見出し画像

3年半働いた台湾の会社を退職しました

タイトルの通りなのですが、3年半働いた台湾の会社を退職しました。あまりSNS上ではちゃんと書いたことなかったのですが、「CAPSULE」という会社で働いてました。

退職エントリという感じではないのですが、せっかくなので、この3年半どんな感じで働いてきたのかまとめておこうと思います。


入社するまでの経緯

もともと29歳になったとき、働く拠点を海外に移すなら今しかないと思い、東南アジアを中心に働きたい会社を探し始めました。ただ、なかなかしっくりくるところがなく、どうしようか考えていたところ、「ここで働いてみたい!」と見つけたのがCAPSULEでした。

どうにかここで働きたいと思い、当時、まずはWantedly経由で採用のエントリをしました。ただ当時の規模感のベンチャーだと採用も兼業してるだろうし、返信が来ない可能性のほうが高いだろうなあと思い、うざいと思われてもいいからまずは認知してもらおうと思い、Wantedlyの募集要項に当てはまるものはだいたい応募しました。

それでも返ってこないだろうと思ったので、最終手段は直接台湾に行って、会社訪問すればいいかと考えてました。結果運良く台湾で撮影の仕事があったので、現地まで履歴書を届けに行ってきました。それでも社長のもとには届かないだろうなと思い、最終的にはFacebookで直接メッセージさせてもらい社長と繋がることができ、面接させてもらったという経緯になります。

書きながらめちゃくちゃ迷惑なやつだなあと思ったのですが、僕自身書類で特別注目されるような経歴ではなかったので、人と同じことをしていても採用される可能性は低いよなあと考えてました。

そのため、書類だと他の選考者と被って埋もれてしまうけど、直接会社の人と話すことさえできれば、採用の可能性はぐんと上がると思ってました。履歴書はみんな送りますよね。そこから企業から返事が来なくて諦める人が半分。さらに実際現地まで行こうと思った人が何人かいたとして、現地で断られて諦める人がさらにその半分。

ここまで来るとだいたい2,3人ぐらいの中には入れてるかなと思ったんです。これで会ってダメなら僕の性格や能力不足なので、ちゃんと諦めれるなあと。台湾までの費用だって採用されれば特に問題ない。落ちたとしてもYouTubeのネタぐらいにはなるなあと考えてました。そんな感じで根拠のない自信だけを頼りに、運良くやってきました。

台湾に来て初めて面接を受ける直前もvlogを撮ってたので、良かったら見てみてください!

初めて台湾で働いて

そんな感じで何とか採用してもらい、2020年の2月から台湾で働くことになります。コロナの影響もあり、あと数日か数週間出国が遅れていれば、日本から出れなかったことを考えると、あのときの一歩は自分にとって大きかったと思います。

業務内容は、今でこそYouTubeアニメの制作運営をしたり、VTuver、AITuver関連の事業をしたりしていますが、当時は中華圏のYouTuberが所属する事務所兼広告代理店的な立ち位置で、YouTubeを中心としたインフルエンサーマーケティングの企画営業や、YouTuberのマネジメント、サポートを行っていました。

入社後数ヶ月間は順調に働いていたのですが、その後コロナの影響で、事業部の業績が悪化。さらにその数ヶ月後には、一緒に切磋琢磨していた日本のメンバーのほとんどが退職、帰国することになりました。業績的にも自分が所属していた日本の事業部は解散したほうが会社のためになるんじゃないかと考えました。

台北のオフィスはこんな感じでした
オフィスの屋上から見える景色が好きでした

この頃に初めて自覚したのは、自分にとって何をやるかより、誰とやるかのほうが大切だったこと。ただその何かを自分で決めないことには、やはり誰かはやってこないこと。

結局のところ自分は、面白いことを一緒に面白がって作っていける人たちとの日常を作りたかった。そのために自分一人でも身の回りの大切な人を救えるぐらいの力を持ちたかった。自分が何のために働くのか、何のためにお金を稼ぐのか。そんなことを考えながらも、自分の無力さに情けなさを感じた一年でした。

同時に言葉の通じない海外に身を置き続けるのは、自分が思っていた以上に孤独だと知ったし、台湾に居続ける確固たる理由や居場所が必要だとも思いました。自分の考え方次第で目の前の景色の見え方は変わることは知っていたので、ここはやるしかない、ここにいる意義を見出そう、頑張っていこうと思いました。

その後いちどは解散しようと思った事業部も、最終的に一人二人になったところから、他事業部の辞めようとしていた台湾人のインターン生を誘い、最終的にはまた10人ぐらいのメンバーで働けるまでになりました。もともとは営業として入社しましたが、この頃から事業マネージャーとして働きはじめ、前職の上司はこんな感じだったのかあと思うようになったのもこの頃。

その頃の写真がこの記事のアイキャッチ画像。現在は組織が大きく変わり、メンバーもほとんど変わっているのですが、振り返れば、厳しかったけど楽しかったです。

2021年の尾牙(忘年会)の写真

中国語で仕事するのは大変

海外で働くのが大変なのは、言語も文化も異なる場所で働くからだと思うのですが、やっぱりすごく大変です。日常会話や二人で話す分にはある程度大丈夫なものの、仕事となるとまた格段にレベルが上がります。

何とかなると思って何とかなることもありましたが、何とかならないことも多かったです。聞き取れないのが致命的で、仕事となるとコミュニケーションできないし、物事も前に進めれない。そしてそれが自分のせいであることが辛かった。

・会議で突然話を振られ、自分でも何を言ってるかわからない中国語を話して、もう大丈夫と言われたこと

・2時間ぐらいの会食でうまく話に入れず、気を使って話を振ってくれたものの、二言三言しか話せず会話が終了してしまったこと

・商談中に「中国語じゃなくて英語でいいから君の意見を聞きたい」と言われ、それも上手く話せず気まずい雰囲気になってしまったこと

聞き取れてないのにわかったフリをしてしまうことなんて多々あるし(じゃないと会話が進まない)、日に日に自信を失い、仕事でコミュニケーションするのが嫌になることなんて多々ありました。

友達と会話して遊ぶ分にはだんだんと困らなくなってきたので、週末に自信を取り戻し、平日はまた落ち込むというような繰り返しでした。基本的には日本クライアントとのお仕事が主だったので、かろうじてそこでバランスが取れていたような気がします。

働き続けること自体がすごいのに、海外で働き続けてる人、本当にすごいよなあと思いました。いやあもうしんどくなること多くないですか??

自分がマイノリティな外国人という立場になって、日々暮らし続けていると、どうしても病んでしまう瞬間とかがあったりするので、よく海外在住の方のYouTube動画を見て励まされてました。笑

でも語学学習は趣味みたいなものなので、これからも向き合って継続的に学んでいけたらなあと思っています。

仕事も含めてここらへんの話は、同僚と対談している動画があるので、もしご興味があれば聞いてみてください。

退職を決めた理由

前回のnote「台湾の会社で働き始め3年半、すこし休養することにしました」やYouTube「台湾で3年働いた会社を休職し日本に帰国するまでのvlog【Taiwan Vlog.45】」を見ていただいた方はご存知かもしれませんが、約一ヶ月ほど台湾の会社を休職していました。

その後はまた復帰して働いていたのですが、ずっとこのままでいいのかなあという気持ちはあったんですよね。また同じ場所で心機一転頑張ることもできるかもしれないけど、次に自分が進みたい方向が見えつつあるのに、このままでいいのかというモヤモヤ感。

ここでまた当分頑張ると決めて、大きなプロジェクトに関わるようになり、ある日突然辞めるとなってもそれはそれで会社に迷惑がかかります。そんなことを考えているうちに、今このタイミングがいちばんの引き際なんじゃないかなあという思いに至り、退職することにしました。

また今回の休職や退職に至るまでに、今までは自分の好きなことで生きていけたらいいよねと思っていたのですが、この先まだ何十年と働かなければいけない人生、HPが少ない自分にとってはこのタイミングで自分にフィットする働き方を見つけないと生き残れないのでは?と考えるようになりました。

どうせまた頑張るなら自分が好きなことで熱量を持って取り組める方向で頑張っていきたいと思いました。ただ、まだ何も確定ではないので、今後に関してお伝えできるものがないのですが、これから良い報告ができるように頑張ります。

最後に、この3年半、社長や同僚、すでに退職した人たちも含め、本当にお世話になりました。ありがとうございます!「CAPSULE」は日本人の採用も時々行ってるので、もし台湾関連の企業に働きたいと思っている方がいたら、いちど見てみてもいいかもしれません。

比較的自由な社風の会社ですが、もちろんその分結果はかなりシビアに求められますし、自分が主体的に考えて動けないとかなり厳しい会社だとも思います。それでも「興味がある!」という方がいらっしゃれば、ぜひ採用に応募してみてください。

それでは僕も頑張ります!さらば!

2022年の尾牙(忘年会)の写真①
2022年の尾牙(忘年会)の写真②

2023年8月11日:追記

YouTube動画も公開しました!

3年半働いた台湾の会社を退職しました【Taiwan Talk.09】

この記事が参加している募集

最後まで読んでくださりありがとうございます。何かしらのお力になれたならとても嬉しいです。