介護職 同級生の師匠とドリフターズ魂
こんにちは!介護職7年目のmocmocです😊
今日は私の介護士として、今でもとても大切にしている事を教えてくれた、同級生のYちゃんの話をしたいと思います。
そして、何故かそれに結びつくドリフターズの話も😊
介護士として今でも大切にしている3つの教え
■Yちゃんのこと
Yちゃんは中学の同級生です。
私は大きい声では言いたくないのですが、50代です。昭和40年付近の生まれです。
色々な事情の末に介護職に転職した時、最初のデイサービスにYちゃんが働いていました。
私の年代は子供が多く、通っていた中学は公立で地域では大きな学校。12クラスもあるマンモス校です。
Yちゃんとはクラスが違い、私の家は事情のわんさかある家庭で、転校も2回したので小学校からの友達もいなかったため、Yちゃんのことは全く知りませんでした。
経営者から「同じ年で学校も同じだよ」と教えられ、話すうちに共通の友人がいることも分かり、親しくなっていきました。
Yちゃんは特養に10年ほど勤め、そのデイサービスに転職して2年ほど経っていた介護職では大先輩です。
色々な事を教わりました。同級生ということもあったのか、偉ぶる事なく親身に教えてくれたのには本当に感謝しかありません。
■観察の大切さ
私はそれまで介護職とは無縁の仕事をしていました。
カルチャーショックの連続の毎日。
その上、私のかなりの天然らしい(自覚はないのですが)性格もあり、笑われる事も毎日。教えるのに苦労したのではないかと思います。
知識や技術的な事は、Yちゃんを含め色々な先輩にも教わりましたが、私の大切にしている事はYちゃんが教えてくれた介護士としての気持ちの面が大きいのです。
私がまだ右も左もわからない頃から、Yちゃんは毎日よく声を掛けてくれました。
「見て見て。あのおばあちゃんあんな事してるよ」
「〇〇さん今日は元気ないねー」
「見て見て!○○さん、こんなレクも出来たよ」
そんな声を掛けられる中で、知らずしらず利用者さんの事をよく見るようになっていた頃、利用者さんの指に水疱があるのを発見しました。
Yちゃんにそれを言うと
「よく気付いたね!観察って大事だよね」
と言ってくれたのです。
最初から「観察は大事だよ」と言うのも簡単だったと思うのですが、わからない事だらけの中で、行動が染み付いた頃言ってくれた言葉は、「あーそうなんだな」と本当に納得がいきました。
今思うと「教え方ウマすぎー!」です。
レ○ア リセットのCMの言い方で読んで下さい。
「シワ無さ過ぎー!」
■密室になる事が多い中で、どれだけ丁寧に介護するか
デイサービスの社員の中で、60才に手が届く位の男性職員がいました。
社会福祉士の資格もあり、主任的な立場の方でした。言葉使いは丁寧で穏やかそうな人です。
ですが入浴やトイレなど、利用者さんと一対一の場面でヒドイのです。
隠し仰せている、と思っているようでしたがモロにバレています。
拘縮があり、立つのが難しい利用者さんは、丁寧な言葉でギューギュー引っ張っています。手にアザが出来た事も。
認知症が進んでしまい、後で告げ口をされない利用者さんの時は、頭を濡れた手で触っただけで「洗髪した」と言い張ります。明らかに洗っていませんでした。
そんな職員にビックリしている私に、Yちゃんは
「介護職ってね密室になりやすい仕事だから、ああいう人がいっぱいいるんだよ」
「密室で丁寧に仕事をしてる人を見習うといいよ」
と言ってくれました。
グループホームに転職して5年目の今、本当にそれを実感します。
若い後輩職員も増える中、私も見習いたい職員になれているか、と。時々ではなく、日々思います。
■忙しい時でもふざける余裕
デイサービスは、控えめに言ってもブラックに限りなく近いダークな色の会社でした。
最終的には募集に謳われていたボーナスもなく、職員が続々と退職していき休みもなかったことで、私もYちゃんも同時期に転職を決めました。
経営者はヒステリックな70代夫婦。
それでも、おもてなしの心や多様なレクリエーションなど、経営者からも色々な事を学べました。
デイサービスは、通いの介護サービスのため、デイサービスで利用者さんに何かあった場合、すぐにクレームになってしまいます。
なので経営者もピリピリです。
安全管理はもちろんですが、利用者さんに不満を持たれてはなりません。
お迎えから始まり、朝の会、ウェルカムドリンク、入浴、リハビリ運動、昼食、レクリエーション、3時のおやつ、カラオケ、ご家族への連絡ノート記入、送り……
その間にはトイレ介助もあります。食器洗いや洗濯もあります。
小規模なデイサービスでしたが、それでも多い日で20人程の利用者さんが来ます。
少ない職員で回さなければならず、目のまわる忙しさでした。
何かあれば経営者がヒステリックに怒り出します。ピリピリです。
でも利用者さんの前ではメチャクチャ笑顔でいなければいけません。
そんな日々で、本当の笑いをくれたのがYちゃんです。
バタバタと走り回っている時、遠くにいるYちゃんが経営者が出掛けた事を喜んで、ヒゲダンスを踊りだしました。ドリフターズです。
当然私もドリフターズ世代。通じる通じる。
ある時は私が経営者から怒られてしまい、事務所から失敗した時の落ち込みヒゲダンスを踊りながらフロアに戻りました。Yちゃんは大爆笑です。
行事では一緒にピンク・レディーも踊りました。練習せずに踊れてしまう事にまた大爆笑です。
忙しいピリピリした中にも笑いがあったのは、Yちゃんのお陰だと思います。
利用者さんに笑顔を向けるのはもちろんなのですが、職員同士もそんな笑いが少しでもあれば、本当に気持ちに余裕が持てると思った経験でした。
ドリフターズ魂
■世代を超え、一瞬で笑える言葉たち
レクリエーションや行事などでは、広い世代に染み込んでいるドリフターズのコントや踊りの真似をすることも多いです。
高齢者の方も当然知っている世代なのですが、認知症により忘れてしまっている方、すぐにピンとこない方、反応のない方もいます。
でもスゴイのが
「大丈夫だ〜」
「ちょっとだけよ」
「ダメだこりゃ」
「あんだって?」
コントをみるでもなく、歌や踊りでもなく、1言で認知症の皆さんもドリフと知ってか知らずか、笑ってくれることが多いです。
数え切れませんがスゴイ言葉たちですね。
ドリフが身体に染み付いている私は、利用者さんに笑って欲しい時、よく使わせて頂いています。
■目指すはふざけられる大人
私はサザンオールスターズ、桑田佳祐さんが大好きです。ずっと聞いていたサザン、桑田さんの歌。
大人になってライブに行ってからは、一層大好きになりました。尊敬して止みません。
ライブは5回しか行っていませんが、ライブの最高潮に達する歌が、「勝手にシンドバッド」「みんなのうた」そして「マンピーのGスポット」です。
「マンピーのGスポット」で、桑田さんはハゲづらを被ります。
白鳥の頭がついたパンツ(?)も履きます。
そんな出で立ちのマンピーが最高にカッコイイのです。
ドリフターズ、桑田さん、あとは所さん、さんまさん、植木等さん、高田純次さん、ビートたけしさん。
有名人だけでなく、「ダーツの旅」に出てくるおじいちゃん、おばあちゃんも何であんなに面白いんだろう。と思います。
私が語れる事でもないですが、大きな苦労や悲しみや憤りを乗り越えて、人生を真剣に生きてきた大人の、ふざけてしまえる力の抜き方、多くは語らない思いやり、優しさ。
私は足元にも及べると思ってはいませんが、目指して行きたいなぁとは思っています。
話がだいぶ逸れていますが、Yちゃんはデイサービスを辞め、今は障害福祉の仕事をしています。
コロナ禍になり、1年に数回ラインをする程度になってしまいましたが……
今も子供達の前でヒゲダンスを踊っていますように。
長々と書いてしまいました。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?