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土木学会選奨土木遺産を訪れました~東海道線大井川橋りょう・静岡県島田市~
令和5年度に土木学会選奨土木遺産になった、東海道本線大井川橋りょうを訪れました。
完成したのは1915(大正4)年だそうです。
リベットによる剛結合の曲弦プラットトラス桁。
知らないひとには、もはや暗号のような。
わたしは上手く説明する自信はないので、他人のチカラを借りることにします。
リベットとは、頭の部分がまんじゅうの形をした鋲のことです。
リベットはネジなどとは違い、外すことを想定して用いられる用具ではないため非常に耐久性が高く、一度繋ぐと半永久的な強度を得ることができます。
から抜粋
剛結合とは、「部材同士を一体化する接合方法」です。
プラットトラスとは、斜材が「逆ハの字」に配置され、上弦材、下弦材、鉛直材で構成されるトラスです。
なんとなくわかっていただけたでしょうか。
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さて、なぜ今回の選奨土木遺産は下り線なのか。
それはそれぞれ架橋された時期がことなるからです。
上り線旧橋:1911年製
下り線現橋:1915年製
上り線現橋:1959年製
だそうです。
ちなみに下り線の橋脚は1888年製だそうです。
ということは、それ以前に、この橋脚の上に架けられていた橋りょうがあったということ。
他の橋りょうはどこにいったのでしょうか。
きっと再利用されているに違いない。
そう思って調べたところ、現存しているものもあることがわかりました。
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朝に訪れた大井川橋りょうでしたが、とても美しい風景でした。
何度見ても、広い川幅に少しだけしか流れていない水。
でも、これが今の大井川。
昔は一体どんなだったのだろう。
田代ダムの竣功が1927年。
ということは、橋脚を建設した当時の流量は。
いろいろと思いを巡らせています。
では。
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