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ピション&ピグマリオンでメンデルスゾーンのオラトリオ「エリヤ」 を鑑賞!(作品予習&生演奏の感想)|アムステルダム音楽旅 - フィナーレ♪

今回、アムステルダム旅を決断したのは、このコンサートを聴きたいと思ったからだ!(え!コンセルトヘボウなのに、コンセルトヘボウ管弦楽団ではなく?!)

指揮者ラファエル・ピション Raphaël Pichon は憧れの音楽家の一人だ。彼が立ち上げたアンサンブル・ピグマリオン Ensemble Pygmalion は、フランスを拠点に、主に古楽を演奏するアンサンブル。私の知る限り来日していないのでは?(日本で聴いた人いますか?)

彼らは今シーズン、ヨーロッパ各地でこのプログラムを演奏しているようだ。コンセルトヘボウなら同じ時期にコンセルトヘボウ管弦楽団のブルックナー3番やベートーヴェン3番交響曲も楽しめることが分かった。市内では他にもオランダ・バッハ協会の声楽公演もある。前回のアムステルダム旅では未鑑賞だったオランダ国立オペラ&バレエにも行けそうだ。ちょうど、航空券超高騰の時代にしては、まあまあ納得できる値段のKLMアムステルダム往復航空券があった。

エイヤー(エリヤー?笑)と勇気と気合いを入れて思い切って各種チケットをポチった!


作品予習 | ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮キリル・ペトレンコ

私がメンデルスゾーンに徐々にハマった経緯

貧しい非知識階級の家庭で育った私は、作曲家フェリックス・メンデルスゾーンが羨ましい。妬ましいとさえ思う。裕福な知識階級に生まれ、最高の教育を受け、屋敷に出入りする芸術家など文化人に囲まれて育ったフェリックスと姉のファニー。才能にも恵まれていたが、その環境はズルイ、ズルイ、ズルイ・・・

だから、彼が素晴らしい音楽を産んだのは当たり前だと思っていた。はっきり言えば、クラシック音楽を聴き始めたばかりの頃は、メンデルスゾーンには全く興味がなかった。苦労知らずの優雅な御坊ちゃまとしか思っていなかった。

我がメンデル観に変化があったのは2016年頃。ライプツィヒ旅がきっかけの1つだった。ライプツィヒゆかりの作曲家の一人としてメンデルスゾーンにも注目して文献を読み漁った。その少し前、メンデルスゾーンの作品「最初のワルプルギスの夜」が気になったり、弦楽四重奏曲第6番を知ったりしていた。

メンデルスゾーンが12歳の時の友人の一人が72歳のゲーテ、14歳で祖母より贈られたバッハ「マタイ受難曲」の楽譜に感銘を受け、20歳でそれを"復活"上演、早熟で桁外れな知性と感性を抱えた生きにくさ、心身ともに追い詰められていき、最大の理解者にして最愛の姉の突然死、後を追うように命尽きたメンデルスゾーン・・・優雅なイメージとはかけ離れた激しい人生だったことを知った。

短命だったシューベルト(31歳没)、モーツァルト(35歳没)、ショパン(39歳没)の命の儚さは語り草なのに、何故か同じように短命だったメンデルスゾーン(38歳)の短い人生はあまり注目されていないような気がする。才能にも環境にも十分恵まれた幸せな人というイメージのせいだろうか?

低知能な私は天才に惚れやすい。メンデルスゾーンは惚れ惚れするほど天才だった。今後、新たにメンデルスゾーン作品と出会うたびに、ますますこの作曲家にハマるのではと思う。(オススメの曲を教えてください!)

エリヤとは

エリヤは旧約聖書に登場する預言者の一人で、ユダヤ教では重要な人物である。メンデルスゾーンはユダヤ人の家系だが、一家はプロテスタントのルーテル派に改宗している。

それでも、メンデルスゾーンは自身のユダヤ系のルーツを強く意識していた。そんな彼の(多分あまり公に口に出せなかった)深い想いや信条が、オラトリオ「エリヤ」に詰まっているような気がしてならない。

一方で、個人的にエリヤという人物像を私は上手く理解できない(笑) 奇跡を起こしたのだが、尊敬できる人物かというと、「あれ?」と思ってしまう。その辺は次の項目で見ていこう。
 

オラトリオ「エリヤ」のとにかく無性に好きな場面

予習として利用したのはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のデジタルコンサートホールに含まれている演奏動画。2009年の小澤征爾版もあるが、字幕がついていないので、字幕付きの2023年1月のキリル・ペトレンコ指揮の演奏をリピートしまくった。

というか、今回のアムステルダム旅が決まる前から、この映像を何度も観た!
この作品を生演奏で聴きたい!
なのに、日本のオーケストラは演奏してくれない!!
わざわざアムステルダムまで飛ばなければいけないなんて!!
悲劇だ!
でも、まさかアンサンブル・ピグマリオン&ラファエル・ピションで聴けるなんて!!
奇跡だ!

ベルリンフィルのデジタルコンサートホールは有料サブスクリプションが必要だが、無料で聴ける抜粋版がYouTubeに出ているので掲載しておく。

さて、私の好きな場面をいくつかご紹介する。

場面1:エリヤ様、敵対するバール教徒への超嫌味な皮肉を放つ(笑)
イスラエルに雨が降らない状況が続いていた。バアル信仰が広まったので、神エホバが怒ってしまったためである。

そこで預言者エリヤは、バアル信仰の預言者たちと対決した。どちらの神が声を聴き入れてくれるか、はっきりさせるために。先にバアルの預言者たちが一生懸命に声を張り上げてバアルの神に呼びかける。
バアアアアアアアル!
バアアアアアアアアアアアアアアアル!!
我々の声を聞いてくださぁぁぁい!!
ところが、何も起こらない。

エリヤは、有頂天になってバアルの預言者たちをバカにする。
「もっと大声で呼べよ!」„Rufet lauter!“
「お前らの神はひょっとしてお出かけ中かな?」
「もしかしたら寝てるんじゃないか?」
(そんな言い方、ヒドイ(涙)・・・と思うあなたは優しい人。)

上の抜粋動画の後半で、その場面を少し聴ける。ベルリンフィルの演奏でエリヤ役を歌っているのはバリトン歌手クリスチャン・ゲルハーヘル Christian Gerhaher である。何と強烈な嫌味たっぷりの傲慢な歌いっぷり!(←もちろん褒めている!)全演奏を通して表現力が凄まじいゲルハーヘルだが、この敵をバカにする場面で特にその威力を発揮していらっしゃる!最高!(←もちろん褒めている!)特に "Rufet lauter" の lauter の の発音に力が入っていて、たまらない!(ラァウタァァの「ァ」に濁点が付いているような感じ。)何度真似して一緒に歌ってみたことか(笑)


場面2:干ばつが続く中、雨雲が来ているか見にいくボーイソプラノの少年
対決に勝ったエリヤは、負けたバアルの預言者たちを皆殺しにしてしまった。嫌味に加え、この残酷さ。対決より前の場面で、エリヤは死にかけた(死んだ?)幼い男の子の命を蘇らせるという奇跡を起こしたのだが、敵に対する嫌味と残酷さを見ると、とても善人とは思えない。

何はともあれ、エリヤたちの神エホバを怒らせた敵をやっつけたので、ようやくイスラエルに雨が降るはずだ。まだか、まだかと気が気でないエリヤ。何度も少年に空の様子を見に行ってもらう。ボーイソプラノの少年がホールの上の方から響き渡る美声で様子を伝える。最後の最後に「雨雲が来ています!音がますます強くなっています!」と少年が叫んで、音楽も合唱も一気に祝いモード。ペトレンコ版の映像でも小澤征爾版の映像でも、とんでもなく素晴らしい美声の少年がこの役を歌っていた。

エリヤ役のゲルハーヘルは、インタビューの中で、この場面をワーグナー「トリスタンとイゾルデ」の第三幕の場面に似ていると言っていた。

ああ、確かに。瀕死のトリスタンが、愛するイゾルデの乗った船が来るのを今か今かと待っている。まだかとクルヴェナールに激しく訴える。やっと船が来ることを知らせる羊飼いのシャルマイの音色が聞こえてきた。あの場面。


場面3:勝ち誇っていたはずのエリヤ様、「もう十分だ。死なせてくれ。」と訴える
一番ツボにハマった大好きな超ネガティブ場面だ!(ネガティブ女スズキ的チョイス!笑)

第1部の終わりで、敵を思いっきりバカにして、勝利を獲得し、勝ち誇ったエリヤなのに、第2部では合唱団が揃って「エリヤなんか死んでしまえ」と叫ぶ。あっという間に落ち込んでしまったエリヤだった・・・

Es ist genug!
So nimm nun, Herr, meine Seele!
Ich bin nicht besser denn meine Väter.
(スズキ的意訳)
もういい、十分だ
だから、神よ、私の魂を持っていけ
どうせ、私は、過去の預言者たちより劣っている


嫌味で残酷なエリヤにうんざりしていた聴衆も、ここでうっかりエリヤに共感してしまうのだ!

何なのだろう。我々は弱い人に心を寄せる生き物である。

ところで、Es ist genug というのはルーテル教会の聖歌でもある。そういえばバッハのカンタータにもEs ist genugで始まるものがあったような気がしていたのだが、Wikipediaによると終曲のコラールがEs ist genugのカンタータがあるとのこと。でも私の記憶ではバス・バリトンのソロで始まるカンタータだったはずなのだが・・・

オランダ・バッハ協会の動画で聴いたことがあった。しかも歌手の名前を覚えているので歌手の名前で探してみた。(昔、オーストリアのシューベルティアーデで鑑賞したバス・バリトン歌手トーマス・バウアーである。)

あった!おっと、Es ist genug ではなく、Ich habe genug (genung) BWV 82 だった!マタイ受難曲の"Erbarme dich" と同じメロディーが使われている。歌っているのはエリヤではないのだが、こちらも、もう天に昇りたいという願望を歌っている。

メンデルスゾーンはバッハを意識して「エリヤ」を作曲したのだが、このカンタータあるいはマタイ受難曲を特に意識していたかどうかは私は知らない。


場面4:死にたい願望が増すエリヤ様に、天から馬車付きでお迎え!(笑)
さて、そんな弱気なエリヤに、天からお迎えが来た!
なんと、豪華な(?)馬車のような乗り物が迎えに来てくれたらしい(笑)
旧約聖書によると、火の馬に引かれた火の馬車 ("chariot of fire" と "horses of fire")だそうだ。
いつも熱いベルリンフィルのキリル・ペトレンコ Kirill Petrenko の指揮だが、この場面では特に熱く振る。激しく燃える乗り物で華々しく天に昇っていくエリヤが眼に浮かぶ!

参考:火の馬に引かれた火の馬車で天に昇るエリヤ(北ロシアのイコン1290年頃)

A Northern Russian icon from ca. 1290 showing the ascent of Elijah toward heaven
出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)


生演奏 | アンサンブル・ピグマリオン、指揮ラファエル・ピション

Het Concertgebouw |2023年12月 | 筆者撮影

2023年12月23日
Het Concertgebouw
Ensemble Pygmalion
Raphaël Pichon, conductor
Stéphane Degout, baritone
Siobhan Stagg, soprano
Ema Nikolovska, alto
Thomas Atkins, tenor
Julie Roset, soprano

Felix Mendelssohn
Elias


ぐすん。
良かった。
はっきりとは書かなかったが、今回の旅は実はほとんどのコンサートで疲労と眠気で苦しんだ。

だが、このコンサートでは私は絶好調!!(昼公演バンザイ!)
最初から最後まで完全燃焼だった!!
これが滞在中に鑑賞した最後のコンサート!
何とかここまで乗り切った!
ああ!これのために、はるばる日本から来たのだ!
鑑賞しながら、感無量過ぎて泣けてきた(涙)

下の写真は私の席から撮った。席は中央よりややサイドだが、十分コンセルトヘボウの抜群の響きを堪能できる。舞台スペースは、オーケストラと合唱団が入ったら超満員。

改めて、コンセルトヘボウは大規模な作品、特に合唱付きの作品を鑑賞するには最高のホールだと感じた!

予習で観たベルリンフィルのホールより、音が箱に充満した感覚を味わった。いや、でもそれは、映像と生演奏の違いのせいかもしれない。映像で鑑賞するのと生演奏とは、やはり衝撃レベルが全然違う。

バアアアアーーーーーーーール!

の叫びが、とりわけ激しかった(笑)
ホール中に響き渡るバアアアの音が快感すぎる。。

ベルリンフィルの映像を観ていると、ペトレンコとゲルハーヘルのコンビは最強のコンビのように見えたので、ピション&ドゥグーは大丈夫だろうかと少し心配していたのだが、心配は無用だった!

指揮者ラファエル・ピション Raphaël Pichon は颯爽と登場。私が彼の実演に接するのは初めて。映像で見ると小柄な人かと思っていたのだが、そうでもなくスラリと長身。(余談だが、彼のような雰囲気の人はアムステルダム市内でもよく見かけた。現代ヨーロッパ人という感じ。^^)しかし、その熱さはキリル・ペトレンコにも引けを取らない。熱い演奏を目の当たりにすると、やはりクラシック音楽は素晴らしい、(他の分野でも才能を発揮して活躍しそうな)こんな人たちをこれほどまで夢中にさせる芸術なのだということを再確認できる。うむ。やはりクラシックは素晴らしい!

エリヤ役のバリトン歌手ステファヌ・ドゥグー Stéphane Degout は、第1回音楽旅(パリ2012年)で知った歌手である。ドビュッシーの記念年だったので「ペレアスとメリザンド」を鑑賞。ペレアスを歌っていた。その予習DVDでも同役を歌っていた。当時は長めの髪でオペラ作品を歌っていたように思うが、最近はピションのアンサンブル・ピグマリオンを始めとする宗教曲など声楽系の作品を歌うことが多いのではと思う。ドゥグーのエリヤは暗い!(←もちろん褒めている!)ゲルハーヘルに負けないぐらい迫力ある歌いっぷりではあるが、歌っていない時も存在感が強いゲルハーヘルと比べると、ドゥグーは歌っていない時はオーラも存在感も消す。そんな暗さがカッコいい。イメージとしてはバリトンよりバスの雰囲気。たまらない暗さにクラクラ・・・

彼らの演奏・歌は全体的に重いと思った。音を長めに伸ばして強調、印象付ける感じ。

雨雲が来ることを告げる少年は、おそらく子供ではなく大人の女性歌手が歌ったのでは?どこで歌っているのか、見渡してみたのだが、私の席からは確認できなかった。

Het Concertgebouw |2023年12月 | 筆者撮影
Het Concertgebouw |2023年12月 | 筆者撮影

ところで、2〜3人ほど楽譜を持ち込んでいる客を見かけた。
確か、どこかの解説に「エリヤ」の合唱パートは歌いやすいので、アマチュア合唱団が歌うこともあると書かれていた。楽譜を持っていたのは、合唱団で歌ったことがある人たちだろうか?

合唱パートは歌いやすい?私にはわからない。たとえ合唱パートが簡単だとしても、ソリスト(特にエリヤ役)を歌える人がいないと上演は難しいのだろう。日本では滅多に演奏されないのでは?(私が公演情報を見落としているだけかもしれないが・・・)

今回、合唱団はブルーの楽譜を持っていた。おそらくベーレンライター?(一方、ベルリンフィルの映像ではほとんどの歌手が電子タブレットを持っていた。)


ああ、熱烈にリクエストしたい!
ピション&ピグマリオンのバッハ「マタイ受難曲」を生演奏で聴きたい!
作品に相応しい響きを堪能できるヨーロッパの教会で聴きたいのだが、なかなかチャンスはなさそうなので、東京のホールでいいから、聴きたい!!
エヴァンゲリスト役はユリアン・プレガルディエンで、イエス役はもちろんステファヌ・ドゥグーで!!
CDが出てます↓。最高に良いです(うっとり・・・)。上記2名の他にも素晴らしいソロ歌手たちが出てます。超超超オススメです。



おまけ|「エリヤ」鑑賞後のMy ブーム

Es ist genug!
So nimm nun, Herr, meine Seele!
Ich bin nicht besser denn meine Väter.
(スズキ的意訳)
もういい、十分だ
だから、神よ、私の魂を持っていけ
どうせ、私は、過去の預言者たちより劣っている
(続きはネット上で探してください・・・)

ネガティブ人間なら熱唱したくなる名曲だ!!
好きなバリトン歌手永遠のNo. 1 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ Dietrich Fischer-Dieskau (1925-2012) 版があるといいなと思ったら、ちゃんとあるではないか!↑



コンセルトヘボウで鑑賞した時、チェロの音色で "Es ist genug" の前奏が始まった。その瞬間、私はこれをピアノで弾きたいと思った。帰国後にIMSLPで楽譜を探した。歌手と演奏するピアノ伴奏があった。これを何とか頑張って弾いてみるのが最近のMyブームである。

よし!
この曲を、退屈すぎる日本で耐えるための慰めにしよう。

(もういい、十分だ。スズキ、どうせ、おまえにこの曲は弾けない。。)

さあ!「エリヤ」の "Es ist genug" どうですか?!
気に入っていただけましたか?!
いい歌だ。ぜひ歌曲リサイタルでも歌って欲しい。
声楽家のみなさん、ぜひご検討を!
歌うのが趣味のあなたも、ぜひ歌ってみよう!
ピアノが弾けるなら、ぜひピアノで弾いてみよう!
(楽譜 → Vocal Score)
https://imslp.org/wiki/Elijah,_Op.70_(Mendelssohn,_Felix)


帰国後、年始早々、日本は悲しいことが続いた。
人生は限りあるものである。
やりたいことがあるなら「いつか」ではなく、できるだけ早く実行しなければならない。

別記事で公開済みだが、次のヨーロッパ行きは2024年8月のバイロイト音楽祭である!(ああ妄想するだけで興奮して眠れん。ふふふ。)それまでは退屈な日本でひたすら耐えよう。(気晴らしの国内鑑賞チケットもしっかり確保済み。)

アムステルダム音楽旅の鑑賞レポートを読んでいただき、ありがとうございました!

引き続きスズキブログnote版をお楽しみください!(え?続くの?)



音楽旅2022年12月
フランクフルト&ストラスブールも
見てね!
(個人サイト)


音楽旅2023年6月
ウィーンも見てね!
(個人サイト)


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