AIに社会福祉士が奪われないために必要なのは「付加価値」【Xいいね100考察#04】
みなさんこんにちはKeiです。
高度急性期病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士6年目で、毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログやX (フォロワー1,200人以上)等を発信しています。
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今回は以下のポストを深掘りしていきます。
上記の記事を要約したポストになっています。
社会福祉士が存在しなくても社会は成り立つ
まず、社会福祉士にとって少々耳の痛い話をしなければなりません。
みなさんの周りで社会福祉士の存在を同業者以外で知っている方は、決して多くはないと思います。
私は医療分野の社会福祉士ですが、病院内でも社会福祉士という資格を把握されていない職員が散見されるのが現実です。
「社会福祉士が存在しなくても社会は成立している」この現実を受け止めなければなりません。
国民は福祉のことで困ったことがある場合に「社会福祉士に相談しよう」という導線になっていないのです。
名称独占資格はAIに仕事を奪われる
この記事で「社会福祉士がAIに奪われない職業」として公表されている理由について解説しました。
この記事でも述べていますが、基本的に待ちの姿勢であるAIには行えない個別化、アウトリーチといったソーシャルワークの技法で差別化が可能です。
しかし、社会福祉士の国民への認知度を考慮すると「社会福祉士の支援を受けたい」という選択肢がそもそも論として浮上しません。
選択肢に挙がらないということは、社会福祉士へのアクセスが自動的に遮断されるため、普及するはずがありません。
社会福祉士の存在が「なかったもの」と見なされてアイデンティティであるソーシャルワークが情報社会に飲み込まれてしまう可能性が大いにあり得ます。
≫ 社会福祉士と名称独占資格
社会福祉士であることの「付加価値」で可能性を見出す
「社会福祉士でなければならない理由」を実践に見出して初めて社会福祉士の価値として証明されます。
国民はソーシャルワークという概念を把握していないため「悩み解決」といった可視化された部分のみを評価します。
ソーシャルワークの知識を極限まで深めても、国民は一定の基準を超えると評価ができなくなります(知識を深めなくても良いという訳ではありません)。
「社会福祉士がやるべき仕事だよね」と国民に理解が得られるような「付加価値」を資格に付けていく取り組みが一層重要視されます。
付加価値の作り方
社会福祉士のような名称独占資格の本質は、付加価値の増大です。
目に見えない付加価値を社会福祉士のような名称独占資格で例えると「国家資格の知識や技術を持って質の高いサービスつを提供する」と解釈できます。
しかし、社会福祉士全体の風潮は「社会福祉士を取得しただけでは価値の証明にならない」と社会福祉士自ら首を絞めている傾向にあります。
必然的に社会福祉士が付加価値を可視化するためには「認定資格」を取得して技量をより高めてサービスを提供する必要があります。
認定資格の実態は以下の記事でも考察しましたが、重要な付加価値なのにも関わらず全く普及していないので、マーケティング不足が否めません。
付加価値はお金で表現できる
付加価値をお金に表すのであれば、組織の収益から人件費、経費などを差し引いた金額であり、その金額を組織全体に傾斜配分されたものがお給料であることを理解する必要があります。
付加価値を高める手段であるはずの認定資格がインセンティブに反映されている組織は極めて少ないため、社会福祉士のマーケティングは壊滅的であることがわかります。
現在の「社会福祉士の所持のみでは付加価値になり得ない状況」が続くようであれば、看護師が認定資格を取得後のお給料に反映されているように、社会福祉士の認定資格も何らかの形でインセンティブを見出さないと普及しません。
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