Mestaripelimanniたちの居住地
続いては、Mestaripelimanniたちの居住地についてです。
まずは、以下の表をご覧ください。表はアルファベット順です。
結構ばらばらと、色んなところにお住まいですね。カウスティネンが突出していますが、それはやはり、ペリマンニたちが特別自由に活躍できた、当地の事情が関係しているのでしょう。切磋琢磨することで、曲のレパートリーや、演奏者個々人の独自技術にも磨きがかかったのかもしれません。
なお、この居住地は、あくまでMestaripelimanniを受賞した時点の居住地で、出身地ではありません。
さて、この表を、地図上で見てみます。
白地図では、各県ごとの人数を表してみました。
国中に広がっているのがわかります。スウェーデンのイェーテボリ、国境沿いのハーパランタHaaparantaからも受賞者が出ているのが面白いですね。ひょっとすると、元々フィンランド在住で、移住した後受賞した、ということも考えられなくもないですが、詳細は分かりません。
もっとも、北カルヤラ県とキュメンラークソ県の出身者はいないようです。2020年と2021年の受賞者にはいるかもしれませんが、確認中です。
※2022/03/23追記
2021年受賞者の一人、アコーディオンのHannu Seppänenがキュメンラークソ県、マンドリン/ギターのPentti Ojajärviが北カルヤラ県にお住まいです。
おめでとうございます!
やはりボスニア湾岸沿いの中部ポフヤンマー(中央オストロボスニア)、ポフヤンマー(オストロボスニア)、南ポフヤンマー、サタクンタのあたりが多く、中央スオミまで広がって、それ以外の地域はぐんと少なく見えます。特に東部への伝播は19世紀頃だっただけに、Mestalipelimanniになる要件を満たす人物が現れにくかったのかもしれません。
土地別の楽器の構成を見るのも面白いかもしれませんが、今日はこのあたりで。