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「社会福祉士を活用しろ!」と訴えているのが社会福祉士である現実【Xいいね100考察#07】

みなさんこんにちはKeiです。

高度急性期病院で医療ソーシャルワーカー(以下MSW)として働いている社会福祉士7年目で、毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログやX (フォロワー1,300人以上)等を発信しています。

社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。
この記事は私がXで発信したポストで「いいね100以上のポストを深掘り」します。

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https://msw-lab.com/

今回は下記のポストを深掘りしていきます。


ソーシャルワーカー(社会福祉士)の現実

新年度は、新人職員に向けて各部署が「私の部署はこんな仕事をしています!」というような業務説明を行うのが私の職場の通例です。
MSWの部署は私が担当することになり、今年度入職された新人職員へプレゼンを行うことになりました。

Kei:「ソーシャルワーカーのこと知ってる人いますか〜?」
新人職員:「………」
Kei:ソーシャルワーカーの名前をきいたことある人いますか〜?
新人職員:「……ちらほら手があがる程度」

全体(ざっと30人くらい)の2割いなかったと思います。
「病院」という箱物に入職する志がある方々なので、医療福祉に精通しているにもかかわらずこの結果です。

人間は知らないことを認識できない

SWの価値を高めるためには、国民にSWの存在を認知してもらう必要があります。
「SWが何者であるのか」の啓発活動はこれから重要になります。
SWに関わった国民目線からは「何か社会のためになることやってるな〜」と思っていただいているかもしれません。
しかし、その正体がSWであることは誰からも認知されていません。

人間は、自分が知っている世界の外を認識することができません。
よって、ソーシャルワークを知らない状態の国民にソーシャルワークを知らない現状の国民に評価してもらうことは難しいと言わざるを得ません。

ソーシャルワークは、実践内容が多岐にわたり、時に抽象的な表現を用いるため、ソーシャルワークとは別の表現で社会に発信されてしまっている事案が少なくありません。
「ソーシャルワーク」という学問が認知されていない弊害を拡大するのはあまりにももったいないと思いませんか?
社会に貢献するために実践しているはずのソーシャルワークですが、詰まるところ国民に認知されなければ価値は上がらないのです。

価値の提供不足の象徴「こども家庭ソーシャルワーカー」

こども家庭ソーシャルワーカーの特設サイトが開設され、今年度から本腰をいれた活動がはじまります。
私はこれまでこども家庭ソーシャルワーカーに対する個人的な意見を発信しましたが、いずれもポジティブな内容ではありません。

こども家庭ソーシャルワーカーの創設の背景は「社会福祉士及び精神保健福祉士では物足りない」と間接的に言われているようなものです。
厚生労働省は下記の3つを子ども家庭ソーシャルワーカーの専門性と述べています。


・こども家庭福祉を担うソーシャルワークの専門職としての姿勢を培い維持すること
・こどもの発達と養育環境等のこどもを取り巻く環境を理解 すること
・こどもや家庭への支援の方法を理解・実践できること

厚生労働省

日本社会福祉士会等を構成団体とする日本ソーシャルワーカー連盟は2020年1月23日に子ども家庭ソーシャルワーカーの資格創設に反対しています。反対する内容も洗礼されており、社会福祉士と精神保健福祉士を活用するように国に訴えました。

しかし、明確な説明がないまま日本ソーシャルワーカー連盟も平然と協力をしてしまい、当初の反対意見を覆した理由も不明瞭です。
こども家庭ソーシャルワーカーの認定や試験等を行う機関として日本ソーシャルワークセンターが設立されましたが、社会福祉士をはじめとしたSWの職能団体が設立者になっているため、事実上こども家庭ソーシャルワーカーの資格創設に協力したと考えざるを得ない状況です。

SWの要望や意見を吸い上げてマクロのソーシャルワークをリードするはずの職能団体でさえ、何らかの大人の力に屈してしまう社会福祉士の未来は決して安泰ではありません。
社会福祉士未来は、一人ひとりの社会福祉士の行いにかかっているのです。

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