ソーシャルワーカーの現在地
当記事では「ソーシャルワーカーの現在地は?」といったテーマを考察します。
みなさんこんにちはKeiです。
救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。
毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログやX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。
ソーシャルワーカーは60歳以降の生き方のモデルケースがない
高齢化社会の真っ只中でソーシャルワーク実践をしている私たち社会福祉士が、実際に定年を迎えたとき、現在の収入で老後を生活できるのでしょうか。
平均余命(私たちはあと何年ぐらい生きれるの?)をもとに考えてみます。
※平均寿命(その年に生まれた0歳児が平均してあと何年生きられるか?を示したもの)ではありません。
…つまり、今、80歳の女性は、平均すると「87歳」ではなく「92歳」まで生きるということになります。
基本的には「“平均寿命”よりも長く生きる」と考えておいた方が良さそうです。
ソーシャルワーク実践の現場で実感する恐怖
医療ソーシャルワーカーをしていると、経済的問題を抱えているクライエントにしばしば遭遇します。
年金が少ない
蓄え(貯金)がなくて元々自転車操業だった矢先の入院
病気で働けない etc…
経済的困窮の理由の多くは「20代〜60代の過ごし方」が関連していることがKeiの経験としてあります。
60歳以降の生活が30年ほど待っているのに、ソーシャルワーカーの現在の収入(もっといえば将来的な年金)で老後の生活が安定するとは到底考えられません。
20代〜60代までは「身体」が資本となって生活費を捻出できますが、これが70代に差し掛かってくると、「体力も落ちる」「病気に罹患しやすくなる」などの要因で、基本的に「身体」は資本になり得ません。
現在の収入で、70代以降(人生の後半)の生活費を捻出する準備をしているソーシャルワーカーはどのくらいいるのでしょうか。
「ソーシャルワークで儲けるな!」という考え方は理解できます。
一方で、「あなたの70代以降の生活費は「国頼み(年金)」でやっていけると思ってるの?」と問題提議されたら返答に困るのも事実です。
「ソーシャルワークで儲けるな!」も「社会福祉士の仕事1本で老後生活できるわけないやろ!」も双方の正義があるのでどちらが正しいとかはないと考えています。
しかし、ほとんどの社会福祉士が「人生後半の準備」をしていないことは確かです(社会福祉士の試験は今年度37回目で、当時の新卒はまだ定年退職していない可能性すらありえる)。
具体的に言うと「“身体(体力)”という資本を失った“人生後半(70代)”の資本を作っていない」
お金のリテラシーがないソーシャルワーカーが堂々と経済的問題の相談になっていたりします。
そのようなソーシャルワーカーに限って「ソーシャルワークで儲けるな!」とか何も考えずに平気で言及してきます。
自分のコンパスが狂いはじめている
Keiの社会福祉士人生も7年目の終盤に差し掛かっています。
MSWとして就職した後に、最短で(7年目に取得できる)認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。
我ながら「教科書通りのキャリアでつまらないし、どこか鼻につくな〜」と思っています。
認定資格を2つも取得する頃には、Keiの周りはソーシャルワーカーの知り合いで溢れかえっています。
社会福祉士として活動した約7年間の環境が影響して、現在のような人脈が形成されたのだと思います。
「類は友を呼ぶ」ということわざを考えた人は才能の塊ですね(中国から輸入された言葉らしい)。
ソーシャルワーカー同士でコミュニティを形成すれば価値観が合うので居心地が良いのは当然です。
でも、気づいたんです。
「自分のコミュニティ狭いな」って。
関わる職種や人脈が、無意識のうちに似たか寄ったかになっていました。
意識しないと、周りの環境に影響されて(既に自分の周りはソーシャルワーカーだらけ)、世間の大多数から「ソーシャルワーカー?なにそれ?」状態に陥っていることが抜け落ちてしまいます。
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