MSW ソーシャルワーク実習の評価方法について考える
8月から2名の社会福祉実習生を受け持ちます。
実習プログラムについて、再考中。
ゼロベースのところが、「評価」
頭の中を整理するために、つらつらと書きます!
評価について考える
評価って、自分自身も学校でされる側であった訳で。
どういった基準でされているのか、いまいちしっくり来ていないことも多かったのかな。
いざ自分が評価する側になって、困ったこと。
「基準」がわからない。
「教育」を学んできたわけではなく、実習生を評価せよ!と養成校側から投げかけられても、戸惑って、他の実習担当者と、なんだかんだと話しながら、
実習の最終的な評価を考えるわけだけども。
それでいいのかなと、悩んでいるのが現実。
理想は、誰が、いつ、どのように、評価するのを明確にし、
学生と共有したい。
評価策定の目標
私の今年の評価策定の目標は、
総括的評価について基準を明確化する。
(養成校ごとに評価シートが変わるのが厄介だけど、それも含めて)
これは、ルーブリックになるのか。。。
学生と評価基準(誰が、いつ、どのように、どの基準で)を共有できるようにする。
ロールプレイ、事例発表、レポートに関してのルーブリックを策定する
ルーブリック策定したことないのに、すごく大きな目標を掲げてしまっているけれど、
一つでも達成したいな。
実習の最終の評価について考える
さて、実習の総括的評価を考える際に、
学生が、自己で建てた実習計画書の目標を達成できたのか
また、こちらが提供するプログラムのアウトカムを達成できたのかが
軸になると思うんだけど、
そもそも、うちの実習の目指すべきところはなんであろうか。
これは、MSW間で相談だなぁ。
いきなり頂上には登れないからこそ
いきなり完璧な評価策定はできないので、
どうしたもんか。
このnoteを書きながらも、まとまらない。
もっと教育工学について学びたいな。
一度でいいから、京都大学の松下佳代先生の講義とか受けたい!
しばらくこんな感じて、実習開始まで、
続いていきます笑
今日の参考文献あれこれ
ここから下は、読んだ論文の気になった箇所の切り貼りです。
その点を考慮してお読みください。
”変化の多い社会を生きていく上で,アクティブラー ニングで学ぶ「主体的で,対話的で,深い学び」は大 きな意味を持っている。しかし,一方でアクティブ ラーニングは十分に成熟した授業方法とはなっておら ず,様々な課題がある。”
”アクティブラーニングは,これまで大学で主に行わ れてきた講義型の授業とは違い,グループワークや ディスカッションを通じて自ら学ぶことが求められて いる。”
”評価は,評価 のための評価ではなく,学生の次の学びに繫がるもの でなければならない。”
”アクティブラー ニングを実施する前に,なぜ今,新しい学びのスタイ ルが必要なのか,なぜ面倒なアクティブラーニングを するのか,という問題意識の共有に時間を割き,丁寧 に説明することが必要なのだろう。”
”山田剛史は「学生エンゲージ メントが拓く大学教育の可能性」(2016)において, 発達論の立場から参加や活動のみにとどまるアクティ ブ・ラーニングでは不十分とし「学生を深い学びへと 誘うためには,より深い認知的な関与が必要となる。 教材の在り方(作り方や配列,提示順序など)や教 具(ICT など)の用い方,発問の仕方,講義と双方向 の組み合わせ方,事前課題と授業の対応関係など,学 生の実態に応じて検討・実施することが重要となる」 と,した上で,行動的・認知的エンゲージメントだけ でなく,情緒的エンゲージメントが大事だと説いてい る。”
”アクティブラーニングには,決まった評価方法が あるわけではなく,その種類や期間,内容によって, 様々な手法を組み合わせて,プロセスに応じて実施す ることが必要になるとし,評価の軸としては,直接評 価と間接評価,量的評価と質的評価が考えられてい る。”
”ICE モデルは,学びをステップとして捉え,I は Ideas 学校で学ぶ基礎的知識,C は Connections つなが り,E は Extensions 拡張,応用を指している。Fostaty Young & Wilson(2000)の開発した考え方を発展さ せ,学習のプロセスを,普遍的な構造で説明する手掛 かりとして使われている。”
”学習者がスタート時点と比 べてどのくらい前進したかを,明確にすることで,助 言と課題を与えることができる,成長を評価するツー ルと紹介している。”
”ICE は本来,教師と生徒が学びの計画を立て,より 深めることを助けるための形成的評価ツールとしてデ ザインされ,開発されたものである。学習者が学びの 上でたどる成長線のどこにいるのかを示す特徴や目印 をあきからにすることを助け,そのため教師は学習 の成果が最大になるように教えることが可能になる とし,ICE が双方に利点がある持ち運び可能な簡便な ツールであることが強調されている。”
”ICE 動詞というものが用意され,授業 シラバスに落とし込むことが容易になっている。例え ば,(I)であれば,整理する,説明する,区別する, レポートする等,(C)であれば,分類する,再構成 する,統合する等,(E)であれば,分析する,批評 する,デザインする,創造する等,動詞として表現さ れる。それによって学生にも自分の状況が分かりやす くなっている。”
”1 教員が学生に接する心がまえとして,コーチングやファシリテーションの心がまえである相手を認める,ということを常に意識する。
2 プラスのストロークを行う。挨拶や相手を理解しようとする。
3 アクティブ・リスニング。相手の話を心から聴いてあげる。習慣化すると好循環が生まれる。
4 アサーション。自分も相手も大事にして,主張を行う。主張をしながら,相手を傷つけない,コミュニケーションをする
5 エゴクラムの活用。心の中の五人の私を適切に使えるようにするため,最も弱い私を意識して行動するように仕向ける”
”アクティブラーニングの目的は一生使える「主体 で,対話的で,深い学び」が身に付き,実践できるよ うになることである。その真の目的が達成されたかを 確認するために,評価はあるはずだ”
”良い成績をとることではなく,良い経験をすること が,アクティブラーニングの目的である。”
”2006 年経済産業省は「社会人基礎力」とし て「前に踏み出す力(主体性・働きかける力・実行 力),考え抜く力(課題発見力・計画力・創造力), チームで働く力(発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握 力・規律性・ストレスコントロール力)」を提唱した。”
”2017 年には「人生 100 年時代の社会人基礎力」とし て「能力を発揮するにあたって,自己を認識してリフ レクション(振り返り)しながら,目的,学び,統合 のバランスを図ることが,自らキャリアを切りひらい ていく上で必要」と,学び続ける必要性を追加してい る。”