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「世界中の人々が健やかに生活できる社会に貢献する」 という大義の下で、求められるブランド責任者の仕事の本質とは。<前編>

みなさんこんにちは。人事のおちぃです。

直撃インタビュー第二弾の今回は、2015年MTGより誕生した※EMSを中心としたトレーニング・ブランド『SIXPAD』のブランド責任者を直撃
「日本初、世界No1のEMSブランドを目指すことで、健やかに生活できる社会の実現に貢献する」という大義名分の下、ブランド責任者を務めるKが、どのようにMTGという会社に出逢い、ブランド責任者という役割を遂行しているのか、仕事の具体的な実態に迫り、赤裸々に語ってくれました。

前編では、Kがブランド責任者を志した経緯、そして、ブランド責任者の仕事の実態について語っています。

※EMSとは
EMS(Electrical Muscle Stimulation=筋電気刺激)とは、電気の刺激で筋肉の収縮を促すトレーニングメソッド。EMSは、専用の装置を用いて皮膚の上から筋肉に直接電気を流すことで、筋トレと同等の効果を得られるようになる。参照:https://www.sixpad-station.com/column/column01/detail-34.html


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おちぃ:社内では『SIXPAD』といえばKさん!というくらいKさんの社内でのオーラは一際輝いているとお聞きしておりますが、MTGはKさんにとって一社目ではないんですよね?

K:(微笑)
そうですね、私は美術系の大学を卒業し、新卒で志望していた広告業界へ就職をし、大手アパレルやスキンケアブランドなどのプロモーションを担当していました。
学生時代から強く志望していた広告業界だったということもあり、楽しく仕事させていただきました。クライアントの「ブランド」をとにかく好きになり、その「ブランド」の為だったらどれだけ工数がかかっても、徹底して深堀りすることもできたし、その姿勢が血肉化していく実感もありました。

ただ一方で、20代後半に近づいたある頃、漠然とした「物足りなさ」も感じ始めるようになりました。

どんなに工夫を凝らしてクライアントの為に作り上げたプロモーションも、決定権は自分にはない。結局決めるのはお客様であり、担当者から「提案内容が社内で通らなかった」と報告をもらえば、形にはならない日々。

「やっぱり自分がブランド側に回って、自分のブランドとしてプロモーションを手掛けていきたい」そう思うようになりました。

おちぃ:広告代理店業界をご経験されたKさんが、メーカーであるMTGに入社をされた経緯って何でしょうか?入社後の仕事内容とは?

K:「自分のブランドを持ちたい」そう思い、20代後半で転職を決意し、転職活動中に出逢ったのがMTGでした。

MTG入社後は、広告宣伝課でブランド全般のプロモーション業務を任されました。毎年のように新ブランドが立ち上がり、新商品発表会の準備や宣伝活動、商談会イベントの調整に追われていた日々でした。

そんな中、入社5年目にして誕生したブランドが『SIXPAD』です。私は、そのブランド責任者を任されることになりました。

ロナウド


おちぃ:念願の「自分のブランドを持つ」という目標が叶ったわけですね!実際にブランド責任者になられて、求められるミッションは変わりましたか?

K: 大きく変わりました。
「自分のブランドを持ちたい」、当初私が抱いていた夢に近づくことができたわけですが、広報・宣伝の業務に比べ、求められる役割はより広く、深くなったと考えます。

ブランド責任者の役割は、端的に言えば “ブランドの全責任を担う”ということ。

“全責任“というのは、売上収益はもちろんのこと、誰に(企画)、何を(商品/サービス)、どうやって(プロモーション/販促)伝えていくか、またそれがどう伝わっているか(ブランドエクイティ)、も含まれます。


おちぃ:それぞれ具体的に教えていただくことはできますか?

K:まず、「誰に(企画)」に関しては、それが「誰のため」のものなのかが明確でなければいけません。SIXPADは「世界中の人々が健やかに生活できる社会の実現に貢献する」という大義があり、すべての着想は、そこを起点にしています。例えば、“歩く力を鍛える”ことをコンセプトにした「SIXPAD Foot Fit」は、主に高齢者のロコモティブシンドロームや転倒問題に着目し、足裏から健康的な身体づくりをサポートできるような商品として企画しました。WHO(世界保健機関)によると、世界の成人(18歳以上)の4人に1人に当たる14億人以上が運動不足と言われていますが、例えばそのような世界課題の解決にも寄与できるような企画も含め、日々専門チームと議論/検証しています。

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次に、「何を(商品/サービス)」に関しては、お客様の悩みを解決する、あるいはニーズを満たす価値を提供していかなければなりません。その便益さをどう表現するか、あらゆるシーンを想定し、そのために必要な技術や性能、デザインを追求していきます。そこに一切の妥協は許されません。特に大切にしていることは、効果・効能をしっかり医学的根拠に基づき評価検証する、エビデンスの取得です。そのエビデンスが信憑性のあるものだと世の中に証明するため、研究成果の論文化や、国内外での学会発表も随時行っています。

「どうやって(プロモーション/販促)」は、『SIXPAD』の商品/サービスはもちろん、“ブランド”をどのように伝えるのかが重要です。同じ商品でも、届けたいお客様によって、選定するクリエイティブやメディア、訴求メッセージは異なります。設定した販売目標に対する市場別戦略や配荷計画などを鑑みながら、どのメディアで、どんなメッセージを届ければよいのか? 都度最適解を導き、営業部門とともに、販売目標を達成していく。バチっと※予実着地できた時の達成感は何よりもの快感ですね。逆に、予実に差異があるときは、どこに原因・課題があるのか? 仮説をもとにリサーチを行います。

※予実:予実とは、予算と実績のこと。 予実管理とは、企業の予算と実績を比較して、経営目標に対する現状を把握する手法のこと。
参照:https://www.kaonavi.jp/dictionary/yojitsukanri/

「数字無くして戦略無し」という代表の松下からの言葉に則り、徹底的にあらゆる数字を洗い出し、分析/検証します。その際、どんな対策を講じるか、ブランド責任者としての力量が試される瞬間ですね。

最後に、ブランドとしての価値(ブランド・エクイティ)を可視化することも忘れてはいけません。「なぜSIXPAD商品を買ってくれたのか/くれないのか」「どこに魅力を感じてくれているか/くれていないか」など、認知・好意度・ロイヤルティ・イメージの視点で、カスタマーボイスを正しく理解しなければ、ブランドはブランドを保てなくなるでしょう。

SIXPADが掲げる大義を果たすためには、常に世の中に求められるブランドでなければいけません。革新的な商品/サービスを生みだし世の中に伝えていく「攻め」と、商品/サービスの品質とブランドの世界観(品質)を保つ「守り」。その両立を叶えるための収益確保。このすべてのバランスを崩さないよう日々戦っています。

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おちぃ:まさに『SIXPAD』という会社の社長のようなイメージですね!MTGならではのブランド責任者としての特徴はありますか?

K:代表との距離が非常に近いということでしょうか。一般的には、代表に話を通す際は、然るべきフローを踏んで、時間も10分程度しかもらえず、端的なやりとりに終始してしまう、なんてことも多いかと思います。
MTGでは、代表から直接電話をもらったり、逆に私からかけたりなど、非常に風通しの良さと、即断即決のスピード感があると思います。そのため、プロダクト戦略から商品企画、クリエイティブ、マーケティング戦略に到るまで、あらゆる観点においてトップダウンとボトムアップの融合が次々と行われています。代表との議論は、会社経営とダイレクトに紐づくことも多く、MTGの経営に参画しているという実感も強いと言えます。一方で、当然厳しさもあります。経営に参画するためにも、ブランド責任者は『SIXPAD』におけるすべての動向を把握していることが常に求められますね。

・・・・ 後編続く。


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