ。なんて贅沢な瞬間だったのでしょうか。

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刹那。再び動き出し始めた機関車が出した、蒸気に一瞬包まれます。
渋い。駅のこの静謐な空気も相まって、千頭駅で見たときに感じた明るいカッコよさとは別で、ひたむきに前に進み走る渋いカッコよさを感じました。

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一旦神尾駅ホームで停車し、今度はSLと技師さんと私たち三人と、たくさんのたぬきさんだけの空間となりました。
目の前で立ち上る蒸気、光を受けて反射する機械室の中のごつごつとしたパイプ、お客さんのいない客車、眺めるたぬきズ。紛れもなくこの蒸気が、この大きな黒い塊を動かしているのだと思うとなんだか身震いしてしまうほど。

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謎の緊張感に包まれたその10分にも満たない時間は、とても貴重な経験となりました。ふと、この駅を訪れるのが少し早くても、遅くても、出会えなかったことを思うと、縁のめぐりあわせだな。と、感謝の気持ちが湧いてきます。何事もタイミングだと言いますが、まさにそんなひと時でした。

古くて新しくて縁起の良い駅?

神尾駅での奇跡のSL再会から興奮冷めやらぬまま、私たちは次の目的地へと向かいます。

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到着したのは「門出」駅。なんと、今年オープンしたばかりの新しい駅&施設!

お土産屋さん、飲食施設が併設されていて、壁もおしゃれです。観賞用のSLもいましたよ!やっぱり大きい!
今日はここでセリナさんとも待ち合わせをしていて、やっと合流です!

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お土産屋さんでお茶やらなにやら購入し(やっぱりいろんなお茶を買わねば!)門出駅すぐそこの駅。こちらは昔からある駅ですが、どうやら名前が最近変わったようで……その名も…

合格駅!

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なんとも縁起のよい!
もともとは「五和(ごか)」という駅名で乗降人数も非常に少なかったのだそうですが、合格駅となり、記念切符が販売されると賑わいを見せているのだとか。
合格するだけではなく、門出へ向かって更に進むのっていいですよね。合格がゴールではない。その先の世界への門出なのですから。

日も暮れて、最終目的地へ

さてみなさま。この旅が始まったきっかけを覚えておられますでしょうか。
がくちゃん。そう、岳南電車です。
江ノ電とほぼ同じ距離を走る、岳南電車。それに乗りに来たのです!
夕暮れで赤く色づく雲と、距離の近い富士山を眺めながら、4人になった珍道中は岳南原田へ向かいます。

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到着した頃にはほぼ日も暮れて、だんだん星が見えてきそうな暗さに。
そんな中、白い光が煌々と焚かれている駅舎が目に入ります。
岳南電車の駅!!ついに!ついにです…!!

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岳南原田駅へやってまいりました!
わぉ~!わぉ~!これがいつも岳ちゃんが話している、うんうん・・・・!なんて思いながら、あちこちパシャパシャ。

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ナオヤさんから「三脚立てて夜景撮ってみる?」と提案&御指南頂きました!普段スナップばかりで腰を据えて(?)風景を撮ることがなく、三脚をほぼ使ったことない発言で驚かせてしまいました。

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電車が来る直前まで撮り続け、急いで乗車。(工場夜景よきですね!)
20時過ぎころだったので、乗客はまばらです。なんだか懐かしい布張りの椅子と、つり革。電車の中に運賃箱があるのがちょこっとバスみたいです。

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お花が飾ってあって、かわいらしいなと思ったり。
なんというかこのプレートとか、どっかで見たことのある感じがするのですが。。。。どこでしょう。巡り巡ってどこかでお会いしたことがあるのかも。
東急だから…?京王だから‥‥?謎は深まるばかりです。

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さて、岳南電車のウリの一つ。
それは、電車の沿線どこからでも富士山が見えるということ!
駅のホームからは、ベストポジションが示されていました。夜のためちょこっとわかりにくいですが、山小屋の明かりがポッと灯っているのが確認できたときには胸が熱くなってしまいました。
日中だったら目の前にど~ん!って感じなのかもしれませんね。う~ん!それもまた見たい!

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ほどなくして、岳南江尾駅に到着。岳南電車の東側の端っこです。
行き先の星マークがかわいい。

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向かい側には今日はもう運行を終了して休んでいるオレンジ色の9001がおりました。
並列二灯もかわいいですね。しっかり前を照らせます。

そして、なぜだか撮ってしまうカーブミラー。
何か、別の世界を覗き見ているみたいでドキドキしませんか?
そう、私はそういう、どこか怪しげというか、危うげというか、そういうものに対してちょこっと好奇心旺盛なのかもしれません。くれぐれも、ほどほどに、ですけれども。

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再び吉原に向けて出発です。始発から終点へガタンゴトンと、沿線風景を眺めながら小旅行です。
今ふと思い出すと、江ノ電より車内は広かったかも。普通の電車の広さ(?)がありましたね。
途中では、オリンピックで話題になったピクトグラムがデザインされた車体と出会ったりもしました。国旗も描かれてますね‥!

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あっという間に吉原に到着。がくちゃん、がくちゃん、ついに来られました。いつまでも乗っていたくなるような、初めて乗るのに落ち着くような、なんとも不思議な時間でした。
吉原駅では、江ノ電とおそろいの緑の車体と出会えて、とても嬉しかったです。(色味は異なりますが…!)
窓枠がメガネみたいになっているの素敵ですし、窓の下の白いラインも絶妙な感じ。あるとないとじゃ、お顔の印象、変わりますもんね。

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駅舎内で、記念グッズが販売されていたので、夜のマスキングテープと、岳南電車の枕木と富士山の土で作ったというマグネットを購入しました。
今日の思い出と共に、大切にしようと胸にぎゅっと抱えて、駅を後にします。

楽しい時間はあっという間。今朝、熱海の海の輝きを見て夏を感じていた(前編参照)のが遠い昔に感じられるほどに、早いけれども濃ゆい一日が終わろうとしています。皆さんと共に、JR吉原駅まで移動をして、本当にサヨナラの瞬間。

Anneの突然の思い付きに、帰省がてらご一緒くださったコウさん、静岡我らが地元!と、喜んで一日車を出してくださったナオヤさん、沢山こんないいところありますよ!とアドバイスくださったセリナさん。
実はお三方に実際にお会いするのは、今日が初めましてでした。写真喫茶エスで出会い、SNSでおしゃべりしていただけの「写真」という共通項を持つというだけの4人。
道中気まずくなることも、話題が尽きることもなく、「また来てね!」「必ず!」というやり取りができることのなんと幸せな事か。

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一人、JRのホームで電車を待ちながら、岳南電車の吉原駅を眺めます。
今日一日のことを反芻しながら、飛び込んでみてよかったな、と、ひしひしと感じます。あさイチからずーっと動き回っているので(重たいカメラなどの機材をもって笑)身体は確かに疲労感を感じるのですが、それ以上に心が満たされる感覚を実感しながら、帰途につきました。

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ガラスリフレクションがあると、撮ってしまうのは写真好きの性でしょうか?

一点、最後詰めが甘かったな!というところは、熱海での乗り換え時に時間が全くなくて、お弁当が買えなかったこと、でしょうか。(何なら少し電車が遅れたので走ってギリギリセーフだったのです笑)

帰り道は沿線街灯が少なく、トンネルの中を走っているのか、外を走っているのかわかりずらい道をず~っと外を眺めながら、最寄りまで揺られていきました。

下車後、これは今日は本当によく眠れるなあ。と、マスクの下でニッコリしながら、家へ向かって歩き出しましたとさ…!

静岡満喫1DAY、いかがでしたか?
あまりにも凝縮された1DAY。新たな魅力もたくさん沢山発見しました。
一度じゃ足りない。また訪れなければ。
皆さんも、知らなかった静岡、発見してしまったのでは?訪れてみたく、なりましたよね…?

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もう秋ですね。涼しい季節を満喫しましょう…!

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Location:
 静岡県
  大井川鐡道 沿線
  岳南電車 沿線
MyPartner(Camera):SONY α7iii / TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6
Photo&Text:Anne
Special Thanks:Naoya Masuda , Ko Okamoto , Serina Sakaguchi

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