熱いぜ!!ウィンターリーグ!!(後編)
皆さんどうもこんにちは、MTMです。
先日初めてのnoteとして、「熱いぜ!!ウィンターリーグ!!(前編)」を投稿しましたが、予想よりも多くの人に読まれていてめっちゃ嬉しいです。前回ではLMP🇲🇽、LIDOM🇩🇴、カリビアンシリーズを紹介しました。今回は中南米以外のウィンターリーグを紹介していきます!
まだ前編を読んでいないという人はこちらからどうぞ↓
④オーストラリアン・ベースボールリーグ(Australian Baseball League:通称ABL)🇦🇺
まず一つ目はABLから。
ABLは2010に設立された比較的新しいリーグで、北米・アジアの選手育成&オーストラリア野球のレベル向上という目的があります。実際にリーグが発足して以降オーストラリア野球のレベルは上がっており、2014年末に14位だったWBSCランキングは21年に過去最高の6位を記録。(現在は10位)
また今年のWBCで韓国相手に大金星を挙げたのも記憶に新しいですね。
ABLは新型コロナウイルスの影響を大きく受けたリーグと言えるでしょう。
20-21シーズンはジーロングコリア、オークランドトゥアタラが不参加、21-22はリーグが中止に。22-23シーズンは全8球団での開催ができたものの経営面の問題からその二球団は今季から脱退。今年は創設時から存在する6球団で開催することに。
今シーズンは年40試合のレギュラー戦と上位4チームによる3戦2勝先取のプレーオフ(1位-4位、2位-3位)を行い、それぞれ勝ったチームは決勝戦へと進みオーストラリアNo.1を目指し戦います。
レギュラーシーズン日程↓
ABLから羽ばたいたMLB・NPBプレイヤーは多数存在します。例えばMLB史上初の40-70を記録したアトランタブレーブスのR.アクーニャJrは2016-17シーズンにメルボルン・エイシズに所属。20試合の出場ながら打率.375、盗塁は13、OPS1.001を記録し翌年メジャーデビューとなりました。
🇦🇺出身のC.ミードは2017-18シーズン、若干16歳にしてABLデビュー。ここでOPS.881という成績を残し翌年フィリーズとマイナー契約。その後も20-21シーズンまでABLでプレーし最終年で打率.347、OPS.951を記録。そして今年ついにタンパベイレイズにてメジャーデビューしました。
今永昇太もABLから羽ばたいた選手の1人と言えるでしょう。2018年に4勝11敗、防御率6.80というキャリアワーストの成績を残した今永はオフにキャンベラキャルバリーへ派遣。ここで防御率0.51 35イニングで自責点2,奪三振57,四死球1(!?)、whip0.429と圧倒的無双をし翌年の復活へのきっかけとなりました。(K/BB 57.0とかヤバすぎる)
↓今永デビュー戦での奪三振集
今年も多くのMLB傘下&NPB、KBOチームから選手が派遣されます。今年はどんな選手が活躍するのでしょうか?オーストラリア選手の活躍にも注目です!
ABL公式X→https://twitter.com/ABL
@ABL
ABL公式サイト↓
⑤アジアウィンターリーグ(Asia Winter Baseball League:通称AWB)🇹🇼🇯🇵
新型コロナウイルスの影響で2020〜22年は中止となっていましたが、今シーズンから復活する事が発表されました。
今シーズンはNPB選抜×2チーム、JABA(社会人野球)選抜、CPBL(台湾)選抜、台湾U-23アマチュア選抜が初参加、そして台剛ホークスが単独で参加し計6チームで開催されます。
日程は11月25日から12月17日まで、プレーオフを含めて全51試合が開催されます。
アジアのプロスペクト達が集うこの大会からは様々なスター選手が生まれました。
吉田正尚や岡本和真、村上宗隆といったNPBを代表するスター選手や成晉や黄子鵬、林立等後の中華隊(台湾代表)メンバーも過去に参加しています。
他にも2019年JABA選抜には栗林良吏や中野拓夢が所属。特に栗林はこの大会で6試合1勝4セーブ,防御率0.63,whip0.84,k/bb6.25,奪三振率15.00 と圧倒的な成績を叩き出しJABAチームの初優勝に貢献。翌年広島東洋カープからドラフト一位指名され現在は守護神として広島の9回に君臨します。プロ以外のメンバーにも注目です。
このリーグは日本人選手が多く参戦するため日本でも中継があります(スカパー!)最も視聴するハードルが低いウィンターリーグと言えるでしょう。(今年はどうなるのか分かりませんが)
贔屓チームのプロスペクトの成長を見守りながら、台湾、アマチュア等の選手にも注目して見ていただけると幸いです。
⑥ベースボール・ユナイテッド(Baseball United:BU)🇵🇰🇮🇳🇦🇪
今年から中東で開催されるリーグ,Baseball United。
当初発表された際はアルバート・プホルスやマリアノ・リベラ等MLBのレジェンド達が協力する謎のリーグという印象でしたが、ここ半年でリーグの詳細な情報が出てきており今では非常に楽しみなリーグの一つです。
参加するチームは🇮🇳ムンバイコブラズ・🇵🇰カラチモナークス・🇦🇪ドバイウルブズ・🇦🇪アブダビファルコンズの4チームです。今後カタール🇶🇦のドーハやサウジアラビア🇸🇦のリヤドにも拡大する構想があるとの事。
そんなBUですが、最近になり様々な変更があります。本来の予定であれば9月19日にドラフトが行われ、3週間後には獲得した選手を発表、ショーケース4試合が11月の10日〜12日に行われるはずでした。しかしながら皆さんご存知の通り現在イスラエル-パレスチナ間の情勢が悪化しており、その影響を鑑み日程を調整する事に。
初年度となる今年は10月23日に4チームがドラフトを開催(ライブ配信あり・恐らく9月19日のドラフトの選手紹介?)11月24〜25日にショーケースとしてUnited West対United Eastのオールスターゲームを開催します。オールスターのメンバーは10月25日に発表。オールスターに出場する選手の内75%はMLBの経験があり、また6人の地域プロスペクト(後述)が含まれています。
BUの特徴としては、やはり多国籍かつプロの経験者が多いリーグであるという点でしょうか。
公式発表によると、当初のドラフトでは選手の69%はMLB,NPB,またはトリプルA相当での経験があり、21カ国の選手がドラフトで指名されました。
またBUにはスーパー16という恐らく地域プロスペクト枠の様なものがあり、ドラフト終了後各4球団が該当する地域から4人の選手を獲得することができるというルールもあります。これによって中東アジア地域のプロスペクト育成という目的を達成する事ができますね。
今後の展開として、2024年秋以降からのリーグの本格的な開催を予定。レギュラーシーズン56試合、プレーオフ9試合を予定しています。
今年はショーケースなのでMLBなどのプロリーグで活躍した選手を多く呼びましたが、本格的にリーグとして開催される来年以降はプロスペクトの人数を増やし教育リーグとしての要素を増やしていきます。
将来的には育成した選手をドミニカやベネズエラ、日本(多分独立とか)に送り込む計画もあるそう。
詳しい事は以下の動画(BUチーム発表&紹介のライブ会見)の46分から始まる質問コーナーにて述べられています。
Baseball United公式https://twitter.com/BaseballUnited
Baseball United 公式サイト↓
最後に
BUについて少しだけ。
衰えた選手が最後に稼ぎに来る場としての役割もあるかもしれませんが、最も求められる役割は「中東プロスペクトの育成」でしょう。これができない限りBaseball Unitedが成功する事は絶対にありません。かつてのイスラエルベースボールリーグのような失敗を繰り返すだけです。
現地枠のようなものを設けるのは良いですが、その選手達がチームのベンチに座ったままなんて事が続くと絶対に失敗します。BU成功の為には指導者、そしてCEOの手腕が大きく関わります。
カッシュCEO、よろしくお願いします。
と、いう事で前後編にわたりウィンターリーグについて紹介させていただきました。
この記事をきっかけに日本・アメリカ以外の野球にもちらっと目を向けていただける人が増えると非常に嬉しいです。
今後も野球関連の色々な事についてゆるーく書いていくのでもし良ければ❤️して下さるとめちゃくちゃ励みになります。
最後までご覧いただきありがとうございました!!
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