新人MSW(未経験)がブチ当たる壁【Xいいね100考察#05】
みなさんこんにちはKeiです。
高度急性期病院で医療ソーシャルワーカー(以下MSW)として働いており、社会福祉士取得後、最短で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得した28歳です。
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この記事は私がXで発信したポストで「いいね100以上のポストを深掘り」します。
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今回は下記のポストを深掘りしていきます。
MSWと看護師は思考が異なる
看護師が学んでいる医学モデルは「課題を見つけて治療する」課題中心アプローチが中心ですが、ソーシャルワークの中心は「人と環境の相互作用」でおなじみの生活モデルであるため、解釈が異なる場合があります。
社会福祉士全体でみると、課題中心アプローチを用いるのは医療分野の社会福祉士であるMSWが多いですが、用いる頻度が医師や看護師と比較すると少ないです。代わりに別の理論や技術(ストレングスモデルや役割理論など)を用いる場面も多々あるため、病院内で圧倒的な人数を誇る看護師と別の思考になることも多いですが、学問の違いから必然的であることを理解しておくべきです。
≫ ソーシャルワークを認定医療ソーシャルワーカーが簡単に解説
看護師から学ぶべきことは「ベネフィット」
医学知識を看護師から教えてもらうことは重要です。
私が新人のことはビギナーズラックを利用して優しく教えてもらいました。
コツは、あえてお局看護師さんに教えてもらうことです。お局看護師さんは教えてあげた「優越感」に浸れるため、勝手に「かわいい後輩認定」されます。
医療ソーシャルワークにおいて病棟とのコミュニケーションは欠かせないため、新人の段階からお局看護師の懐に潜り込んでおきましょう。
前置きが長くなりましたが、医学知識と同じくらい看護師から学べるのが「ベネフィット」です。
「ベネフィットを教えてください!」と看護師に相談して答えられる看護師は極めて少ないため、臨床を通して盗んでください。
ベネフィットは「クライエントがサービスを利用した先でどんな未来を手に入れたいのか」を考えることです。
ベネフィットはメリットと混同されがちですので、詳細が知りたい方は下記の記事を併せて読んでください。
≫ クライエントの「ニーズ」の正体は「ベネフィット」
これからの医療は「チーム医療」がキーワード
医師の働き方改革をはじめとした国の政策からわかるように、日本の医療業界はこれまでの医師中心の医療から職種の異なる医療従事者がお互いの専門性を発揮しシームレスな医療を展開することが求められています。
チーム医療の中心は「患者さん」であるため、患者さんのベネフィットを満たすことのできる病院が生き残っていきます。
ベネフィットを把握するためにソーシャルワークの視点を持つMSWは欠かせませんが組織がMSWの実力を充分に把握していないのも事実です。
MSWの地位向上はまだまだ発展途上ですが、次世代のMSWが少しでも働きやすい環境を構築していくことが重要です。
「思ってたMSW像と違う…」「人間関係に神経を奪われてソーシャルワークができない」と思ったら、自分の感覚を信じて速やかに転職しましょう。
社会福祉士のアイデンティティであるソーシャルワークが実践できない職場に未来はありません。
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