TomoPoetry、夢を散歩する。
**光子でできている
きみの自転車を
追いかける
裸足のわたし
太陽系に組みたてた
メリーゴーランドまで
散歩すると
言ったきみは
そこにはいない
わたしの全身を
星型の
あおい時間がめぐる
肌から落ちるのは
そのまま星になる
わたしの過去
死んだ記憶
水晶が
空に散っていく
銀河をわたるために
北極海を攪拌し
地球の自転を
狂わしてしまった
きみの青い
車輪と
透きとおった足先
そのために
星座は傾き
祭壇から
フルーツが転がる
時計は
きみの誕生日のまま
壷の罅から
ワインがしたたる
もう一度乾杯しないか
きみのブルーのスカートがゆれる
波うつ裾に
触れてはいけないか
わたしは凍った星をさらさらと
おおうだろう
もう眠るときだ
もしできるなら
夢をいっしょに散歩しよう
きみの
ブレーキの音が聞こえる
望遠鏡の奥に
きみの青い眼が見える
さびしくなったら
散歩から帰っておいで
かなしい地球へ
コーカサスの
コバルトブルーの空に
乱れちる
わたしの
きらきらした
夢のなかへ
瞼はひらかない
ひらく必要はない
青い星が
濡れている**
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