レビューに左右される人生なんてさ

ずっと気になってた映画「湯を沸かすほどの熱い愛」をAmazon videoでやっと観た。

率直にいうと……

すごく、面白かった。

ドラマ「夜行観覧車」からファンになった杉咲花さんが出ているというだけで気になっていた作品。

彼女が演じる子供は「こういう子いただろうし、私もこうだったかもしれない」と思わず自分を投影してしまうので好きだったのたが、この映画でも相変わらずその吐息、間、目の動きから学生時代を想起させられた。


それとはまた別に、この映画では考えさせられるのは「血の繋がりのない家族」の繋がりについて。


血の繋がりがなくても、共に働き、共にご飯を食べることで、少しずつ家族の形になっていく。家族とは決して「血が繋がっているから」という部分だけで決められるものではなく、日々の生活の育みの結果なのだろう。


映画「万引き家族」でもそうだったが、近年では「常識的な家族」ではなく、様々な家族の形について提示する作品が増えたと感じた。

終わり方に関しても、「ええ!?」という驚きと、この不思議なタイトルが腑に落ちたことで「これはあくまで映画なんですよ」と言われているようで私としては面白かった。


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しかし、「いや〜よかったなあ……」とつい口に出してスマホを触っていると、たまたま作品レビューが目に入った。好奇心でのぞいてみると、沢山の酷評が並んでいて驚いた。


宮沢りえさんが演じる「おかあちゃん」の他人への無償の愛への嫌悪感や、いじめ問題の対応についてことごとく書かれていて、

「そうか…そういう見方もあるのか」と思うと同時に、血の繋がりのない人同士の愛はまだ受け入れがたいものなんだな、と思った。

血が繋がってない子供に無償の愛を注ぐことはいわゆる「薄気味悪い」と評価されてしまうらしい。


家族になる前は誰だって他人なはずなのに、不思議だ。


レビューを見てしまったことで少し居心地が悪くなってしまったが、私は胸を張って「面白い映画だった」と言える。

とりあえず、映画を観る前は口コミレビューを見ることはオススメしない。

自分の感覚を信じていきましょ。

気になった方はぜひ。

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さどまち
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