ソーシャルワーカー自己研鑽は個人のモチベーションに委ねると難しい

当記事は「ソーシャルワーカーがチャレンジしやすい組織とは？」といったテーマで考察します。

みなさんこんにちはKeiです。
救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。

毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログやX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。　

［Kei@社会福祉士］プロフィール・自己紹介

前回の記事に引き続きシステム理論に関する内容です。システム理論に関しては、下記のブログでも解説しています。
» システム理論をソーシャルワークに活用しませんか？

チャレンジに必要なのは「人」と「環境」

ソーシャルワーカーの「チャレンジ」には2つの要素が必要だと考えています。

ひとつは「人(チャレンジ精神)」。
もうひとつは「環境」です。

「〇〇に挑戦したい！」といった「チャレンジ精神をもつ人」が現れても、チャレンジさせてもらえる「環境」が整っていないと「個人(人)のモチベーション」に依存するしかありません。

下記の記事でも考察していますが、Keiは「人」を信用していません(環境に全振り)。

人には「感情」がある以上、急に自身を制御できなくなることがあり得ます。

感情がある故に、不倫も、いじめも、窃盗も、挙げ句の果てには戦争もなくなることはありません(置かれている環境によって正義は異なる)。

いたってシンプルですね。

「参加費10,000円かかるけど興味ある研修だから参加したい！」という感情が湧いた際に、研修費を組織が負担するか、個人で負担するかで「研修参加」に対するハードルは大きく変化します。

「チャレンジできる環境」は組織内で開発していく必要があります。

当然ですが「好きなことやっていいよ！」ということではなく、ソーシャルワークの知識を仕入れて、理解した上で、「Aという研修もいいけど、今の〇〇さんはこっちのBという研修に参加するほうがいいよ」とアドバイスをくれる先輩がいてくれることも「チャレンジできる環境」です。

退院支援の記事でも解説しましたが、「制御装置(ブレーキ)」が備え付けられていることは、ソーシャルワーカー個人においても、組織においても重要です。
» 退院支援に求められる最重要スキルを共有しませんか？

ソーシャルワーカーが積極的にチャレンジするための、環境作り(土台作り)を放棄してはなりません。

チャレンジできる文化を育む〜クラウドサービスの導入〜

退院支援もDX化が進行し、クラウドサービスを利用した転院、退院支援が推進されています。

「CARE BOOK」や「わんコネ」といった入退院支援ツールは、従来の退院支援では王道であった「電話連絡×FAX」に対して、良い意味でメスを入れるツールになりつつあります。

従来問題になっていた「FAXの誤送信」や「電話相談相手と連絡がつかない」といったエラーに対する最適解になり得ます。

「人」はどうしてもエラーを起こす生き物なので、「人」に頼らず「環境(クラウドサービス)」で解決を図れば良いのです。

「FAXの誤送信」に対して「次から気をつけてね」と無意味な注意(既に気をつけていた結果、エラーになっている)をするのではなく、そもそも「FAXを送らない」といったシステムを構築することで、未然にエラーを防ぐことができます。

Keiは、システム理論(人と環境の相互作用)を「0(人)：10(環境)」として考えている(人を信用していない)のでヒューマンエラーは事実上起こりません。

起こり得るのは、システム(環境が引き起こす)エラーのみです。

ここまで読み進めた方であれば、下記の記事も共感していただけると思います。

“環境”“価値観”が異なるクライエントと考えを共有するために論理的思考が求めれる