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「人と環境の相互作用」の割合は「0(人):10(環境)」

当記事は「システム理論の「人と環境の相互作用」の割合は「0(人):10(環境)」だよね」といったテーマで考察します。

みなさんこんにちはKeiです。

救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。

毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。 

システム理論に関しては、下記のブログでも解説しています。
» システム理論をソーシャルワークに活用しませんか?


「個人の責任」なんて組織に存在しない


先日フォロワーさんから相談を受けました。

要約すると…

相談者であるMSWさんが一方通行の支援をしてしまうのは、環境や立場ではなく「個人の責任」だと自覚しているのですが、何か良い方法はありませんか?

といった相談内容です。

この相談内容に対する個人的な回答としてKeiは「個人(人)」」ではなく“一方通行の支援を余儀なくされる「環境」が悪い”と回答しました。

相談者であるMSWさんも、その先輩も、医師も、看護師も悪くありません。


太平洋戦争末期、日本の兵隊は敵の戦艦に自ら突っ込む「特攻」という作戦が主流になりました。

客観的にみて残酷な作戦であり、現代社会ではあり得ない価値観ですが、当時の日本の環境ではあり得た価値観です。

「個人(人)」としては「死にたくない」と思うのが当然ですが、戦争という「環境」に洗脳されてしまい、現代社会ではあり得ないような決断が降る時代でした。


話を戻します。

相談者であるMSWさん、先輩方は病院という「環境」に洗脳されています。

入院が非日常であることも、悲しい経験であることも、不安になることも、意識しないと忘れてしまいます。

置かれている「環境」に慣れると感覚が麻痺するものです。

一朝一夕で解決できるような問題ではないため、相談者であるMSWさんは“どのようにして「環境」を変化させるべきか”を考える必要があります。

「人(個人)」は簡単に変わらないので、学ぶ「環境」を変えるほうが容易です。

「職場を簡単に変えることなんてできない」と考えているソーシャルワーカーは視野を広げましょう。 

“自宅で受験勉強に行き詰まった際に「環境」を変えて図書館で勉強する”ようなノリで構いません。

スーパービジョンや研修参加、学会発表、認定資格の取得etc…

これらのプロセスを踏むことで「学ぶ環境」が変化します。

大きく環境を変える必要はありません。

いままで行っていたルーティンワークからほんの少し道を外すだけで、見える景色は変わってきます。


そもそもシステム理論ってなんだっけ?


そんなソーシャルワーカーも少なくないと思います。

システム理論は、一見ソーシャルワーク実践に落とし込むのが難しいようなイメージがあります。

「そもそもシステム理論ってなんだっけ?」となるソーシャルワーカーもいるでしょう。

当然です。

ソーシャルワークでシステム理論を説明するとわかりにくいんです。

『「人」と「環境」の相互作用ってなんなの?』

噛み砕いて説明していきます。


人生×システム理論


人は、生まれながらに与えられた周りの環境に影響されます。

いわゆる「親ガチャ」もシステム理論です。

医師の子どもが医師になる可能性が高いのは、医師である親の影響を受けているからで、サッカー選手の子どもがサッカーをはじめる可能性が高いのもまた、親がサッカー選手だからです。

「人(親)」と「環境(親のバックグラウンド)」が影響しています。

これは、視え方次第では残酷な話でもあります。

上記の記事で「絶対的貧困(明日暮らしていける力がないっす)」と「相対的貧困(周りと比べたら生活水準低いっす)」について解説しました。

「絶対的貧困」の家庭は、必然的に生きる選択肢が限定され、食べられるもの、着られるもの、乗れるものなど、決して選り取り緑な選択肢とはいきません。

「相対的貧困」の家庭も「〇〇くんちはNintendo Switchを買ってもらえているのに、なんでうちでは買ってくれないの?」といったことが頻繁に起こります。

一方で、大富豪の家庭にうまれた場合は、尖った育成方針でもない限り不便な思いをすることは少なくなります。

“「個人(人)」能力が低いから大富豪になれないんだ!”と考えるのはナンセンスで“「個人(人)」能力が低いから大富豪になれないんだ!”と考えさせてしまう「環境」が悪いと考えます。


ダイエット×システム理論


たとえば、“空腹の男子高校生”は食べ物を求めているけれど、“今から体重測定を行われる”という環境下に置かれている女子高生は食べ物は求めていないはずです。

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