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「“エビデンスが重要だ”というエビデンス」をソーシャルワーク領域でみたことがない

当記事は「“エビデンスが重要である”というエビデンスをソーシャルワーク領域でみたことがない」というテーマを考察します。

みなさんこんにちはKeiです。

救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。

毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。

“「エビデンスのあるソーシャルワーク実践」によって「目的が達成された」「クライエントのウェルビーイングの増進が図れた」”というエビデンスを現在に至るまでみたことがないので、「勘や経験もエビデンスと同じくらい重要である」といった見解を含めて記事にしました。


エビデンスを何のために用いるのか。


「ソーシャルワークで何を達成するのか」

この課題に基づいて戦略があり、目的があり、価値を定義した後に、エビデンスが重要になります。

つまり、「エビデンスを何のために用いるのか」を前提として議論する必要があります。

「“エビデンスがないと信じない”とおっしゃる方のエビデンス」が汲み取れないので、歩み寄れないし、歩み寄ってもらえないのだろうなと感じています。


医療ソーシャルワークとエビデンス


医療ソーシャルワーカーは、他分野のソーシャルワーカーよりもエビデンスを重要視します。

医療分野は、さまざまな思想が公の場で発信されたとしても、論文やピアレビュー以外は基本的に評価されない文化があります。

医療分野でエビデンスが浸透し始めたのは1990年代であるといわれています。

エビデンス・ベースド・メディスンというカナダの医師が提唱し、医療業界で普及していきました。

医療ソーシャルワークも、少なからず影響を受けています。


数値化を嫌うソーシャルワーカーも理解できるが…


ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。

ソーシャルワーク専門職のグローバル定義

ソーシャルワーカーの中核となる任務・原則・知・実践の基盤となっているの「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義(以下グローバル定義)」です。

では、グローバル定義に示されている「ウェルビーイング」という言葉を説明できますか?


一般的には「心身が健康で、社会的にも満たされた状態」を表現しています。

そうです。千差万別なんです。

「千差万別の世界って素晴らしいじゃないか」と謳っているのがソーシャルワークであり「個別化の原則」を非常に大切にしています。


数値化はソーシャルワーカー以外の他職種にアプローチするために必要です。

組織で連携する専門職の前提知識は各々異なります。

ソーシャルワーカーが医学の知識に乏しいように、医師はソーシャルワークの知識が乏しいのです。

そこをつなぎ合わせるのが数字です。確固たる例が診療報酬です。

言語化は専門職によって解釈が異なる一方で、数字は普遍的です。組織の合意形成に有効に働きます。


グローバル定義に示される概念とエビデンスやデータの領域を行ったり来たりできるソーシャルワーカーが俗にいう「良いソーシャルワーカー」だと個人的に考えています。


ウェルビーイングを可視化できるように

個人で数値化できるものに限界があるのを承知しているのに、可能性を見出そうとしている素材を壊してしまうソーシャルワーカーは少なくありません。

個人で行えるのは、下記の記事のような行政と医療機関のデータを活用した分析が限界です。

上記の記事のように「独居高齢者」などの対象群を設定し、客観的なデータに基づき実用例を発信していくことは、現場のソーシャルワーカーしかできません。

個別化を原則として、クライエントが「ウェルビーイングを達成するために何が必要なのか」を可視化して共有するために数値化というエビデンスが必要です。

「数値化」に対して過敏に反応する方と私の話は、基本的に論点(戦略、目的、価値の定義)が共有されていないので、話が噛み合いません。

そのような人に限って、自身の正義を他人に押し付けているだけなのですが、当の本人は気づかないものです。私も経験しています。


エビデンスで評価できない部分も存在する


そもそも論として、「エビデンスが効く問題なのか」を考えていないソーシャルワーカーは少なくありません。

  • 目的が明確

  • 目的に対して効果が期待できる

  • 検証ができる

ソーシャルワークに上記のような問題は多くありません。


「エビデンスのあるソーシャルワーク実践」


目的が漠然としており、効果があったかどうか検証しようにも個人の価値観が含まれるので検証が難しいです。

つまり、ソーシャルワーク実践の多くの成功体験は数値化(再現化)できません。


一方で「ソーシャルワーカーの失敗体験」は類似しています。9割が「コミュニケーションエラー」です。

ブログはコメント欄を解放していませんが、月間5,000人以上に見られているため、Xやお問合せフォームを経由して少なくないメッセージが寄せられています。

同じポストやブログを目掛けて相談してくるため、ソーシャルワーカーの境遇や立場も類似しています。


昨年からnoteも活用しました。


「どの有料記事が多く購入されているか」

価値を評価する際に、最もわかりやすい「お金」を手段として、ソーシャルワーカーが求めている「本音」も探りました。
以下の記事は多くのソーシャルワーカーに購入していただきました。

SNS、ブログ、noteを活用して、求められていることを顕在化させた結果、Keiの失敗から得た経験であったことがわかりました。


メンバーシップを開設した経緯

「ソーシャルワーク実践におけるKeiの失敗体験」を共有して他のソーシャルワーカーが同じ失敗をしないようにすることが目的です。

マクロレベルのソーシャルワークは個人で検証できませんが、「ケースワークの失敗体験」のようなミクロレベルのソーシャルワークは対象群に応じて目的や結果が個人レベルで検証できます。

成功体験は人や環境に左右されるため再現性が低い一方で、失敗体験の9割はコミュニケーションエラーに落ち着くため再現性が高いです。

メンバーシップに入会するメリット


有料にするからには、ソーシャルワーカーがミクロレベルで実践可能で再現性の高いものをシェアすることが最適であると考えています。

Keiは組織に所属している現場のソーシャルワーカーなので、多くをミクロレベルのソーシャルワークが占めています。

ミクロレベルのソーシャルワークにおける失敗体験は再現性が高いです。

  • 多職種連携の失敗体験

  • ケースワークから学んだ失敗体験

  • 働き方に対する失敗体験    etc…

先述しましたが、9割がコミュニケーションエラーです。


要約すると以下のメリットがあります。

  • ソーシャルワーカーの失敗体験を共有することで自分がその状況に陥ったときの参考材料になる。

  • 失敗体験を共有することで、成功体験にする確率を上げることができる。

  • 有料コミュニティなので、同じ価値観のある人同士が集まる。

  • エビデンスが立証されていない最新のアプローチが見つかる可能性がある。


メンバーシップに向いていない方


知識や理論といった学問的なことを学びたい方には向いていません。

誤解のないように言及しておきますが、エビデンスを重視されているソーシャルワーカーの否定は一切していません。

私自身、認定医療ソーシャルワーカーであり、救急認定ソーシャルワーカーです。

エビデンスの重要性は承知していますし、勉強もしています。

戦略、目的、価値の定義が異なるソーシャルワーカーを遮断するために、メンバーシップを開設したという経緯です。



グローバル定義に示される概念と、エビデンスやデータの領域を行ったり来たりできるソーシャルワーカーを一緒に目指しましょう!

初月無料なので、気軽に参加してください。

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