自己紹介③〜挑戦より安全を選んだあの日、無性に死にたくなった〜
前回は、詐欺被害に遭い、借金を背負った状態で横浜に再就職したものの、1日で退社したところまで書きました。
今回は、そこから愛媛移住までの横浜での8年間についてまとめます。
1日で退社し、「生きていかないと」と派遣会社に登録し、すぐに働ける短期の仕事をしました。
区役所での臨時窓口業務に始まり、短期のコールセンターを転々としました。
その間は、「この先どうやって生きていこうか?」
自問自答しながら、妄想を膨らませながら、たまに落ち込みながら、なんとか食いつなぐ、という日々でした。
ただ会社員として生きていくことを、過去2回の退社であきらめてしまっているので、
独立を考えたり、ネットワークビジネスの類に参加してみたりもしました。
経営者として何社か経営しながら、独立を考えている私みたいな人に対して講義やアドバイスをしてくれる方(Yさん)にも出会い、
毎週のようにYさんの渋谷のオフィスに通っていました。
Yさんは、私の金銭的な事情も知ってくれているので、
「スガオくんに紹介できそうなビジネスがあれば伝えるね」と言ってくれていました。
そしてある日、仮想通貨取引のプラットフォームを広める仕事と、そのプロジェクトを立ち上げている社長を紹介してくれました。
自分の中では「Yさんに紹介してもらった仕事をとにかくやる。それがこのどうしようもない人生を切り開くことになるかもしれない」とYさんを信じ切っていたので、
紹介してもらった社長のセールストークを録音して聞き返すなどして勉強していました。
しかし、紹介されているのは、生身の営業の仕事。
自ら人間関係を広め、信用を築き、商品を売り込まなければ、話になりません。
経営者や会社員などの方々との異業種交流会にも何度か参加しました。
でも、皆が自分のビジネスを売り込もうとしている中で、人の話に巻き込まれることはあっても、人を巻き込むことはできませんでした。
当然、一朝一夕に成果が出るものではないため、成果が出るまで努力し続ければいい。
そう頭ではわかっていても、このビジネスを広めたい・成功させたいという情熱の炎が、なかなか継続して点かない。
そうしている間に、短期派遣でのその日暮らしも日に日に苦しくなってくる。
方法論なら人に相談できますが、自分の心の中の炎を点火できるか否かは、自分次第。
悩みに悩んだ挙句、Yさんの関わってるイベントの打ち上げの席で、独立を一旦諦めるという話をしました。
そこに参加していた経営者の女性の方の言葉を覚えています。
「Yさんのように、寝る間も惜しんでエネルギッシュに活動し続ける人も、そう多くない。
スガオ君の不安がどんどん大きくなって耐えられないのであれば、一旦、安定を求めて仕事に就くのも全く悪いことじゃない」
こうして、独立への挑戦は幕を閉じたのでした。
その後、挑戦を諦めたことに対する自責の念にかられ、毎日のように自殺願望が湧き起こっていました。
「俺は、何にもできない奴なんや」と。
何かを諦めるということに、100%の納得って難しい。
何割かは納得しきれない部分が存在してしまう。
そして、自分を責めることにつながってしまう。
心の中の戦争を鎮火できないままでしたが、
とりあえず、派遣の中でも長期的な案件に初めて応募し、コールセンター勤めが始まりました。
そこでは、意外とすんなり成果が出ました。
成績に応じて時給がプラスされる仕組みでしたが、すぐに、正社員として働いていた頃以上の月給は得られました。
生活の安定とともに、自殺願望は消え去りました。
常に平穏とまでは言えませんが、少なくとも、今の生活を楽しむことができていました。
そういえば、学生時代は勉強、
新卒から入った会社員時代はほぼ休みなく労働、
疲弊して退社してからも人生好転のための本やセミナーばかりに時間とお金を使い、
娯楽に没頭することはなかった。
その帳尻を合わせるかのように、
コールセンター勤めで十分生活できるお金が稼げるようになってからは、
あるアイドル(中学生)の応援に没頭しました。
生活費以外のお金は全てライブ代や握手会に費やしたため、相変わらず貯金額は増えない生活。
間違いなく、仮想通貨ビジネス営業よりも、僕の心の炎は燃えていました。
1年未満でグループが解散してしまったので、推し活生活はそう長く続きませんでしたが、人生の中でやってみて良かった事の1つです。
(狭いコミュニティでファン同士が必然的に顔見知りになるのですが、正直、人間的にロクな奴がいないな、と悟ったのも身を引く要因の1つでした)
1人暮らしで食うには困らない状態になり精神的安定も取り戻しつつあった僕ですが、
貯金もしていなければ収入を増やすこともしていない。
この事が、後に支障をきたすことになります。
(だめや、どうしても詳細を書いてしまって予定より7倍ぐらい長くなってしまう・・・続く)